手元のExcelやCSVファイルで管理している顧客リストや商品マスタ。
「このデータをチームで共有できるWebアプリにしたい…」と思ったことはありませんか。
でも、「データベースの構築は難しそう」「プログラミングの学習コストが高い」といった理由で、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
実は2026年現在、AIの力を借りることで、プログラミングの知識がなくても、こうしたExcel/CSVデータを驚くほど簡単にWebアプリケーションに変換できるようになりました。
本記事では、AIソフトウェアエンジニア「Lovable(ラバブル)」を使って、ExcelやCSVのデータをインポートし、本格的なWebアプリを即座に構築する手順を、初心者の方にも分かりやすく、ステップ・バイ・stepで徹底解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたも自社のデータを活用したオリジナルアプリの第一歩を踏み出しているはずです。
なぜExcel/CSVからのアプリ化にLovableが最適なのか?
世の中には多くのノーコード・ローコードツールがありますが、なぜExcelやCSVからのアプリ化にLovableが特に優れているのでしょうか。その理由は、Lovableが持つ独自のアーキテクチャとAIの能力にあります。単にデータを表示するだけでなく、「使える」業務アプリケーションを高速で構築するための仕組みが整っているのです。
Supabaseベースだから、データ管理が本格的で安心
Lovableのバックエンドは「Lovable Cloud」というサービスで構築されており、これは世界中の開発者から支持されているオープンソースのBaaS(Backend as a Service)であるSupabaseをベースにしています。これは、見た目だけのアプリではなく、本格的なデータベースを裏側に持てることを意味します。
具体的には、エンタープライズレベルでも利用される高機能なPostgreSQLデータベースが使えるため、以下のようなメリットがあります。
- データの整合性と堅牢性: Excelで起こりがちな「いつの間にか数式が壊れていた」「誰かが間違えて行を消してしまった」といったトラブルを防ぎ、データを安全に管理できます。
- 高い拡張性: 最初は小規模な顧客リスト管理から始めて、将来的に受注管理や請求機能などを追加していく、といったスケールアップにも柔軟に対応できます。
- 直接的なデータ操作: LovableのUIだけでなく、Supabaseの管理画面から直接CSVデータをインポートしたり、SQLを使って高度なデータ操作を行ったりすることも可能です。これが、今回の「CSVインポート」で強力な武器となります。
他のノーコードツールが独自の簡易的なデータベースしか持たない場合が多い中、Lovableは本格的なデータベース基盤を提供してくれるため、安心してデータを預けることができます。
AIが面倒な「画面づくり」をまるごと代行
データベースにデータをインポートできたとしても、それを表示し、操作するための画面(UI)を作るのは大変な作業です。しかし、Lovableならその心配は一切ありません。
例えば、「customersテーブルのデータを一覧で表示して」とチャットで指示するだけで、AIが自動的に以下のような画面を生成してくれます。
- データを表形式で表示する一覧画面
- 特定のデータを絞り込むための検索ボックス
- 新しいデータを登録するための入力フォーム
- 既存のデータを編集する更新画面
これらは、従来であればエンジニアが何時間もかけて設計・実装していたものばかりです。Lovableを使えば、この最も時間のかかる部分をAIに任せ、人間は「何をしたいか」という本質的な要求を伝えることに集中できます。これにより、アイデアを思いついてから数分で「動くアプリ」を手にすることが可能になるのです。
ステップ・バイ・ステップ!LovableでCSVデータをインポートする全手順
それでは、実際にExcelやCSVのデータをLovableにインポートし、アプリ化する手順を具体的に見ていきましょう。ここでは例として、以下のようなシンプルな「顧客リスト」をアプリ化するケースを想定します。
id,company_name,contact_person,email,phone
1,株式会社A,山田太郎,yamada@example.com,090-1111-2222
2,合同会社B,佐藤花子,sato@example.com,090-3333-4444この手順通りに進めれば、あなたも自分のデータでアプリを作成できます。
ステップ1: 事前準備 – インポートするCSVデータを整える
Lovable(Supabase)にスムーズにデータを取り込むため、元となるExcelファイルに少しだけ手を加えましょう。これが後々の作業を格段に楽にするための「独自の視点」です。
- 1行目はヘッダー行に: 1行目には各列が何を表すかの「項目名」を入れてください。これがデータベースの列名になります。
- ヘッダーは英語の小文字に: 「会社名」や「担当者名」のような日本語ではなく、「company_name」や「contact_person」のように、英語の小文字とアンダースコア(_)で命名するのが鉄則です。これにより、AIが列名を認識しやすくなり、後のプロンプトでの指示が非常にスムーズになります。
- ExcelからCSV形式で保存: Excelで作業した場合、必ず「ファイル」→「名前を付けて保存」から、ファイルの種類として「CSV UTF-8 (コンマ区切り)(*.csv)」を選択して保存してください。文字化けを防ぐための重要なポイントです。
ステップ2: Lovableでプロジェクトを作成し、DBの場所を確認する
次にLovable側で準備をします。
- まずはLovable公式サイトにアクセスし、無料でアカウント登録を済ませます。
- 新しいプロジェクトを作成します。最初のプロンプト(AIへの指示)では、シンプルに「Create a customer management app.(顧客管理アプリを作って)」と入力してみましょう。
- AIがアプリの土台を生成したら、画面左のメニューから「DB」アイコンをクリックします。
