出張や旅行の機会が多いビジネスパーソンにとって、クレジットカード選びは経費削減や移動の快適性を左右する重要な経営判断です。
特に、そのステータスと特典の魅力から「マリオットボンヴォイアメックス・プレミアム・カード」と「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」は、常に比較の俎上に載る強力なライバルと言えるでしょう。
一方は世界最大のホテルチェーンでの圧倒的な優待を誇り、もう一方はビジネスシーンでの実用性と高いJALマイル還元率を兼ね備えています。
年会費、マイル、ホテル特典、ビジネスサポート。
一体どちらが、あなたのビジネスとライフスタイルをより豊かにしてくれるのでしょうか。
この記事では、2025年12月時点の最新情報をもとに、両カードをあらゆる角度から徹底的に比較分析し、あなたが選ぶべき究極の一枚を明らかにします。
年会費と維持コストの徹底比較！コスパ最強はどっち？
クレジットカードを選ぶ上で、年会費は最も基本的な比較ポイントです。しかし、単純な金額だけでなく、その費用でどのような価値が得られるかを見極めることが重要です。
初年度の始めやすさと継続コスト
まず、基本的な年会費を見てみましょう。
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード： 年会費33,000円（税込）。しかし、最大の魅力は初年度年会費が無料である点です。
- マリオットボンヴォイアメックス・プレミアム・カード： 年会費49,500円（税込）。初年度無料の特典はありません。
この時点で、最初のハードルはセゾンプラチナビジネスアメックスの方が圧倒的に低いことがわかります。「プラチナカードの特典を試してみたいけれど、いきなり高額な年会費を払うのは…」と躊躇している方にとって、1年間リスクなしで利用できるのは非常に大きなメリットです。
また、従業員や家族向けに追加カードを発行する場合のコストも異なります。
- セゾンプラチナビジネスアメックス： 追加カード1枚につき3,300円（税込）で最大9枚まで発行可能。
- マリオットボンヴォイアメックス： 1枚目の家族カードは無料、2枚目以降は24,750円（税込）。
社員複数人に追加カードを持たせたい法人や個人事業主にとっては、セゾンプラチナビジネスアメックスのコストメリットはさらに大きくなります。
特典価値を考慮した「実質年会費」という視点
次に、年会費を支払うことで得られる主要な特典の金銭的価値を考えてみましょう。
セゾンプラチナビジネスアメックスの目玉は、なんと言っても世界1,700箇所以上の空港ラウンジが利用できる「プライオリティパス」のプレステージ会員資格（通常年会費469米ドル、約7万円相当）が無料で付帯することです。これだけで年会費を大幅に上回る価値があると言えます。特に出張が多い方にとっては、この特典だけで元が取れてしまいます。
一方、マリオットボンヴォイアメックスは、カードを継続利用すると、年間150万円以上の利用でマリオット系列ホテルに1泊できる無料宿泊特典（50,000ポイント分）がもらえます。これはホテルのランクや時期によっては5万円以上の価値になることもあり、旅行好きにはたまらない特典です。
結論として、空港ラウンジの利用頻度が高いならセゾンプラチナビジネスアメックス、毎年必ずマリオット系列のホテルに宿泊するならマリオットボンヴォイアメックスが、それぞれ「実質年会費」を大きく下げることができると言えるでしょう。
マイル vs ホテルポイント！あなたの旅を変える特典はこれだ
クレジットカードで貯まるポイントを、どのように使いたいか。これはカード選びの根幹をなす重要な要素です。JALマイル特化のセゾンか、ホテル宿泊特化のマリオットか、あなたの旅のスタイルに合うのはどちらでしょうか。
JALマイルを高還元率で貯めるならセゾンプラチナビジネス
セゾンプラチナビジネスアメックスの真価は、「SAISON MILE CLUB」（年会費5,500円/税込）に登録することで発揮されます。このサービスに登録すると、ショッピング利用1,000円につき10 JALマイルが貯まるのに加え、2,000円につき永久不滅ポイントが1ポイント貯まります。
永久不滅ポイントはJALマイルに交換できるため、合計すると最大1.125%という驚異的なJALマイル還元率を実現します。一般的なJALカードの還元率が1.0%であることを考えると、これは国内最高水準です。
例えば、年間400万円をカード決済した場合、45,000マイルが貯まります。これは東京-沖縄間の往復特典航空券（ビジネスクラス）や、東京-ハワイ間の往復特典航空券（エコノミークラス）に匹敵します。特定の航空会社に縛られず、JALマイルを効率的に貯めて自由に旅をしたい方にとって、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。
マリオット系列での宿泊を極めるならマリオットボンヴォイアメックス
マリオットボンヴォイアメックスは、その名の通り「Marriott Bonvoy」プログラムに特化したカードです。最大のメリットは、世界中のマリオット系列ホテルでの宿泊や支払いでポイントが爆発的に貯まること。カード決済で100円につき6ポイントが付与されます。
