「社内にたくさんの資料や議事録が溜まっているけど、うまく活用できていない…」
「過去のプロジェクトから学びを得たいけど、情報がどこにあるか分からない…」
「新入社員に効率よく社内情報をキャッチアップしてほしい…」
企業活動の中で日々蓄積されていく情報は、本来なら貴重な「知識資産=ナレッジ」のはずです。
しかし、その情報を必要な時にすぐに見つけ出し、活用するのは意外と難しいものです。
私のクライアントからも「情報が多すぎて活用しきれない」「ナレッジマネジメントに課題がある」というお悩みは本当によく聞きます。
そんな中、Googleが開発を進めているAIツール「NotebookLM」が、この課題解決の新たな一手となるかもしれません。
NotebookLMは、あなたのGoogle Workspace(特にGoogle Drive)にあるドキュメントと連携し、あなた専用の「AIナレッジベース」として機能する可能性を秘めているのです。
私自身、この新しいAIツールの可能性に非常に注目し、現在進行形で試用と情報収集を進めているところです。
この記事では、NotebookLMの基本的な考え方と機能、そしてGoogle Workspaceと連携させてAIナレッジベースを構築・活用する方法について、現時点(2025年5月)での情報に基づいて解説します。
【最重要注意点】NotebookLMは日々開発と進化を続けており、機能、利用条件、データポリシー等は予告なく変更される場合があります。この記事の情報は2025年5月時点のものです。必ずNotebookLM公式サイト等で最新情報をご確認ください。
NotebookLMとは? – “あなたの情報”だけに特化したAI
NotebookLMは、一般的なチャットAI(例: Google Geminiの一般向けサービス)とは少し異なります。
最大の特徴は、ユーザーが提供した「ソース(情報源となるドキュメント)」に基づいてのみ、回答や要約を生成する点です。
つまり、インターネット全体から情報を検索するのではなく、あなたがアップロードしたり、Googleドライブから指定したりした特定の資料(会議の議事録、プロジェクト報告書、社内マニュアルなど)の内容だけを理解し、それに関する質問に答えたり、要約したりしてくれるのです。
これにより、一般的なAIで問題になりがちな「ハルシネーション(AIがもっともらしい嘘をつく現象)」のリスクを大幅に低減し、あなたの持つクローズドな情報に基づいた信頼性の高い応答が期待できます。
Google Workspace(主にGoogle Drive)との連携により、普段使っているドキュメントをソースとして簡単に指定できるため、まさに「あなた専用のAIナレッジベース」や「AIリサーチアシスタント」として機能します。
NotebookLMの主な機能とできること(想定される機能)
NotebookLMでできることの例としては、以下のようなものが挙げられます。(※実際の機能は常に進化しています)
- ソースに基づいた要約: 指定した複数のドキュメント(例: 過去1ヶ月の議事録すべて)の内容をまとめて要約させる。
- 質問応答(出典付き): 「〇〇プロジェクトの決定事項は何だった?」「△△製品の安全基準についてマニュアルのどこに書いてある?」といった質問に対し、ソースドキュメント内の関連箇所を引用(出典表示)しながら回答させる。
- アイデア生成・壁打ち: アップロードした資料(例: 顧客インタビュー記録)に基づいて、「新しい商品アイデアを5つ提案して」「このサービスの改善点を挙げて」といった指示で、アイデア出しのサポートをさせる。
- ノート作成と整理: AIとの対話で得られた重要な情報や、自分自身の考察をノートとして記録・整理する。複数の「ノートブック」を作成し、テーマごとに情報を管理できる。
【実践】Google Workspaceデータを活用したAIナレッジベース構築ステップ
実際にNotebookLMを使ってAIナレッジベースを構築する際の、基本的なステップ(想定)です。
- NotebookLMへのアクセスとノートブック作成: NotebookLMのWebサイトにGoogle Workspaceアカウントでアクセスし、新しい「ノートブック」を作成します。ノートブックは、特定のプロジェクトやテーマに関する情報(ソースとノート)をまとめる単位です。
- Googleドライブからのソース追加: ノートブックに、情報源となるドキュメントを追加します。「ソースを追加」のようなボタンから、Googleドライブを選択し、関連するGoogleドキュメント、PDF、テキストファイルなどを指定します。(対応ファイル形式は要確認)
- AIへの質問・指示(プロンプト入力): 追加したソースに基づいて、AIに質問や指示を入力します。「これらの資料を要約して」「〇〇について説明して」「△△のメリットとデメリットをリストアップして」など、具体的に指示します。
- 結果の確認とノートへの保存: AIの回答を確認します。特に、回答がどのソースに基づいているか(出典が表示されるはずです)を確認することが重要です。役立つ回答や、そこから得られた考察は、ノート機能を使って記録・保存しておきましょう。
