海外送金や外貨での支払い、資産管理など、グローバルな金融サービスの選択肢としてWISE(ワイズ)とRevolut(レボリュート)の名前をよく耳にするようになりました。
どちらも革新的なサービスを提供していますが、「結局どっちが自分に合っているの?」「手数料や機能の違いがよくわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、WISEとRevolutの海外送金機能、多通貨アカウント、デビットカード、手数料体系、そしてそれぞれの特徴的な追加機能などを徹底的に比較し、あなたの目的やライフスタイルに最適なサービス選びをサポートします。
海外旅行や留学、海外との取引が多い方、外貨資産の管理に興味がある方は必見です。
WISEとRevolut:サービスの概要とコアとなる特徴
まずは、WISEとRevolutがそれぞれどのようなサービスなのか、基本的な特徴を押さえておきましょう。
WISE(ワイズ)とは?
WISE(旧TransferWise)は、「透明性の高い手数料」と「実際の為替レート(ミッドマーケットレート)」での海外送金サービスを中核としています。隠れたコストを排除し、ユーザーが支払う総費用を明確に提示することを重視しています。また、多通貨を一つのアカウントで管理できる「マルチカレンシー口座」と、それに対応したデビットカードも提供しており、海外での支払いや外貨の受け取りに便利です。
WISEの主な特徴:
- 実際の為替レート(ミッドマーケットレート)での両替・送金
- 明確でわかりやすい手数料体系(固定手数料+変動手数料)
- 銀行口座への直接海外送金に強み
- 約50通貨以上を保有・管理できるマルチカレンシー口座
- 海外での支払いに便利なデビットカード(発行手数料あり)
- シンプルな機能で、海外送金と多通貨管理に特化
日本ではワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社が資金移動業者として登録(関東財務局長第00040号)し、サービスを提供しています。
Revolut(レボリュート)とは?
Revolutは、海外送金や多通貨管理機能に加え、予算管理ツール、デビットカード、さらには国によっては株式投資や暗号資産取引(日本では一部制限ありまたは未提供)、空港ラウンジアクセスなど、一つのアプリで多様な金融サービスを提供する「金融スーパーアプリ」を目指しています。複数の月額プラン(スタンダード、プレミアム、メタル)があり、プランによって利用できる機能や手数料の無料枠が異なります。
Revolutの主な特徴:
- 複数の月額プラン(無料のスタンダードプランあり)
- プランに応じた両替・海外送金・ATM引き出しの無料枠
- 平日(主要通貨)は有利な為替レート(ミッドマーケットレートに近い。ただし週末は固定レートで実質手数料上乗せあり)
- Revolutユーザー間の送金は即時・無料
- 多機能性(予算管理、株式投資(日本未対応)、暗号資産(日本制限あり)、ラウンジパスなど)
- スタイリッシュなデザインのデビットカード
日本ではRevolut Technologies Japan株式会社が資金移動業者として登録(関東財務局長第00060号)し、サービスを提供しています。
WISE vs Revolut:徹底比較(2025年5月時点)
それでは、具体的な項目でWISEとRevolutを比較してみましょう。
比較項目 | WISE | Revolut |
---|---|---|
海外送金手数料 | 送金手数料(固定+変動)。通貨ペアと金額により変動。常に事前に明示。 | プランにより無料送金枠あり。無料枠超過後は手数料発生(金額や送金先により異なる)。Revolutユーザー間は無料。国際SWIFT送金は手数料高め。 |
為替レート | 常に実際の為替レート(ミッドマーケットレート)。 | 平日(主要通貨)はミッドマーケットレートに近い。週末(ロンドン時間金曜17時~日曜18時)や一部通貨はマークアップ(実質手数料上乗せ)あり。 |
両替手数料 | マルチカレンシー口座内で少額の手数料で両替可能。 | プランに応じた月間無料両替枠あり。無料枠超過後は手数料(例:スタンダードプランで0.5%~1%)。週末は別途マークアップ。 |
デビットカード | 発行手数料1,200円(2025年5月時点)。外貨残高からの支払いで手数料無料(一部例外あり)。海外ATM月2回・合計3万円まで無料。 | プランによりカードの種類・特典が異なる。スタンダードプランでも発行可能。海外ATM引き出しはプランに応じた月間無料枠あり(例:スタンダードで月25,000円または5回まで)。 |
月額プラン | 基本1プラン(無料) | スタンダード(無料)、プレミアム(例:980円/月)、メタル(例:1,980円/月)など複数プラン。 |
主な機能 | 海外送金、マルチカレンシー口座、デビットカード。 | 海外送金、多通貨口座、デビットカード、予算管理、為替アラート、ラウンジパス(有料プラン)、保険(有料プラン)など多機能。※株式・暗号資産取引は日本で一部制限あり/未提供。 |
現地口座情報 | 主要10通貨程度(AUD, CAD, EUR, GBP, HUF, NZD, RON, SGD, TRY, USD)の現地銀行口座情報を取得可能。 | 限定的(日本では現状なし)。主にIBAN(ユーロ圏)など。 |
日本語サポート | あり(メール、電話) | あり(アプリ内チャット、メール) |
独自の視点:週末の為替レートに注意!
