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学生がWISE個人アカウントを開設する際の注意点と親からの仕送り受取ガイド

海外留学や海外在住の学生にとって、親からの仕送りをどう受け取るかは切実な問題です。

銀行の海外送金は手数料が高く、為替レートも不透明で、毎月の生活費が目減りしてしまいます。

そこで注目されているのが、国際送金サービスのWISE(旧TransferWise)です。

ただし学生がWISEの個人アカウントを開設するには、年齢制限や本人確認書類など、事前に知っておくべき注意点がいくつかあります。

なぜ学生の海外送金にWISEが選ばれるのか

従来の銀行送金が学生にとって不利な理由

日本の大手銀行から海外へ送金する場合、1回あたりの送金手数料は3,000円〜7,500円程度かかります。さらに中継銀行手数料(コルレス手数料)が1,000円〜3,000円程度上乗せされることもあり、毎月の仕送りで年間にすると5万円〜10万円以上の手数料負担になるケースも珍しくありません。

加えて、銀行が適用する為替レートには「為替マージン」と呼ばれる上乗せ分が含まれています。これは銀行の利益として為替レートに1円〜2円程度の差額が加算されるもので、仮に毎月15万円を送金すると、為替マージンだけで月に1,500円〜3,000円、年間では2万円〜4万円近くが見えないコストとして消えていきます。

学生にとってこの金額は決して小さくありません。教科書代1学期分、あるいは1か月分の食費に相当する金額が、送金手数料として失われているのです。

WISEが手数料を抑えられる仕組み

WISEが低コストで国際送金を実現できるのは、実際に国境を越えてお金を動かさない「マッチングシステム」を採用しているからです。たとえば日本からアメリカに送金したい人と、アメリカから日本に送金したい人の資金を、それぞれの国内で相殺処理します。

この仕組みにより、中継銀行を経由する必要がなくなり、コルレス手数料が発生しません。為替レートもGoogleで検索すると表示されるミッドマーケットレート(実際の市場レート)をそのまま使用するため、為替マージンによる隠れたコストもありません。

具体的な数字で比較すると、日本から米ドルで15万円を送金する場合、大手銀行では総コスト(手数料+為替マージン)が5,000円〜1万円程度になるのに対し、WISEでは1,000円〜2,000円程度に抑えられます。この差は毎月の仕送りでは非常に大きなメリットになります。

学生がWISE個人アカウントを開設する際の注意点

WISEの個人アカウント(Personal Account)を開設できるのは、18歳以上の方に限られます。高校生であっても18歳に達していれば開設可能ですが、17歳以下の場合はアカウントを作成できません。

海外の大学に進学する場合、渡航前に日本でアカウントを開設しておくことをおすすめします。現地到着後に手続きを始めると、本人確認書類の準備や住所証明の取得に時間がかかり、仕送りの受取が遅れる可能性があるためです。

なお、18歳未満の学生が海外留学する場合は、親名義のWISEアカウントから現地の銀行口座に直接送金する方法が現実的な選択肢になります。

本人確認書類の準備で気をつけるポイント

WISEの本人確認(KYC:Know Your Customer)では、以下の書類が必要になります。

  • 顔写真付き身分証明書(パスポート、運転免許証、マイナンバーカードのいずれか)
  • 住所確認書類(公共料金の請求書、銀行の取引明細書など、発行から3か月以内のもの)
  • 自撮り写真(セルフィー)による本人確認

学生が特に困りやすいのが「住所確認書類」です。実家暮らしの場合、公共料金の名義は親になっていることが多く、自分名義の書類を用意できないケースがあります。この場合はマイナンバーカードが最も手軽な解決策です。マイナンバーカードは身分証明と住所証明の両方を兼ねるため、1枚で本人確認を完了できます。

海外留学中に現地でアカウントを開設する場合は、パスポートに加えて、現地の住所を証明する書類(大学からの在学証明書に住所記載があるもの、現地銀行の明細書など)が必要です。渡航前にマイナンバーカードで日本の住所として登録を済ませておくと、手続きがスムーズに進みます。

学生証だけでは開設できない

よくある誤解として「学生証があればWISEのアカウントを開設できる」というものがありますが、学生証は本人確認書類として認められていません。あくまで政府発行の顔写真付き身分証明書が必要です。パスポートを持っていない学生は、まずマイナンバーカードの取得から始めましょう。申請から受取まで1か月程度かかるため、留学が決まった時点で早めに動くことが大切です。

