マネーフォワードクラウド確定申告の導入を検討しているけれど、本当に自分に合っているか不安に感じていませんか?
クラウド会計ソフトは便利だと聞くけれど、実際に使ってみて後悔したくない。
そんなあなたの気持ち、よくわかります。
この記事では、マネーフォワードクラウド確定申告を3年以上利用してきた個人事業主の立場から、導入前に必ず知っておくべきデメリットと注意点を包み隠さずお伝えします。
読み終える頃には、あなたにとってマネーフォワードクラウド確定申告が本当に最適な選択なのか、明確に判断できるようになるでしょう。
マネーフォワードクラウド確定申告の現状と導入を迷う理由
確定申告の時期が近づくと、多くの個人事業主やフリーランスが会計ソフトの導入を検討し始めます。その中でも、マネーフォワードクラウド確定申告は国内シェアトップクラスのクラウド会計ソフトとして注目を集めています。
しかし、実際に導入を検討する段階になると、多くの方が立ち止まってしまいます。なぜでしょうか?
導入を躊躇する3つの主な理由
1. 初期設定の複雑さへの不安
「会計知識がないと使いこなせないのでは?」という不安は、多くの初心者が抱える共通の悩みです。実際、私も最初は勘定科目の設定で何時間も悩みました。
2. 料金体系の分かりにくさ
月額900円から始められるとはいえ、機能制限があったり、確定申告の時期だけ料金が上がったりと、実際にかかる費用が見えにくい構造になっています。
3. データ移行の手間
既存のExcelデータや他社会計ソフトからの移行は、思った以上に時間がかかります。特に過去数年分のデータを移行する場合、数日がかりの作業になることも珍しくありません。
これらの不安は決して杞憂ではありません。実際に多くのユーザーが導入後に「思っていたのと違った」と感じているのも事実です。
そこで重要なのが、マネーフォワードクラウド確定申告の基本的な機能や使い方を理解した上で、デメリットについても正確に把握することです。
実際に使って分かった7つのデメリットと対処法
ここからは、私が実際に3年以上マネーフォワードクラウド確定申告を使ってきて感じたデメリットと、それぞれの対処法を詳しく解説していきます。
1. 初期設定に予想以上の時間がかかる
マネーフォワードクラウド確定申告の最大のハードルは、間違いなく初期設定です。私の場合、完全に使える状態になるまで約2週間かかりました。
具体的に時間がかかるポイント:
- 事業所情報の登録(30分)
- 勘定科目の設定とカスタマイズ(3時間)
- 銀行口座・クレジットカードの連携(各30分〜1時間)
- 開始残高の設定(2時間)
- 過去データの移行(1日〜3日)
対処法:
初期設定は確定申告の繁忙期を避けて、時間に余裕のある時期に行いましょう。私のおすすめは4月〜6月です。この時期なら、分からないことがあってもサポートセンターにつながりやすく、じっくりと設定に取り組めます。
2. 会計知識がないと使いこなすのが難しい
「自動仕訳」という便利な機能があるとはいえ、基本的な会計知識がないと正確な帳簿作成は困難です。
例えば、以下のような場面で迷うことがあります:
- プライベートと事業の支出が混在したクレジットカードの処理
- 家事按分の設定(自宅兼事務所の家賃など)
- 減価償却資産の登録と処理
- 源泉徴収された報酬の仕訳
対処法:
最低限の会計知識は必要ですが、マネーフォワードクラウド確定申告には充実したサポートコンテンツがあります。「使い方ガイド」や「よくある質問」を活用しながら、少しずつ学んでいけば大丈夫です。また、分からない仕訳については、税理士の無料相談会なども活用しましょう。
3. 料金体系が複雑で追加費用が発生しやすい
基本プランは月額900円(年額10,800円)ですが、実際に使い始めると追加費用が発生することがあります。
追加費用が発生するケース:
- 請求書発行枚数が月15枚を超える場合
- 経費精算機能を使う場合(別途申し込みが必要)
- 給与計算機能を使う場合(別途料金)
- 電話サポートを利用する場合(上位プランへの変更が必要)
対処法:
まずは無料トライアルで必要な機能を洗い出し、年間でかかる費用を正確に計算しましょう。請求書発行が多い方は、最初から上位プランを選ぶ方が結果的にお得になることもあります。