Revolutを利用する際、特に注意したいのが週末(ロンドン市場が閉まっている時間帯)の為替レートです。この時間帯は市場のレートが固定されるため、Revolutはリスクヘッジのためにレートにマークアップ(上乗せ)を行います。そのため、大きな金額を週末に両替・送金すると、WISEや平日のRevolutと比較して不利になる可能性があります。急ぎでなければ、週明けの平日まで待つのが賢明です。
WISEがおすすめなケース
- 海外送金を頻繁に行い、常に透明で有利な為替レートを求める方:
WISEは曜日や時間帯に関わらずミッドマーケットレートを提供し、手数料も明確です。 - 特定の外貨(USD, EUR, GBPなど)で海外から資金を受け取る必要がある方:
現地口座情報を取得できるため、まるで現地に銀行口座があるかのようにスムーズに受け取れます。フリーランサーや海外取引のある個人事業主にも便利です。 - シンプルな機能で、海外送金と多通貨管理に集中したい方:
余計な機能は不要で、コアなサービスを確実に利用したい方に向いています。 - 月額料金を払わずに、必要な時だけサービスを利用したい方。
Revolutがおすすめなケース
- 海外送金だけでなく、予算管理やその他の金融サービスも一つのアプリでまとめて利用したい方:
「金融スーパーアプリ」としての多機能性を重視するならRevolutです。 - Revolutユーザー同士での送金が多い方:
アカウント間の送金は手数料無料で即時に行えます。 - デビットカードを海外旅行や日常の支払いで頻繁に利用し、無料ATM引き出し枠やその他の特典(有料プランの場合)を最大限活用したい方。
- 少額の両替や送金を頻繁に行い、プランの無料枠内で済ませられる方。(ただし週末手数料には注意)
- 有料プランの特典(空港ラウンジアクセス、キャッシュバック、より充実した保険など)に魅力を感じる方。(日本での提供状況は要確認)
独自の視点:ライフスタイルと利用頻度で選ぶ
WISEは「海外とのお金のやり取り」という特定ニーズに特化し、その分野での透明性とコスト効率を追求しています。一方、Revolutはより広範な金融ニーズに一つのアプリで応えようとしており、特に有料プランではライフスタイル全般をサポートする機能を提供しています。どちらが良いかは、あなたの海外との関わり方、お金の使い方、そして求める機能の範囲によって大きく変わってきます。
WISEに興味が湧いたら:詳細情報と始め方
もし、WISEのシンプルな機能性、透明性の高い手数料、そして確実な海外送金サービスに魅力を感じたなら、さらに詳しい情報をチェックしてみましょう。「WISEの口座開設は難しくない?」「実際の送金手順は?」「もっと手数料を抑えるコツはあるの?」といった疑問にお答えするため、以下の記事でWISEの個人口座登録から初めての海外送金まで、ステップバイステップで徹底解説しています。
【完全ガイド】WISE個人口座の登録から初めての海外送金まで徹底解説!手数料を抑えるコツも紹介
まとめ:あなたのニーズに最適なのはWISE?それともRevolut?
WISEとRevolutは、どちらも現代のグローバルなニーズに応える優れた金融サービスですが、その特徴と強みは異なります。
シンプルに、確実に、そしてコストを抑えて海外送金や外貨管理をしたいならWISE。
海外送金に加え、多様な金融サービスを一つのアプリで管理し、ライフスタイルに合わせた特典も活用したいならRevolut。
この記事の比較を参考に、ご自身の利用目的や頻度、重視するポイント(手数料、機能性、シンプルさなど)を考慮して、最適なサービスを選んでください。時には両方のサービスをシーンによって使い分けるというのも賢い選択かもしれません。
WISEの利用を具体的に検討される方は、以下のリンクから公式サイトを訪れてみてください。