リモートワークが当たり前になった現代。
カフェやコワーキングスペースで仕事をする個人事業主の方も多いのではないでしょうか。
そんな時に気になるのが、公共Wi-Fiのセキュリティ。
大切なクライアントの情報を守り、安全に業務を遂行するためにVPNの導入はもはや必須とも言えます。
中でも世界的に評価の高いNordVPNを検討している方も多いはずです。
しかし、そこで浮かぶのが「このNordVPNの利用料って、経費にできるの？」という疑問。
この記事では、個人事業主がNordVPNの利用料を経費として計上するための完全ガイドとして、その可否から具体的な勘定科目、仕訳方法、そして節税効果を最大化する「家事按分」の考え方まで、詳しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたは自信を持ってNordVPNの費用を経費計上し、事業のセキュリティと節税を両立できるようになっているでしょう。
結論：NordVPNの利用料は経費にできる！その根拠とは？
早速結論からお伝えします。個人事業主が事業目的で利用するNordVPNの料金は、経費として計上することが可能です。なぜなら、その費用が「事業の売上を上げるために直接的に必要な支出」と認められる可能性が非常に高いからです。
なぜ経費として認められるのか？
国税庁の定義では、必要経費とは「収入を得るために直接必要な売上原価や販売費、管理費その他費用」とされています。これをNordVPNの利用に当てはめてみましょう。例えば、以下のようなケースでは、事業との関連性が明確です。
- セキュリティの確保：カフェやホテルの公共Wi-Fiを利用してクライアントの機密情報を含むデータを送受信する際、通信を暗号化して情報漏洩を防ぐ目的。これは事業を安全に遂行するために不可欠です。
- クライアントからの要求：特定のクライアントから、セキュリティポリシーの一環としてVPN経由でのアクセスを義務付けられている場合。
- 海外情報の収集：海外のサーバーに接続し、日本からではアクセスできない市場の動向やWebサイトをリサーチする目的。Webデザイナーやマーケターにとっては重要な業務の一環です。
これらの活動は、すべて事業収益に繋がるものであり、そのために支払うNordVPNの利用料は、正当な必要経費と言えるのです。
個人事業主がVPNを導入すべき具体的な事業シーン
あなたのビジネスにおいて、NordVPNがどのように役立ち、経費として認められるかを具体的にイメージしてみましょう。
- ノマドワーカー・フリーランス：場所に縛られずに働くあなたにとって、外出先のWi-Fiセキュリティは最重要課題。NordVPNは、あなたの働く場所すべてを安全なオフィスに変えてくれます。
- Webデベロッパー・デザイナー：海外のサーバー環境での表示確認や、特定の国からのアクセスをシミュレートする際にVPNは必須ツールです。
- コンテンツクリエイター・ブロガー：海外限定のサービスや情報をいち早くキャッチし、コンテンツの質を高めるために活用できます。
- オンライン秘書・コンサルタント：複数のクライアントの情報を扱う上で、最高レベルのセキュリティを維持し、信頼性をアピールできます。
税務調査などで問われた際に「なぜこの経費が必要だったのか」を具体的に説明できることが重要です。上記のような利用実態があれば、胸を張って必要経費であると主張できます。
【実践】NordVPNの経費計上！勘定科目と仕訳の具体例
NordVPNが経費になると分かったところで、次に具体的な経理処理の方法を見ていきましょう。適切な勘定科目を選び、正しく仕訳を行うことが重要です。
適切な勘定科目は「通信費」が一般的
NordVPNの利用料を仕訳する際の勘定科目は、「通信費」を使用するのが最も一般的で、税務上も分かりやすいでしょう。通信費は、インターネット回線やサーバー代、電話料金など、事業で利用する通信関連の費用を計上するための科目です。
もちろん、「支払手数料」や「雑費」として処理することも不可能ではありません。しかし、支払手数料はサービス利用の対価という側面が弱く、雑費は他の経費に当てはまらない少額の費用に使うのが基本です。VPNは継続的に利用するインターネット関連サービスであるため、通信費として一貫して処理するのが最も合理的と言えます。
具体的な仕訳例
ここでは、支払い方法に応じた2パターンの仕訳例をご紹介します。仮に、NordVPNの2年プランを15,000円で契約したとしましょう。（2025年12月時点の料金は公式サイトでご確認ください）
ケース1：個人用のクレジットカードで支払った場合
個人事業主の方が最もよく行うであろう処理です。プライベートのお金で事業の経費を立て替えた形になるため、「事業主借」という勘定科目を使います。
(借方) 通信費 15,000円 / (貸方) 事業主借 15,000円
ケース2：事業用の銀行口座から引き落とされた場合
事業用の口座から直接支払った場合は、よりシンプルです。そのまま「普通預金」を減少させます。
(借方) 通信費 15,000円 / (貸方) 普通預金 15,000円
このように、一度ルールを決めてしまえば経理処理は決して難しくありません。大切なのは、毎期同じ勘定科目で一貫して処理することです。
プライベートでも使う場合どうする？「家事按分」の考え方と計算方法
「仕事でも使うけど、プライベートで海外の動画サービスを見たりもする…」そんな方も多いはずです。個人事業主の場合、1つの支出を事業用と個人用（家事用）の両方で利用している場合、事業で利用した分だけを経費として計上する「家事按分（かじあんぶん）」という会計処理が必要になります。