4. インターネット環境に依存する
クラウドサービスの宿命ですが、インターネット接続がないと一切の作業ができません。また、通信速度が遅いと、ページの読み込みに時間がかかってストレスを感じることもあります。
対処法:
重要な作業を行う前は、必ずデータのバックアップを取っておきましょう。CSVファイルでのエクスポート機能を活用すれば、オフラインでもデータの確認ができます。また、モバイルルーターなど、予備の通信手段を用意しておくと安心です。
5. カスタマイズ性に限界がある
業種特有の処理や独自の管理方法には対応しきれない場合があります。例えば、建設業の工事台帳管理や、飲食店の原価計算など、専門的な機能は別途他のシステムと連携する必要があります。
対処法:
API連携やCSVインポート・エクスポート機能を活用して、他のシステムと組み合わせて使うことで解決できます。完璧を求めず、基本的な会計処理はマネーフォワードで行い、専門的な部分は別システムで補完するという使い方がおすすめです。
6. サポート体制に課題がある
基本プランではメールサポートのみで、返信に2〜3営業日かかることもあります。確定申告直前の繁忙期には、さらに時間がかかることも。
対処法:
繁忙期を避けて早めに準備を進めることが大切です。また、ユーザーコミュニティや公式フォーラムも活用しましょう。意外と同じ悩みを持つユーザーが解決策を共有していることがあります。
7. データ移行・解約時の手間
他社サービスへの乗り換えを検討する際、データの移行作業は想像以上に大変です。特に、マネーフォワード独自の形式で保存されているデータは、標準的な会計データ形式への変換が必要になります。
対処法:
定期的にCSV形式でのバックアップを取っておくことで、いざという時の移行作業がスムーズになります。月次決算のタイミングで、必ずバックアップを取る習慣をつけましょう。
他の会計ソフトとの比較で見えてくる特徴
マネーフォワードクラウド確定申告のデメリットをより客観的に評価するため、主要な競合サービスと比較してみましょう。
freee会計との比較
マネーフォワードの優位点:
- 会計知識がある人にとっては使いやすい
- 仕訳の自由度が高い
- レポート機能が充実している
freeeの優位点:
- 初心者向けのUIで直感的に操作できる
- スマホアプリの機能が充実
- 請求書発行から入金管理まで一貫している
弥生会計オンラインとの比較
マネーフォワードの優位点:
- 銀行・クレジットカード連携が豊富
- 自動仕訳の精度が高い
- クラウドならではの機能が充実
弥生の優位点:
- 老舗ならではの安定性
- 税理士との連携がスムーズ
- 初年度無料キャンペーンが魅力的
どんな人にマネーフォワードクラウド確定申告がおすすめか
これらの比較を踏まえると、マネーフォワードクラウド確定申告は以下のような方に特におすすめです:
- ある程度の会計知識があり、細かい仕訳にこだわりたい方
- 複数の銀行口座やクレジットカードを事業で使用している方
- 経理業務の効率化を重視する方
- 将来的に事業規模の拡大を考えている方
逆に、以下のような方は他のサービスも検討した方が良いかもしれません:
- 会計知識が全くなく、とにかく簡単に確定申告を済ませたい方
- 年間の取引件数が少ない方(年100件以下)
- スマホだけで会計処理を完結させたい方
まとめ:デメリットを理解した上で賢く活用しよう
マネーフォワードクラウド確定申告には確かにデメリットもありますが、それらを理解した上で適切に対処すれば、非常に強力な経理ツールとなります。
重要なのは、完璧を求めすぎないこと。最初から全ての機能を使いこなそうとせず、まずは基本的な記帳から始めて、徐々に活用の幅を広げていくのがおすすめです。
もしあなたが本格的にマネーフォワードクラウド確定申告の導入を検討しているなら、まずは30日間の無料トライアルから始めてみてください。実際に触ってみることで、この記事で紹介したデメリットがあなたにとってどの程度影響するか判断できるはずです。
確定申告は避けて通れない大切な業務です。自分に合った会計ソフトを選んで、効率的に処理できる環境を整えましょう。この記事が、あなたの会計ソフト選びの参考になれば幸いです。