「自分だけのAIチャットボットを作りたい」。
そう思ったことはありませんか。
顧客対応の自動化、社内ナレッジの検索、あるいは単に面白いWebアプリの開発など、オリジナルのAIチャットボットが活躍する場面は数多くあります。
しかし、ゼロから開発するとなると、UI設計、バックエンド構築、そしてChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)とのAPI接続など、多くの専門知識が必要です。
この記事で紹介する「Lovable」は、そんな悩みを解決してくれる画期的なプラットフォームです。
自然言語で指示をするだけで、本格的なWebアプリケーションをAIが自動で構築してくれます。
今回は、Lovableを使ってChatGPT APIと連携したAIチャットボットアプリを作る全工程を、初心者にも分かりやすく解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたも自分だけのAIアプリを動かせるようになっているはずです。
なぜLovableなのか?AIチャットボット開発における強み
AIチャットボットの開発には、通常、フロントエンド、バックエンド、データベース、API連携といった複数の要素を組み合わせる必要があります。しかし、AIソフトウェアエンジニアであるLovableは、これらの複雑な工程をAIエージェントが自律的に実行してくれるため、開発のハードルを劇的に下げてくれます。
モダンな技術スタックをAIが自動構築
Lovableの最大の特徴は、単にコードを生成するだけでなく、プロが使うようなモダンな技術スタックでアプリケーション全体を構築してくれる点です。2026年1月時点では、主に以下のような構成でアプリが作られます。
- フロントエンド: React 18 + TypeScript
- UIコンポーネント: shadcn/ui
- スタイリング: Tailwind CSS
- バックエンド: Lovable Cloud (Supabaseベース)
つまり、「対話するだけで、AIがReactとSupabaseを使った今どきのWebアプリを勝手に組んでくれる」のです。これにより、開発者はインフラの面倒な設定に時間を費やすことなく、アプリのコア機能やアイデアの実現に集中できます。
デザインとロジックを同時に生成
他のAI開発ツールには、UIデザインに特化したものや、コードのロジック編集に特化したものなど様々です。Lovableはその両方をカバーしており、最初のプロンプトからデザイン性に優れたUIと、TypeScriptで書かれた堅牢なバックエンドロジックが同時に生成されます。
これにより、「とりあえず動くプロトタイプ」を驚くほどのスピードで形にすることが可能です。アイデアをすぐに試したいスタートアップや、新規事業の企画者にとって、これは非常に強力な武器となるでしょう。
少ないベンダーロックイン
「AIに作らせると、そのプラットフォームに縛られてしまうのでは?」という心配は無用です。Lovableで作成したプロジェクトは、いつでもGitHubリポジトリと連携できます。生成されたコードは標準的なものであるため、ローカルのVS Codeなどで自由に編集し、VercelやNetlifyといった他のホスティングサービスにデプロイすることも可能です。
「初期開発はLovableで高速化し、サービスが成長したら自社のエンジニアが引き継いで本格開発に移行する」という、柔軟な開発スタイルを実現できるのです。
【実践】LovableでAIチャットボットの土台を作る全手順
それでは、実際にLovableを使ってAIチャットボットアプリの見た目(UI)と骨格を作っていきましょう。3つのステップで簡単に進められます。
Step 1: Lovableに登録してプロジェクトを開始
まずは公式サイトからアカウントを登録します。Lovableはクレジットカード不要で始められる無料プランが用意されており、毎月一定数のクレジットが付与されるため、気軽に試すことができます。
登録が完了したら、新しいプロジェクトを作成しましょう。「Create New」ボタンからプロジェクト名を入力すれば準備完了です。
Step 2: プロンプトでチャットUIを生成
プロジェクトのエディタ画面が開いたら、チャット入力欄に最初の指示(プロンプト)を送ります。ここでの指示が具体的であるほど、AIは意図を正確に汲み取ってくれます。今回は、以下のようなプロンプトでチャットUIの作成を依頼してみましょう。
プロンプト例:
ChatGPTのようなシンプルなチャットUIを作成してください。画面上部にはヘッダーを配置し、「AIチャット」というタイトルを表示してください。画面中央にはチャットのやり取りが表示されるエリアを、画面下部にはメッセージ入力欄と送信ボタンを設置してください。
このプロンプトを送信すると、AIエージェントが数分でコーディングを行い、画面右側のプレビューにチャットUIが自動で生成されます。ヘッダー、メッセージ表示エリア、入力フォームといった基本的な要素が揃った画面が現れるはずです。
Step 3: Visual Editsでデザインを微調整
AIが生成したUIを、さらに自分好みに調整したい場合もあるでしょう。Lovable独自の「Visual Edits」機能を使えば、プロンプトを再入力することなく、プレビュー画面を直接クリックしてデザインを編集できます。
