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n8nのノード解説:主要ノードの機能と使い方

業務自動化ツールn8nの真価は、多彩なノードの組み合わせにあります。

しかし、初めてn8nを使う方にとって「どのノードから使い始めればいいのか」「各ノードがどんな機能を持っているのか」は分かりにくいものです。

本記事では、n8nで最も重要な主要ノードの機能と具体的な使い方を、実例を交えながら詳しく解説します。

n8nのノードとは?基本概念を理解しよう

n8nにおける「ノード」とは、ワークフローを構成する個々の機能ブロックのことです。各ノードは特定のタスクを実行し、データを次のノードに渡すことで、複雑な自動化処理を実現します。

例えば、「Webhookノードでデータを受信」→「データ変換ノードで加工」→「Slackノードで通知」といった流れで、一連の業務プロセスを自動化できるのです。

n8nが提供する400以上のノードから、特に重要度の高いものを厳選してご紹介していきます。初めての方は、まずn8n完全ガイド記事で基本的な概要を把握してから、本記事で具体的なノードの使い方を学ぶとより理解が深まるでしょう。

必ず押さえておきたい!n8nの5大基本ノード

1. Webhook(ウェブフック)ノード

Webhookノードは、外部システムからのリクエストを受信するための入り口となるノードです。REST APIのエンドポイントのように機能し、POSTやGETリクエストを受け取ってワークフローを開始できます。

主な用途

  • フォーム送信データの受信
  • 外部サービスからの通知受信
  • APIエンドポイントの作成

設定例

// Webhookノードの基本設定
{
  "httpMethod": "POST",
  "path": "my-webhook",
  "responseMode": "onReceived",
  "responseData": "allEntries"
}

このように設定すると、`https://your-n8n-instance.com/webhook/my-webhook`でPOSTリクエストを受信できるようになります。

2. HTTP Request(HTTPリクエスト)ノード

HTTP Requestノードは、外部APIやWebサービスにリクエストを送信するための万能ノードです。REST APIの呼び出しからWebページのスクレイピングまで、幅広い用途に対応できます。

主な機能

  • GET、POST、PUT、DELETEなど各種HTTPメソッドに対応
  • 認証設定(Basic認証、OAuth、APIキーなど)
  • ヘッダーやクエリパラメータのカスタマイズ
  • レスポンスの自動パース(JSON、XML、HTML)

実践的な使用例

例えば、天気予報APIから情報を取得する場合:

URL: https://api.openweathermap.org/data/2.5/weather
Method: GET
Query Parameters:
  - q: Tokyo
  - appid: YOUR_API_KEY
  - units: metric

3. Set(データ設定)ノード

Setノードは、ワークフロー内でデータを追加、変更、整形するための基本的なノードです。JSONデータの構造を自由に定義でき、前のノードから受け取ったデータと組み合わせることも可能です。

活用シーン

  • APIレスポンスから必要な情報だけを抽出
  • 複数のデータソースを統合
  • データフォーマットの変換

設定例

{
  "customer_name": "{{ $json.name }}",
  "order_date": "{{ $now.format('YYYY-MM-DD') }}",
  "total_amount": "{{ $json.price * $json.quantity }}",
  "status": "処理中"
}

4. IF(条件分岐)ノード

IFノードを使用すると、特定の条件に基づいてワークフローを分岐させることができます。データの内容や値に応じて異なる処理を実行したい場合に不可欠なノードです。

条件設定の例

  • 数値の比較:金額が1万円以上なら承認フローへ
  • 文字列の一致:ステータスが「緊急」なら即座に通知
  • 存在チェック:特定のフィールドが存在する場合のみ処理

5. Code(コード実行)ノード

Codeノードでは、JavaScriptやPythonのコードを直接実行できます。標準ノードでは対応できない複雑な処理や、カスタムロジックの実装に使用します。

JavaScriptの例

// 配列データの集計処理
const items = $input.all();
const total = items.reduce((sum, item) => {
  return sum + (item.json.price || 0);
}, 0);

return [{
  json: {
    itemCount: items.length,
    totalAmount: total,
    average: total / items.length
  }
}];

データ処理を効率化する変換系ノード

Merge(データ結合)ノード

複数のデータソースからの情報を1つに統合する際に使用します。例えば、顧客情報と注文情報を結合して、完全な注文レポートを作成するような場合に活用できます。

結合モードの種類

  • Append:データを縦に追加(行の追加)
  • Merge By Index:インデックス順で結合
  • Merge By Key:特定のキーで照合して結合
  • Multiplex:すべての組み合わせを生成

Split In Batches(バッチ分割)ノード

大量のデータを扱う際、一度に処理するとAPIの制限に引っかかったり、処理が重くなったりすることがあります。Split In Batchesノードを使えば、データを小さなバッチに分割して順次処理できます。