このプロセスを繰り返すことで、特定のテーマに関するあなただけのAIナレッジベースが構築されていきます。
ビジネスでの活用シナリオ例
NotebookLMとGoogle Workspaceの連携は、様々なビジネスシーンで役立つ可能性があります。
- 会議の効率化: 複数回の会議議事録をソースとして、決定事項や懸案事項の変遷をAIに要約・整理させる。
- 社内規定・マニュアル検索: 大量の社内規定やマニュアルをソースとし、従業員が必要な情報を自然言語で質問してすぐに見つけられるようにする。
- プロジェクト情報のキャッチアップ: 途中参加したプロジェクトの関連資料をソースとし、プロジェクトの背景や現状、自分の担当範囲などをAIに質問して素早く理解する。
- 顧客フィードバック分析 (※注意): 複数の顧客からのフィードバック(アンケート結果やインタビュー記録など、個人情報に配慮した上で)をソースとし、共通する意見や改善点のヒントをAIに抽出させる。
- 業界レポート・論文の読解補助: 専門的なレポートや論文をソースとし、要点や専門用語の意味などをAIに質問しながら効率的に読み進める。
利用上の注意点
- 対応ファイル形式: 現時点でNotebookLMがソースとして読み込めるファイル形式(Googleドキュメント、PDFなど)には限りがある可能性があります。
- 情報の鮮度: NotebookLMは、あなたがソースとして指定した時点の情報を基に応答します。元のGoogleドライブ上のファイルが更新されても、自動でNotebookLM内の情報が更新されるとは限りません(再読み込みや再指定が必要な場合があります)。
- AIの限界と最終確認の重要性: AIはソースに基づいて応答しますが、解釈が常に完璧とは限りません。特に重要な情報については、必ず元のソースドキュメントにあたってファクトチェックを行ってください。
- データプライバシーとセキュリティ: 実験的なツールでもあるため、特に機密性の高い情報を扱う際は、NotebookLMの利用規約やデータポリシー、および自社のセキュリティポリシーを十分に確認し、慎重に利用を判断してください。
- 提供状況: NotebookLMの提供状況(一般公開か、特定のプラン限定か、対応言語など)は変動する可能性があります。
NotebookLMの可能性と、中小企業が活用するための課題
NotebookLMは、Google Workspace内に蓄積された「暗黙知」や「埋蔵知」を掘り起こし、活用するための非常に興味深いツールだと感じています。
特に、以下の点で大きな可能性があると考えています。
- 「情報検索」と「要約」における圧倒的な効率化: 必要な情報を探す時間、長い資料を読む時間を大幅に削減できるポテンシャルは計り知れません。
- 属人化の解消: 特定の人しか知らない情報やノウハウをドキュメント化し、NotebookLMでアクセスできるようにすれば、組織全体の知識レベル向上に繋がる可能性があります。
一方で、中小企業が活用する上での課題・注意点としては、
- 「質の高いソース」の整備が前提: AIは与えられた情報しか学習できません。日頃からGoogleドライブ内に情報が整理され、質の高いドキュメント(議事録、報告書、マニュアル等)が蓄積されていることが、NotebookLM活用の大前提となります。「ゴミを入れたらゴミが出てくる」のはAIも同じです。
- 現時点ではまだ「実験的ツール」と認識すること: 本格的なエンタープライズサーチやナレッジマネジメントシステムを完全に置き換えるものではなく、まずは個人や小規模チームでの「リサーチアシスタント」「情報整理ツール」として、可能性を探っていく段階かもしれません。
- 適切な情報管理ルールの必要性: 何をソースとして読み込ませるか、機密情報の扱いなど、利用に関する社内ルールをしっかり定めることが重要です。
私自身は、過去のブログ記事やセミナー資料をNotebookLMに読み込ませて、「あの時、どんな話をしたっけ?」という確認や、新しい記事のアイデア出しに使ってみて、その便利さの一端を感じています。
まとめ:AIナレッジベースで、あなたの知識資産を最大限に活かす未来へ
NotebookLMとGoogle Workspaceの連携は、社内に眠る膨大な情報を、AIの力を借りて「使える知識」へと変える可能性を秘めています。
情報検索や要約作成といったタスクをAIに任せることで、私たちはより創造的で本質的な業務に集中できるようになるかもしれません。
まだ発展途上のツールではありますが、その進化に注目し、自社の状況に合わせて実験的にでも活用してみる価値は十分にあるでしょう。
NotebookLMのような先進的なツールも、Google Workspaceという信頼性の高い情報基盤があってこそ活きてきます。
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この記事が、NotebookLMとGoogle Workspaceを活用した新しいナレッジマネジメントの可能性を知るきっかけとなれば幸いです。