- 「Lovable Cloud」の管理画面が開きます。これがSupabaseの管理画面そのものです。この画面で、データベースに関するあらゆる操作が可能です。
ステップ3: Supabase管理画面からCSVをインポートする
ここが核心部分です。Lovableの裏側にあるSupabaseの強力な機能を使って、用意したCSVファイルを直接データベースに取り込みます。
- 左側のメニューから「Table Editor」を選択します。
- 「Create a new table」ボタンをクリックして、CSVのデータを入れるための新しいテーブル(データの入れ物)を作成します。
- テーブル名には、CSVのヘッダーに合わせて例えば「customers」と入力します。
- 「Import data from a spreadsheet」という便利な機能があるので、これをクリックします。
- 先ほど準備したCSVファイルをドラッグ&ドロップするか、ファイルを選択してアップロードします。
- プレビュー画面が表示され、CSVのヘッダーとデータが正しく認識されているか確認できます。問題がなければ「Import data」をクリックします。
これだけで、あなたのCSVデータはクラウド上の本格的なデータベースに安全に格納されました。驚くほど簡単ですよね。
AIへの指示でアプリを進化させる実践テクニック
データがデータベースに入っただけでは、まだアプリとは言えません。ここからがLovableの真骨頂です。AIとのチャットを通じて、このデータを活用する様々な機能を追加していきましょう。
基本の「一覧表示画面」をAIに作らせる
まずは、インポートした顧客データを表示する一覧画面を作成します。Lovableのエディタに戻り、AIにチャットで以下のように指示を送ってみましょう。
プロンプト例:
Create a new page that displays all data from the "customers" table in a table format. The columns should be id, company_name, contact_person, and email. Make the table sortable by company_name.
(訳:customersテーブルの全データを表示する新しいページを作って。表示する列はID、会社名、担当者名、メールアドレス。会社名で並べ替えできるようにしてほしい。)
AIが数秒から数十秒でコードを生成し、プレビュー画面に顧客データが一覧表示されるはずです。たったこれだけの指示で、データの読み出しと表示機能が実装できました。
Visual Edits機能で見た目を直感的に整える
生成された画面の細かい部分が気になったら、「Visual Edits」モードを使ってみましょう。これは、プレビュー画面を直接クリックして見た目を修正できる、Figmaのような機能です。
- 画面上部の「Visual Edits」をオンにする。
- 「Customer List」のように、ページのタイトルを追加したい場所をクリックしてテキストを入力する。
- テーブルのヘッダー部分をクリックして背景色を変更する。
- 列の幅が狭いと感じたら、ドラッグして調整する。
このように、細かいデザイン調整のために何度もプロンプトを書き直す必要はありません。直感的な操作で、誰でも見やすい画面に仕上げることができます。
検索機能や詳細ページを追加してアプリを本格化する
一覧画面ができたら、次はよりアプリらしい機能を追加していきます。これもAIへのチャットで簡単です。
検索機能の追加プロンプト例:
Add a search bar above the table to filter the customers by company_name.
(訳:テーブルの上に、会社名で顧客を絞り込める検索バーを追加して。)
詳細ページの追加プロンプト例:
When a user clicks on a row in the table, navigate to a new detail page that shows all information for that customer, including their phone number.
(訳:テーブルの行をクリックしたら、その顧客の電話番号を含むすべての情報を表示する新しい詳細ページに移動するようにして。)
これらの指示を与えることで、Lovableは必要なページの追加、画面間の連携(ルーティング)、データの受け渡しといった複雑な処理をすべて自動で行ってくれます。あなたがやるべきことは、「次に何がしたいか」を考えることだけです。
まとめ:Excel管理から卒業し、AIで自前の業務アプリを手に入れよう
この記事では、AIソフトウェアエンジニア「Lovable」を使い、手元のExcel/CSVデータを本格的なWebアプリケーションに変換する具体的な手順を解説しました。
重要なポイントを振り返ってみましょう。
- 事前準備が重要: CSVのヘッダーを英語の小文字にしておくと、後のAIとの対話が格段にスムーズになります。
- Supabaseの機能を活用: Lovableの裏側にあるSupabase管理画面からCSVを直接インポートするのが最速・確実な方法です。
- AIとの対話で進化: データをインポートしたら、あとは「一覧が見たい」「検索したい」といった要求をAIに伝えるだけで、アプリがどんどん成長していきます。
これまでExcelの関数と格闘したり、共有フォルダのファイル競合に悩まされたりしていた時間は、もう過去のものです。Lovableを使えば、非エンジニアでも数時間で自社の業務にフィットしたアプリケーションを構築し、すぐに運用を開始できます。
まずは、あなたのPCに眠っているExcelファイルを、世界に一つだけのWebアプリに変身させてみませんか?
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また、Lovableの料金プランやクレジットの仕組み、さらに高度な使い方について詳しく知りたい方は、以下の完全ガイド記事も合わせてご覧ください。あなたのアプリ開発をさらに加速させるヒントが満載です。