設定例

Batch Size: 100
Options:
  - Reset: After Last Item

この設定により、1000件のデータも100件ずつ10回に分けて処理されます。

Item Lists(アイテムリスト)ノード

配列データの操作に特化したノードで、ソート、フィルタリング、重複削除などの処理が簡単に実行できます。

主な操作

  • Sort:特定のフィールドで並べ替え
  • Limit:上位N件のみ抽出
  • Remove Duplicates:重複データの削除
  • Aggregate:集計処理(合計、平均、最大値など)

外部サービス連携の要!統合ノード活用術

Google Sheets(Googleスプレッドシート)ノード

ビジネスで広く使われているGoogleスプレッドシートとの連携は、n8nの真骨頂です。データの読み書きはもちろん、シートの作成や更新も自動化できます。

実用例:日次レポートの自動更新

  1. APIから売上データを取得
  2. データを集計・整形
  3. Googleスプレッドシートの指定範囲に書き込み
  4. 更新完了をSlackで通知

Slack(スラック)ノード

チームコミュニケーションツールSlackとの連携により、リアルタイムな通知や情報共有が可能になります。

活用パターン

  • エラー発生時の即座の通知
  • 定期レポートの自動投稿
  • 承認依頼の送信とボタンによる応答

Email(メール)ノード

SMTP/IMAPプロトコルに対応し、メールの送受信を自動化できます。HTMLメールの作成や添付ファイルの処理にも対応しています。

設定のポイント

// Gmail SMTPの設定例
Host: smtp.gmail.com
Port: 587
Security: STARTTLS
User: your-email@gmail.com
Password: アプリパスワード

データベース連携で本格的な業務システムを構築

MySQL/PostgreSQLノード

リレーショナルデータベースとの連携により、本格的な業務アプリケーションのバックエンドとしてn8nを活用できます。

実行可能な操作

  • SELECT:データの取得
  • INSERT:新規データの追加
  • UPDATE:既存データの更新
  • DELETE:データの削除
  • カスタムSQL:複雑なクエリの実行

MongoDBノード

NoSQLデータベースのMongoDBとも簡単に連携できます。ドキュメント型データの柔軟な操作が可能です。

実践!ノードを組み合わせた自動化ワークフローの例

例1:問い合わせフォームの自動処理

  1. Webhookノード:フォームデータを受信
  2. Setノード:データを整形し、タイムスタンプを追加
  3. Google Sheetsノード:スプレッドシートに記録
  4. IFノード:優先度で分岐(緊急/通常)
  5. Emailノード:担当者にメール通知
  6. Slackノード:チームチャンネルに投稿

例2:定期的なデータ収集と分析

  1. Cronノード:毎日9時に起動
  2. HTTP Requestノード:複数のAPIからデータ取得
  3. Mergeノード:データを統合
  4. Codeノード:カスタム集計処理
  5. MySQLノード:データベースに保存
  6. Emailノード:レポートを送信

ノード活用のベストプラクティス

1. エラーハンドリングを忘れずに

各ノードには「Error Trigger」を設定でき、エラー発生時の処理を定義できます。重要な処理では必ずエラーハンドリングを実装しましょう。

2. テスト実行を活用する

n8nでは各ノードを個別に実行してテストできます。ワークフロー全体を実行する前に、ノード単位でデータの流れを確認することで、効率的なデバッグが可能です。

3. 変数とエクスプレッションを使いこなす

n8nの強力な機能の1つが、エクスプレッション言語です。`{{ $json.fieldName }}`のような形式で、動的にデータを参照・加工できます。

4. ワークフローの再利用性を高める

よく使うパターンは「Sub-workflow」として切り出し、他のワークフローから呼び出せるようにすると、メンテナンスが楽になります。

n8nでノードマスターになるための次のステップ

本記事では、n8nの主要ノードとその活用方法について詳しく解説してきました。これらのノードを組み合わせることで、複雑な業務プロセスも効率的に自動化できることがお分かりいただけたかと思います。

さらに深くn8nを学びたい方は、n8n完全ガイド記事で、インストール方法から実践的な活用事例まで、体系的に学ぶことができます。

実際にn8nを使い始めるには、まずn8nの公式サイトから無料アカウントを作成してみましょう。クラウド版なら面倒な環境構築も不要で、すぐに自動化の世界を体験できます。

ノードの使い方を理解したら、あとは実践あるのみです。小さな自動化から始めて、徐々に複雑なワークフローに挑戦していけば、きっとあなたもn8nマスターへの道を歩めるはずです。

まとめ

n8nの真の力は、多様なノードを自在に組み合わせることで発揮されます。本記事で紹介した主要ノードは、あらゆる自動化シナリオの基礎となるものばかりです。

Webhookでデータを受け取り、HTTP Requestで外部サービスと連携し、各種変換ノードでデータを加工し、最終的に通知やデータベースへの保存を行う。この一連の流れを理解すれば、業務効率化の可能性は無限に広がります。

今すぐn8nを始めて、あなたの業務を次のレベルへと進化させましょう。自動化による時間の節約は、より創造的な仕事に集中するための第一歩となるはずです。