「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」と聞くと、多くの方が「JALマイルが高還元率で貯まる最強のビジネスカード」という印象をお持ちではないでしょうか。
確かにその通りで、JALマイラーにとっては必須級のカードです。
そのため、ANAマイルをメインに貯めている「ANAマイル派」のあなたにとっては、これまで選択肢に入ってこなかったかもしれません。
しかし、それは非常にもったいないことです。
実は、ある「裏ワザ」を実践することで、このセゾンプラチナビジネスを使ってANAマイルを効率的に貯めることが可能なだけでなく、マイル旅行そのものを格上げできる強力な武器になるのです。
この記事では、2025年12月時点の情報に基づき、なぜANAマイル派が今こそセゾンプラチナビジネスに注目すべきなのか、その理由と具体的な活用術を詳しく解説していきます。
ANAマイル派がセゾンプラチナビジネスを持つべき理由
なぜ、JALマイルに特化したカードとして名高いセゾンプラチナビジネスを、あえてANAマイル派におすすめするのでしょうか。その理由は大きく3つあります。
理由1：JALとANAの「両方のマイル」が同時に貯まる
最大の魅力は、JALマイルを貯めながら、同時にANAマイルの原資となる永久不滅ポイントも獲得できる点です。通常、マイルを貯める際はどちらかの航空会社に絞るのが一般的ですが、このカードは「SAISON MILE CLUB」に登録することで、その常識を覆します。
- ショッピング利用1,000円につき10 JALマイルが自動的に貯まる（還元率1.0%）。
- 上記に加えて、優待特典として2,000円利用につき1永久不滅ポイントが貯まる。
この「永久不滅ポイント」こそが、ANAマイル派にとっての鍵となります。このポイントは有効期限がなく、好きなタイミングでANAマイルに交換できるのです。つまり、JALマイルをメインに貯めつつ、気づいた頃にはANAマイルも貯まっているという、まさに一石二鳥の状態を実現できます。
理由2：旅行を圧倒的に快適にするプラチナ級の特典
ANAマイルで特典航空券を予約できたとしても、旅の質は利用するクレジットカードによって大きく左右されます。セゾンプラチナビジネスは、その名の通りプラチナカードならではの豪華な特典が満載です。
- プライオリティ・パス無料付帯：世界1,700箇所以上の空港ラウンジが回数無制限で利用可能。ANAラウンジが使えない空港でも快適な待ち時間を過ごせます。
- コンシェルジュサービス：24時間365日、旅先のレストラン予約や各種手配を代行してくれます。
- 充実した旅行傷害保険：最高1億円の海外旅行傷害保険など、万が一の際にも安心です。
これらの特典は、マイルだけでは得られない「快適さ」と「安心」を提供し、あなたのマイル旅行をより一層価値あるものへと引き上げてくれます。
理由3：初年度年会費無料でリスクなく試せる
これだけのメリットがありながら、セゾンプラチナビジネスは初年度の年会費が無料です。通常33,000円（税込）の年会費がかからないため、「本当に自分に合うカードなのか？」を1年間じっくりと、金銭的リスクなく試すことができます。特に、プライオリティ・パスの年会費（約7万円相当）だけでも、初年度無料の価値は計り知れないでしょう。
このように、セゾンプラチナビジネスはANAマイル派にとっても、十分に検討する価値のあるポテンシャルを秘めたカードなのです。
【裏ワザ①】JALとANAのマイルを同時に貯めるハイブリッド戦略
セゾンプラチナビジネスの最もユニークな活用法が、JALとANA、両方のマイルを同時に貯める「ハイブリッド戦略」です。これを可能にするのが、年会費5,500円（税込）で加入できる「SAISON MILE CLUB」です。
SAISON MILE CLUBの仕組み
SAISON MILE CLUBに登録すると、ポイントの貯まり方が以下のようになります。
- JALマイル：ショッピング利用1,000円ごとに10マイル貯まる (JALマイル還元率1.0%)
- 永久不滅ポイント：上記とは別に、2,000円利用ごとに1ポイント貯まる
この2,000円ごとに貯まる「永久不滅ポイント」をANAマイルに交換することで、ハイブリッド戦略が完成します。
驚異のダブルマイル獲得シミュレーション
永久不滅ポイントは、200ポイントを600 ANAマイルに交換できます（1ポイント = 3 ANAマイル）。これを基に、年間のカード利用額別に獲得できるマイル数を計算してみましょう。
例：年間200万円をカード決済した場合
- 獲得JALマイル：
2,000,000円 ÷ 1,000円 × 10マイル = 20,000 JALマイル - 獲得できる永久不滅ポイント：
2,000,000円 ÷ 2,000円 = 1,000ポイント - 永久不滅ポイントをANAマイルに交換：