アカウント開設の具体的な手順

  • ステップ1:WISEの公式サイトにアクセスし、メールアドレスまたはGoogleアカウントで会員登録
  • ステップ2:個人アカウント(Personal)を選択
  • ステップ3:氏名、生年月日、住所などの基本情報を入力
  • ステップ4:本人確認書類をアップロードし、セルフィーで顔認証
  • ステップ5:審査完了後(通常1〜3営業日)、アカウントが有効化

審査が混み合う時期(年度初めの4月や9月)は、通常より時間がかかることがあります。留学の出発日から逆算して、余裕をもって手続きを進めてください。

親からの仕送りをWISEで受け取る具体的な方法

方法1:親のWISEアカウントから子どものWISEアカウントへ送金

最もコストを抑えられるのが、親子双方がWISEアカウントを持ち、WISE間で送金する方法です。親が日本円で送金し、子どもが現地通貨で受け取る場合でも、ミッドマーケットレートが適用されるため為替コストを最小限に抑えられます。

手順は以下のとおりです。

  • 親がWISEにログインし「送金」を選択
  • 送金額と通貨を指定(例:15万円→米ドル)
  • 受取人として子どものメールアドレスまたはWISEアカウント情報を入力
  • 送金手数料と到着予定額を確認して送金実行
  • 子どものWISEアカウントに着金(通常1〜2営業日)

子どもはWISEアカウントに届いた外貨をそのまま保有することも、現地の銀行口座に出金することもできます。WISEのマルチカレンシー口座を利用すれば、40以上の通貨を保有でき、必要なタイミングで両替することも可能です。

方法2:親の銀行口座からWISE経由で子どもの現地口座へ送金

子どもがWISEアカウントを持っていない場合や、現地の銀行口座に直接入金してほしい場合は、親がWISEを使って子どもの現地銀行口座に送金できます。この場合、子ども側はWISEのアカウント開設は不要です。

ただし、この方法だと子ども自身が為替タイミングを選べないため、円安のときに仕送りが目減りするリスクがあります。方法1のように双方がアカウントを持ち、円建てで送金して子ども自身が好きなタイミングで両替する方が、為替リスクのコントロールという面では有利です。

方法3:WISEデビットカードを活用する

WISEでは、アカウントに紐づいたデビットカードを発行できます。このカードがあれば、WISEアカウントの残高から直接支払いが可能です。親がWISE口座に日本円を入金し、子どもがカードで現地通貨として決済するという使い方ができます。

ATMからの現地通貨引き出しにも対応しており、月2回・合計3万円相当までは手数料無料です(2026年4月時点)。日常の買い物はカード決済で、現金が必要な場面ではATM引き出しという使い分けが効率的です。

仕送り受取で失敗しがちなポイントと対策

実際に学生がWISEで仕送りを受け取る際、以下のようなトラブルが起きやすいので注意してください。

  • 名前の不一致:WISEの登録名と現地銀行口座の名前が一致していないと送金が拒否されることがあります。パスポートと同じローマ字表記で統一しましょう
  • 受取通貨の間違い:送金時に通貨を間違えると、余計な両替手数料が発生します。事前に受取通貨を親と共有しておきましょう
  • 初回送金の遅延:初回の送金はセキュリティチェックが入るため、通常より1〜2日多くかかることがあります。生活費が必要になる日から逆算して、余裕をもって送金を依頼しましょう
  • 送金限度額:WISEには1回あたり・年間の送金限度額があります。高額の学費送金の場合は、限度額を事前に確認し、必要に応じて複数回に分けて送金する計画を立ててください

学生が見落としがちな税金の注意点

仕送りに税金はかかるのか

親から子への仕送りが「生活費や教育費として通常必要と認められるもの」であれば、贈与税の対象にはなりません。これは相続税法第21条の3に定められている非課税規定です。

ただし、以下のケースでは贈与税が発生する可能性があります。

  • 仕送りの金額が生活費・学費として社会通念上「過大」と判断される場合
  • 受け取った仕送りを生活費ではなく、株式投資や高額な趣味に使った場合
  • 年間110万円を超える金額を、生活費以外の目的で受け取った場合