例えば、「送信ボタンの色を青に変えたい」「テキストのサイズを大きくしたい」といった調整が、まるでFigmaのようなデザインツールを操作する感覚で直感的に行えます。細かい見た目の修正にクレジットを消費しない点も嬉しいポイントです。この機能を活用して、あなただけのオリジナルデザインに仕上げていきましょう。
ChatGPT APIを接続してAIの頭脳を実装する
UIの土台が完成したら、次はいよいよアプリの「頭脳」となるChatGPT APIを接続します。ユーザーが入力したメッセージに対して、AIが応答を返す機能を実装していきましょう。ここではLovable Cloudに統合されている「Edge Functions」というサーバーレス機能を利用します。
Step 1: OpenAIのAPIキーを準備する
まず、ChatGPT APIを利用するために必要な「APIキー」をOpenAIの公式サイトから取得します。取得したAPIキーは、Lovableのプロジェクト設定画面で安全に環境変数として登録しておきましょう。これにより、コード内に直接キーを書き込むことなく、安全にAPIを呼び出すことができます。
Step 2: Edge FunctionでAPI連携のバックエンドを作成
次に、ChatGPT APIと通信するためのバックエンド機能をプロンプトで作成します。Lovableのチャットに以下のような指示を送ります。
プロンプト例:
"chat"という名前のEdge Functionを作成してください。この関数は、ユーザーからのメッセージをPOSTリクエストで受け取ります。受け取ったメッセージをOpenAIのChat Completions APIに送信し、AIからの返答を取得して、その結果をクライアントに返却するロジックを実装してください。APIキーは環境変数から読み込むようにしてください。
この指示により、LovableはSupabaseベースのバックエンドにサーバーレス関数を自動でデプロイしてくれます。複雑なサーバー設定は一切不要です。
Step 3: フロントエンドとバックエンドを連携させる
最後に、作成したUI(フロントエンド)とEdge Function(バックエンド)を連携させます。ユーザーが送信ボタンを押したときに、先ほど作った関数が呼び出されるように指示しましょう。
プロンプト例:
メッセージ入力フォームの送信ボタンがクリックされたら、入力されたメッセージをペイロードとして、先ほど作成した"/chat"のEdge FunctionにPOSTリクエストを送信してください。そして、関数から返ってきたAIの応答を、チャット表示エリアに新しいメッセージとして追加する処理を実装してください。
このプロンプトで、フロントエンドのReactコンポーネントが更新され、API通信と画面描画のロジックが自動で実装されます。プレビュー画面で実際にメッセージを送ってみて、AIから返事が来れば成功です。
アプリの公開とさらなるカスタマイズ
AIチャットボットが完成したら、世界に公開しましょう。Lovableなら、アプリの公開も驚くほど簡単です。
ワンクリックでインターネットに公開
Lovableのエディタ上部にある「Publish」ボタンをクリックするだけで、あなたのアプリはインターネット上に公開されます。無料プランでは `xxx.lovable.app` という形式のドメインが自動で割り当てられ、すぐに友人や同僚に共有できます。Proプランにアップグレードすれば、独自のカスタムドメインを設定することも可能です。
GitHub連携で本格的な開発へ
Lovableの真価は、単なるノーコードツールに留まらない点にあります。作成したプロジェクトはGitHubリポジトリと連携でき、生成されたすべてのコードを自分の手元で管理できます。
- AIと手書きコードのハイブリッド開発: Lovable上でAIに大枠を作ってもらい、細かい部分はローカルのコードエディタで修正するというハイブリッドな開発が可能です。
- チーム開発へのスムーズな移行: GitHubベースで管理されているため、複数人のエンジニアチームでの本格的な開発プロジェクトにそのまま移行できます。
- 自由なカスタマイズ: 独自の機能を追加したり、デザインシステムを導入したりと、コードを完全にコントロールできるため、将来的な拡張性も万全です。
このように、Lovableは迅速なプロトタイピングから本格的なサービス開発まで、シームレスに繋ぐことができる強力なプラットフォームなのです。
まとめ:AIの力で、アイデアを今すぐ形にしよう
この記事では、AIソフトウェアエンジニア「Lovable」を使って、ChatGPT APIと連携したオリジナルのAIチャットボットアプリを作成する全工程を解説しました。
プロンプトで指示するだけで、モダンな技術スタックのUIとバックエンドが自動で構築され、API連携から公開までが一気通貫で完了する手軽さを感じていただけたのではないでしょうか。
これまで「プログラミングは難しそう」と諦めていた人も、Lovableを使えば、あなたのアイデアを驚くほどスピーディーに形にすることができます。
まずは、クレジットカード不要の無料プランから、あなただけのAIチャットボット開発を体験してみてください。AIがコーディングする未来のWeb開発が、すぐそこにあります。
Lovableの料金プランやクレジットの仕組み、さらに高度な使い方について網羅的に知りたい方は、詳細な情報をまとめたこちらの完全ガイド記事も、ぜひ参考にしてください。
