ChatGPTの公式サイトで、その驚くべき能力を体験した。
人間のように自然な文章を生成し、複雑な質問にも答えてくれる。
でも、このAIの力を、ただのチャットで終わらせるのはもったいないと思いませんか?
もし、この賢い「脳」を、あなたが普段使っているGmailやSlack、スプレッドシートといったツールと直接連携させ、面倒な業務プロセス自体を自動化できるとしたら…
それを可能にするのが「ChatGPT API」です。
この記事では、プログラミング初心者でも実現可能な、ChatGPT APIを使った革新的な業務自動化アイデアを7つ、厳選してご紹介します。
自動化の前に:必要なものと「橋渡し役」のツール
これらのアイデアを実現するには、2つのものが必要です。
- OpenAIのAPIキー: ChatGPTの機能を外部のツールから呼び出すための「鍵」です。OpenAIの公式サイトで取得できます(APIの利用は、使った分だけ料金がかかる従量課金制です)。
- iPaaS(アイパース): APIキーだけあっても、GmailやSlackとは繋がりません。そこで必要になるのが、様々なサービス同士を繋ぐ「橋渡し役」のツール、iPaaSです。これを使えば、プログラミングなしで、視覚的な画面で「〇〇したら、ChatGPTに要約させて、Slackに通知する」といった連携を自由に組み立てられます。
それでは、この「iPaaS」と「ChatGPT API」を組み合わせることで、どんな未来が待っているのか見ていきましょう。
ChatGPT APIを使った業務自動化アイデア7選
アイデア1:問い合わせメールへの一次返信ドラフトを自動作成
課題:毎日届く定型的な問い合わせメールへの返信に時間がかかる。
自動化アイデア:
Gmailに問い合わせメールが届くと、その内容を自動でChatGPTに送信。「この問い合わせ内容に基づき、FAQを参考にして丁寧な返信メールの下書きを作成してください」と指示します。生成された返信文は、Gmailの「下書き」に自動保存。あなたは内容を確認して、ワンクリックで送信するだけです。
アイデア2:オンライン会議の議事録を自動で要約
課題:会議の内容を録画しても、後から文字起こしして、議事録をまとめるのが大変。
自動化アイデア:
会議の録音ファイルを文字起こしツールでテキスト化。その長文テキストをChatGPTに渡し、「この会議の要点を箇条書きでまとめてください。決定事項と担当者ごとのToDoもリストアップしてください」と指示。完成した議事録が、自動でNotionやSlackに投稿されます。
アイデア3:ユーザーレビューの感情分析とカテゴリ分け
課題:自社製品やサービスに寄せられる大量のレビューを目で見て、顧客の反応を把握するのは限界がある。
自動化アイデア:
App StoreやECサイトに新しいレビューが投稿されると、その内容をChatGPTが自動で分析。「このレビューは『ポジティブ』か『ネガティブ』か?」「言及されているトピックは『価格』『機能』『サポート』のどれか?」を判定し、スプレッドシートに結果を記録。顧客の声のリアルタイム分析が実現します。
アイデア4:ブログ記事やSNS投稿のネタ出しと下書き作成
課題:コンテンツ作りに取り掛かりたいが、良いアイデアが浮かばない。構成を考えるのが苦手。
自動化アイデア:
スプレッドシートにキーワードを一つ入力するだけで、ChatGPTがそのキーワードに基づいたブログタイトル案を5つ生成。さらに、それぞれのタイトルに沿った構成案(導入・本文・まとめ)まで作成してくれます。あなたは、その中から最も気に入ったものを選んで肉付けするだけです。
アイデア5:英文メールの翻訳と、より丁寧な表現への校正
課題:海外とのメールのやり取りで、翻訳に時間がかかる。失礼のない、自然な表現になっているか不安。
自動化アイデア:
あなたが書いた日本語のメール本文を、ChatGPTが自然な英語に翻訳。さらに、「よりビジネスシーンに適した丁寧な表現に書き直してください」と指示することで、AIがあなたの国際的なコミュニケーションを強力にサポートします。
アイデア6:商品レビューやお客様の声の要約
課題:Webサイトに掲載したい「お客様の声」だが、長文のアンケート結果を読みやすく要約するのが難しい。
自動化アイデア:
Googleフォームなどで集まったお客様の長文の感想を、ChatGPTに送信。「この文章のポジティブな部分を抽出し、Webサイト掲載用に150字程度の『お客様の声』としてリライトしてください」と指示。魅力的な推薦文が次々と自動生成されます。
アイデア7:複雑なExcel関数の生成サポート
課題:Excelやスプレッドシートで高度な集計をしたいが、VLOOKUPやQUERYといった複雑な関数を思い出せない、書けない。
自動化アイデア:
「〇〇のシートのB列と、△△のシートのC列をキーにして、該当する行のD列の値を取得したい」といった自然な日本語での指示をChatGPTに与えると、その処理を行うための具体的な関数を生成してくれます。もう、難しい関数を暗記する必要はありません。
これらのアイデアを実現するおすすめツール
これらのAI自動化を実現するには、先ほど述べた「橋渡し役」のiPaaSツールが必要です。ここでは、代表的なツールを2つご紹介します。
Make (旧 Integromat)
視覚的に分かりやすいUIが特徴で、パズル感覚で楽しく自動化を構築できます。無料プランでも十分に強力で、多くのアプリと連携できるため、人気の高い選択肢です。
n8n (エヌエイトエヌ)
AIを使った高度な自動化を目指すなら、最もおすすめしたいのがn8nです。その理由は、圧倒的な自由度とコストパフォーマンスにあります。
私の視点:
AIワークフローは、「データ取得→AIに渡す前にデータを整形→AI処理→AIの出力を解釈・加工→次のツールに渡す」といったように、多くのステップが必要になりがちです。多くのツールがこの「ステップ数」で課金するのに対し、n8nは「ワークフローの実行回数」で課金されます。つまり、AIを使ったどれだけ複雑な処理を組み込んでも、コストを気にせず自由に構築できるのです。これは、AI活用を本格的に考える上で、計り知れないメリットになります。
n8nが持つ、こうしたAI時代に最適なアーキテクチャや基本操作については、当サイトの「n8n完全ガイド記事」で詳しく解説しています。
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まとめ:AIを「チャット相手」から「仕事のパートナー」へ
ChatGPT APIとiPaaSツールを組み合わせることで、AIは単なる賢いチャット相手から、あなたの業務を実際に手伝ってくれる「仕事のパートナー」へと進化します。
今日ご紹介したアイデアの中に、あなたの業務を劇的に変えるヒントがあったはずです。まずは一つ、あなたの悩みを解決してくれそうな自動化に挑戦してみませんか?
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