留学中の学費・家賃・食費・交通費といった生活に必要な費用であれば、金額が大きくても基本的に非課税です。ただし「必要な都度」渡すことが条件とされているため、数年分をまとめて一括で送金すると贈与とみなされるリスクがあります。毎月定額で送金する形が最も安全です。

為替差益と確定申告の関係

WISEのマルチカレンシー口座で外貨を保有し、円安のタイミングで日本円に両替して利益が出た場合、その為替差益は「雑所得」として確定申告が必要になる可能性があります。

ただし、給与所得者(アルバイト含む)で雑所得が年間20万円以下の場合は確定申告が不要です。学生の場合、よほど大きな金額を運用しない限り、この基準を超えることは少ないでしょう。

とはいえ、複数の通貨を頻繁に両替するような場合や、仕送り以外の収入(海外でのアルバイト、フリーランス収入など)がある場合は、税務処理が複雑になります。判断に迷う場合は、早めに税理士に相談することをおすすめします。

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WISEと他の海外送金サービスの比較

主要サービスの手数料・特徴比較

学生の仕送り受取に使える主要な海外送金サービスを比較します(2026年4月時点、15万円を米ドルに送金した場合の目安)。

  • WISE:送金手数料 約1,000〜2,000円 / 為替レート ミッドマーケットレート / 着金日数 1〜2営業日 / デビットカード あり
  • 銀行送金(大手):送金手数料 約4,000〜7,500円+中継銀行手数料 / 為替レート 銀行独自レート(マージン1〜2円) / 着金日数 2〜5営業日 / デビットカード なし
  • PayPal:送金手数料 499円(個人間) / 為替レート 独自レート(マージン3〜4%) / 着金日数 即時〜数日 / デビットカード なし
  • Revolut:送金手数料 無料(月75万円まで) / 為替レート ミッドマーケットレート(平日のみ) / 着金日数 1〜3営業日 / デビットカード あり

学生にWISEをおすすめする理由

総合的に見ると、WISEは以下の点で学生の仕送り用途に最も適しています。

  • 為替レートの透明性が高く、隠れたコストがない
  • 40以上の通貨に対応しており、留学先がどの国でも使いやすい
  • デビットカードで現地での支払いにも対応できる
  • アプリの操作が直感的で、送金状況をリアルタイムで確認できる
  • 親子それぞれのアカウントで送金履歴が残るため、仕送りの記録管理がしやすい

一方、Revolutは平日のミッドマーケットレートが適用される点ではWISEと同等ですが、週末や祝日には為替マージンが加算されるため注意が必要です。PayPalは為替マージンが大きく、定期的な仕送りには向きません。

WISEが向いていないケース

公平のために、WISEが最適でないケースも挙げておきます。

  • 送金頻度が極めて少ない(年1〜2回程度)場合は、手数料の差がそこまで大きくならないため、既存の銀行口座で十分なこともある
  • 送金先の国がWISEの対応国に含まれていない場合(一部のアフリカ・中東地域など)
  • 超大口の送金(数百万円単位)で、銀行との交渉で特別レートを引き出せる場合

まとめ:学生がWISEで仕送りを受け取るための行動チェックリスト

この記事の内容を整理すると、学生がWISEで仕送りをスムーズに受け取るためにやるべきことは以下のとおりです。

  • 留学決定後すぐにマイナンバーカードを取得する(未取得の場合)
  • 18歳以上であることを確認し、渡航前にWISEの個人アカウントを開設する
  • 可能であれば親にもWISEアカウントの開設を依頼する
  • 送金通貨と受取方法を親子間で事前に決めておく
  • 毎月定額で仕送りを受け取り、生活費として使う(贈与税対策)
  • 為替差益が発生した場合の確定申告要否を把握しておく

WISEの口座開設から初めての送金までの詳しい手順は、【完全ガイド】WISE個人口座の登録から初めての海外送金まで徹底解説で画像付きで解説しています。初めてWISEを使う方は、こちらの記事を見ながら手続きを進めるとスムーズです。

また、仕送りの税務処理や確定申告について不安がある方は、国際税務に強い税理士への相談を検討してみてください。税理士ドットコムでは、24時間Web受付で無料相談が可能で、最短当日中に税理士を紹介してもらえます。