さらに、カードを保有しているだけで、通常は年間25泊しないと得られない「ゴールドエリート」資格が無条件で付与されます。これにより、部屋のアップグレード、午後2時までのレイトチェックアウト、ウェルカムギフトなどの優待が受けられます。
貯めたポイントは、ザ・リッツ・カールトンやセントレジスといった高級ホテルでの無料宿泊に交換可能。「旅の目的は、良いホテルに泊まること」と考える方にとっては、夢のようなカードです。年間400万円のカード利用で自動的に「プラチナエリート」に昇格し、さらに手厚いおもてなしを受けられるのも大きな魅力です。
ビジネスとプライベートを格上げする付帯サービスの全貌
年会費やポイント還元率だけでなく、日々のビジネスシーンや旅行で実際に役立つサービスも比較してみましょう。ここには、両者のキャラクターが明確に表れています。
出張の快適性を左右する「プライオリティパス」の決定的な違い
両カードの最も大きな違いの一つが「プライオリティパス」の有無です。
前述の通り、セゾンプラチナビジネスアメックスには最高ランクのプレステージ会員が無料付帯します。これにより、フライト前の時間を喧騒から離れたラウンジで過ごせるだけでなく、一部の空港では提携レストランでの飲食代が割引になるサービスも利用可能です。これは他の多くのカード付帯プライオリティパスでは制限されている場合が多く、セゾンカードの大きな優位点です。
一方、マリオットボンヴォイアメックスにはプライオリティパスは付帯しません。マリオット系列のホテルラウンジは利用できますが、空港でのサービスを重視するならば、この差は非常に大きいと感じるでしょう。乗り継ぎの待ち時間や出発前の時間を快適かつ有効に活用したいビジネスパーソンにとって、セゾンプラチナビジネスアメックスの価値は計り知れません。
ビジネスオーナー必見！セゾンだけの独自特典
セゾンプラチナビジネスアメックスは、その名の通りビジネスサポート機能が充実しています。
- 経費処理の効率化： 利用明細データをCSV形式でダウンロードできるため、会計ソフトへの取り込みが容易です。
- ビジネスサポートサービス： 事務用品や宅配サービスなどを優待価格で利用できる「ビジネス・アドバンテージ」が付帯します。
- ユニークな付帯保険： 近年、ビジネスリスクとして注目されるサイバー攻撃による損害を補償する「サイバー保険」や、接待ゴルフにも役立つ「ゴルファー保険」が無料で付帯するのは特筆すべき点です。
これらのサービスは、マリオットボンヴォイアメックスにはない、ビジネスカードならではの強みです。個人事業主や法人代表者にとって、日々の業務効率化とリスクヘッジに直結する心強い味方となるでしょう。
最終結論：あなたに最適な一枚はこれだ！
ここまで、年会費、ポイント、付帯サービスの3つの観点から両カードを比較してきました。どちらのカードが優れているかという問いの答えは、あなたのライフスタイルとビジネスの優先順位によって決まります。
こんなあなたには「セゾンプラチナビジネスアメックス」がおすすめ
- JALのマイルを効率的に貯めたい方
- 国内外への出張が多く、空港ラウンジを頻繁に利用する方
- まずは無料でプラチナカードの実力を試してみたい方
- 経費精算の効率化やビジネス向けの保険など、実用的なサポートを重視する個人事業主・法人代表者
ビジネスと旅行の双方で高いパフォーマンスを発揮し、特に空港での時間を有効活用したいなら、セゾンプラチナビジネスアメックスは最高の選択肢です。初年度年会費無料という始めやすさも、その決断を後押ししてくれるでしょう。
こんなあなたには「マリオットボンヴォイアメックス」がおすすめ
- 旅行の滞在先はマリオット系列ホテルと決めている方
- 貯めたポイントで高級ホテルへの無料宿泊を実現したい方
- ホテルの上級会員資格（客室アップグレードやレイトチェックアウト）に魅力を感じる方
- 家族カード（1枚目無料）を活用して、家族旅行を楽しみたい方
旅の喜びをマリオット系列ホテルでの滞在に見出す方にとって、マリオットボンヴォイアメックスは他の追随を許さないカードです。年会費は高めですが、ホテルでの体験価値を最大化することで、それ以上のリターンを得られるでしょう。
まとめ
マリオットボンヴォイアメックスとセゾンプラチナビジネスアメックス。この2枚は、似ているようでいて、その哲学は大きく異なります。ホテル特化のマリオットか、JALマイルとビジネス実用性のセゾンか。今回の比較を通じて、ご自身の使い方に合ったカードの輪郭が見えてきたのではないでしょうか。
もし、あなたがJALマイルの圧倒的な貯まりやすさと、出張を快適にするプライオリティパス、そしてビジネスを支える実用的なサービスの全てを求める欲張りなビジネスパーソンであるならば、まずは初年度年会費無料のセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードから試してみるのが最も賢明な選択と言えるでしょう。1年間じっくりと、その真価を確かめることができます。
セゾンプラチナビジネスアメックスのより詳細な特典内容や、審査に関する情報、そして最もお得な入会方法については、以下の完全ガイド記事で詳しく解説しています。ぜひご参照ください。
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