家事按分とは？個人事業主必須の知識
家事按分とは、自宅の家賃や光熱費、インターネット料金のように、事業とプライベートの両方に関わる費用（家事関連費）を、合理的な基準で按分し、事業利用分のみを必要経費に計上する手続きのことです。これを正しく行わないと、税務調査で経費の一部が否認され、追加の税金が発生するリスクがあります。
VPN利用における家事按分の基準
家事按分で最も重要なのは、「客観的で合理的な基準」で按分することです。税務署の担当者が納得できる根拠を用意する必要があります。VPNの利用においては、以下の基準が考えられます。
- 利用時間で按分する：最も合理的で説明しやすい方法です。1週間のうち、事業でVPNを利用した時間とプライベートで利用した時間の割合を算出します。例えば、平日の業務時間8時間×5日間＝週40時間を事業利用、土日に5時間ずつプライベートで利用＝週10時間と記録し、「事業利用率：80%」と算出します。
- 利用日数で按分する：平日は事業、土日はプライベート、というように明確に切り分けられる場合は、利用日数で按分することも可能です。例えば、週5日間事業で利用するなら、事業利用率は「5日 ÷ 7日 ≒ 71%」となります。
独自の視点として、簡単な業務日誌やスケジュール帳に「VPN利用」とメモを残しておくだけでも、客観的な証拠として説得力が増します。面倒に感じるかもしれませんが、この一手間が将来の税務リスクを大きく軽減します。
家事按分の計算例と仕訳
それでは、具体的な計算例を見てみましょう。NordVPNの月額料金が1,200円、事業利用率を70%と定めた場合。
経費計上額：1,200円 × 70% = 840円
この840円が「通信費」として経費になります。残りの360円はプライベートな支出です。個人用のクレジットカードで支払った場合の仕訳は以下のようになります。
(借方) 通信費 840円 / (貸方) 事業主借 1,200円
(借方) 事業主貸 360円
「事業主貸」は、事業用の資金を事業主のプライベートな支出に使ったことを示す勘定科目です。
まだ間に合う！NordVPN導入で得られる節税以外のメリット
NordVPNの利用料を経費にできることは、確かに大きな金銭的メリットです。しかし、その価値は節税だけにとどまりません。事業を長期的に成長させる上で、計り知れない恩恵をもたらしてくれます。
節税だけじゃない！事業を守る強固なセキュリティ
個人事業主にとって、信頼は最も大切な資産の一つです。万が一、セキュリティの不備からクライアントの情報や自身の成果物が漏洩してしまったら、その損害は計り知れません。NordVPNは、軍事レベルの暗号化技術であなたの通信を守り、情報漏洩のリスクを極限まで低減します。これは、単なるコストではなく、事業の継続性を担保し、クライアントからの信頼を勝ち取るための「投資」と言えるでしょう。
ビジネスの可能性を広げる活用法
NordVPNは守りのツールだけではありません。ビジネスを加速させる「攻め」のツールにもなります。
- グローバルな市場調査：海外のサーバーに接続すれば、現地の検索結果やWebサイトをそのまま閲覧できます。競合の動向をいち早く掴み、新たなビジネスチャンスを発見できるかもしれません。
- 地理的制限の回避：特定の国でしか利用できないWebサービスやツールも、NordVPNを使えば利用可能に。あなたのスキルセットを広げる一助となります。
- 安全なリモートアクセス：海外出張中や旅行先からでも、日本の銀行や行政サービスに安全にアクセスできます。あたかも日本にいるかのように、ビジネスを滞りなく進められます。
まだ導入していない方へ：NordVPNの始め方
「経費になるなら、ぜひ導入したい！」と思われた方も多いでしょう。NordVPNは、数クリックで簡単にセットアップが完了し、すぐに利用を開始できます。具体的なプランの選び方や登録手順、アプリの使い方については、別記事の「【2025年最新版】NordVPN完全ガイド：始め方から料金、メリット・デメリットまで徹底解説！」で画面キャプチャを交えて詳しく解説しています。どのプランが自分に合っているか確認するためにも、ぜひ参考にしてください。
まとめ：賢く経費計上して、安全な事業環境を手に入れよう
今回は、個人事業主がNordVPNの利用料を経費として計上する方法について、網羅的に解説しました。最後に、重要なポイントを振り返っておきましょう。
- 事業目的で利用するNordVPNの料金は「通信費」として経費計上できる。
- プライベートと兼用する場合は、利用時間など合理的な基準で「家事按分」を行う必要がある。
- 経費計上は節税だけでなく、事業のセキュリティ強化と信頼性向上という重要な投資になる。
- 仕訳の際は、一度決めたルールで一貫性を持って処理することが大切。
不安定な社会情勢の中、個人が自身の力でビジネスを切り拓いていくには、デジタル空間での自己防衛が不可欠です。NordVPNは、そのための最も信頼できるパートナーの一つです。あなたの事業をサイバーリスクから守り、さらに節税という形で手元資金を厚くすることは、事業を安定させ、次のステージへと押し上げる力になります。
まだセキュリティ対策を後回しにしているなら、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。あなたのビジネスを守り、成長を加速させるための賢い一歩となるはずです。