1,000ポイント × 3マイル = 3,000 ANAマイル
結果として、年間200万円の利用で「20,000 JALマイル」と「3,000 ANAマイル」の両方を獲得できることになります。これは他のカードでは実現が難しい、セゾンプラチナビジネスならではの大きなメリットです。
ハイブリッド戦略のメリット
JALとANA、両方のマイルを保有することで、特典航空券の選択肢が格段に広がります。
- 選択肢の拡大：ANAの特典航空券が満席でも、JALなら空席がある、といった場合に柔軟に対応できます。特に、ハワイ路線はJAL、ヨーロッパ路線はANAが提携航空会社を含めて強いなど、行き先に応じた使い分けも可能です。
- リスク分散：万が一、どちらかの航空会社のマイル制度が改悪された場合でも、もう一方のマイルがあるためリスクを分散できます。
- 少額マイルの有効活用：JALマイルは主に特典航空券に、ANAマイルはアップグレードや提携サービスの利用に、といった使い分けもできます。
「自分はANAマイル派だから」と決めつけず、両社のマイルを戦略的に貯めることで、あなたのマイル活用術は新たなステージに進むでしょう。
【裏ワザ②】旅行の質を劇的に向上させるプラチナ特典活用術
マイルを貯める目的は、言うまでもなく「旅行」です。セゾンプラチナビジネスは、貯めたマイルを使うその旅行体験を、より豪華で快適なものに変えるための特典が豊富に揃っています。ANAマイルでの旅行を計画している方も、これらの特典を活用しない手はありません。
プライオリティ・パスで世界中のラウンジを使いこなす
本カードには、世界1,700箇所以上の空港ラウンジやサービスを利用できる「プライオリティ・パス」の最高ランクであるプレステージ会員（通常年会費469米ドル）が無料で付帯します。
これは、ANAの上級会員であっても入れない、あるいはANAが就航していない都市の空港ラウンジも利用できることを意味します。特に海外での乗り継ぎ時間や、LCCを利用する際にその真価を発揮します。
さらに特筆すべきは、他の多くのカードで利用制限が進む中、セゾンプラチナビジネス付帯のプライオリティ・パスは空港内の提携レストランでの割引サービスも引き続き利用可能な点です。フライト前に無料で食事を楽しむこともでき、旅の満足度とコストパフォーマンスを大きく向上させます。
24時間365日対応のコンシェルジュサービス
「旅先で急におすすめのレストランを予約したい」「観劇のチケットを手配してほしい」そんな時でも、24時間対応の専任コンシェルジュに電話一本で相談できます。特に海外旅行中など、言語の壁や時間の制約がある中で、このサービスは非常に心強い存在です。特典航空券の予約が完了した後の、現地でのスケジュール作成を丸ごとお願いすることも可能です。
手厚い旅行傷害保険で「万が一」に備える
マイルで発券した特典航空券での旅行にも、保険は欠かせません。セゾンプラチナビジネスは、旅行代金などをカードで支払うことが条件の「利用付帯」ですが、その補償内容は非常に手厚くなっています。
- 海外旅行傷害保険：最高1億円
- 国内旅行傷害保険：最高5,000万円
- 航空機遅延・欠航、手荷物遅延費用補償：乗り継ぎ時の遅延やロストバゲージの際にかかった費用も補償。
これらの手厚い保険が、年会費を考慮しても十分な安心感を与えてくれます。
手荷物無料宅配サービスで移動をスマートに
海外旅行の帰国時に、空港から自宅までスーツケース1個を無料で配送してくれるサービスです。お土産で重くなった荷物を抱えて公共交通機関で移動するストレスから解放され、旅の終わりを快適に締めくくることができます。
これらの特典は、ANAマイル派であっても、セゾンプラチナビジネスを持つ大きな動機となり得るでしょう。
まとめ：ANAマイル派こそセゾンプラチナビジネスを使いこなそう
この記事では、JALマイルに強い「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」を、あえてANAマイル派が活用するための裏ワザやメリットを解説しました。
ポイントをまとめると以下の通りです。
- ハイブリッド戦略：「SAISON MILE CLUB」に登録すれば、JALマイルを貯めながら、同時にANAマイルの原資となる永久不滅ポイントも獲得できる。
- 豊富な旅行特典：無料のプライオリティ・パスやコンシェルジュサービスが、ANAマイルでの旅行をより快適で価値あるものにしてくれる。
- リスクゼロで試せる：初年度年会費が無料なので、豪華な特典の数々を1年間じっくりと試すことができる。
セゾンプラチナビジネスは、もはやJALマイル派だけのものではありません。その柔軟なポイントシステムと強力な特典を理解すれば、ANAマイル派にとっても最強のサブカード、あるいはメインカードになり得るポテンシャルを秘めています。
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