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【Google Chat新機能】情報収集を自動化!RSSフィードをチャットに直接流せる「Feedsアプリ」が登場

日々の業務の中で、業界の最新ニュースや、競合他社のブログ更新、あるいは技術的なトレンド情報をチェックするために、あちこちのウェブサイトを巡回していませんか?

情報収集はビジネスにおいて不可欠なプロセスですが、そのためにブラウザのタブを行ったり来たりするのは、意外と時間と集中力を奪われるものです。

「あのニュース見た?」
「いや、まだ見てない」

といったやり取りで、チーム内の情報格差が生まれてしまうことも、よくある課題ではないでしょうか。

そんな悩みを解決し、チームの情報共有を加速させる新しいツールが、Google Chatに登場しました。

https://workspaceupdates.googleblog.com/
2025年12月17日

今回Googleが発表したのは、Google Chat用の公式アプリ「Feeds(フィード)」です。

このアプリを使えば、Webサイトの更新情報(RSSやAtomフィード)を、自動的にGoogle Chatのスペースやダイレクトメッセージに配信することができるようになります。

これまで個々人がバラバラに行っていた情報収集を、チームのチャットスペースに集約することで、情報のキャッチアップから議論、そしてアクションまでの流れをシームレスに繋げることが可能になります。

本記事では、この新機能「Feedsアプリ」の詳細と、ビジネス現場での具体的な活用方法、そして導入手順について、日本のGoogle Workspaceユーザーに向けて分かりやすく解説していきます。

1. 「Feedsアプリ」で何ができるのか?

「Feedsアプリ」は、簡単に言えば「Webサイトの更新通知ボット」です。
古くからインターネットの情報収集に使われている技術である「RSS」や「Atom」フィードに対応しています。多くのニュースサイト、企業ブログ、プレスリリース配信サイト、技術系メディアなどは、このフィード情報を公開しています。

このアプリをGoogle Chatのスペースに追加し、購読したいサイトのフィードURLを登録するだけで、そのサイトに新しい記事が投稿されると同時に、チャット上に新着通知がメッセージとして届くようになります。

主な特徴:

  • コンテンツの自動配信: 登録したフィードに新しい投稿があると、チャットメッセージとして自動的に配信されます。リンクをクリックすれば、すぐに記事の全文にアクセスできます。

  • 複数の購読管理: ひとつのスペースに対して、複数のフィードを登録できます。例えば、「業界ニュース」というスペースを作り、主要なメディア5社分のフィードをまとめて流すといった使い方が可能です。

  • スペースごとの個別設定: フィードの登録はスペース単位で管理されます。開発チームには技術ブログのフィードを、営業チームには市場動向のフィードを、といった具合に、チームの目的に合わせてカスタマイズできます。

2. なぜこの機能が重要なのか?「コンテキストスイッチ」をなくす

この機能の最大の目的は、「コンテキストスイッチ(文脈の切り替え)」を減らすことにあります。

仕事中にチャットツール、メール、ニュースサイト、社内ポータルと、複数のアプリやタブを切り替えることは、脳に大きな負荷をかけ、生産性を低下させる要因となります。
Feedsアプリを使えば、チームのコミュニケーションが行われている「Google Chat」の中に、外部の情報が自動的に飛び込んできます。

チームのコラボレーションが変わる
単にニュースを読むだけなら、個人のRSSリーダーでも十分かもしれません。しかし、Google Chatに流すことには大きな意味があります。それは、「情報のソーシャル化」です。

チャットにニュースが流れてくれば、
「この記事のこの部分、うちのプロジェクトにも応用できそうだね」
「競合がこんな新機能を出してきたぞ、対策を練ろう」
といった議論が、その場で自然発生的に始まります。
情報共有のためにわざわざURLをコピペして、「これ見てください」と投稿する手間すら不要になるのです。チーム全員が同じ情報ベースを持ち、リアルタイムに意思決定を行える環境が整います。

3. 具体的な活用シナリオ

では、実際にどのようなシーンで活用できるのでしょうか。職種別の活用例をいくつか挙げてみましょう。

  • エンジニア・開発チーム
    使用しているライブラリやフレームワークのリリースノート、クラウドサービスの障害情報、技術ブログのRSSを登録します。
    アップデート情報や障害情報をチーム全員が即座に検知でき、対応を協議することができます。

  • マーケティング・広報チーム
    自社や競合他社のプレスリリース、業界メディアのニュースフィード、GoogleアラートのRSSなどを登録します。
    自社の評判や競合の動きをいち早く察知し、マーケティング施策に反映させることができます。

  • 営業チーム
    担当している顧客企業のIR情報や、ターゲット業界の専門ニュースサイトを登録します。
    顧客の最新動向をフックにした営業トークの組み立てや、タイムリーな提案が可能になります。

  • 全社・総務
    社内ブログや社内ポータルの更新情報を、全社員が入っているスペースに流します。
    重要な社内通達の見落としを防ぎ、情報の周知徹底を図ることができます。

4. 導入方法と設定について

この機能は、Google Workspace Marketplaceからアプリを追加することで利用できます。

管理者の方へ(重要な設定)
組織のセキュリティポリシーによっては、ユーザーが勝手にアプリを追加できないように制限されている場合があります。
もし、組織の設定で「許可リストに登録されたアプリのみインストールを許可する」となっている場合、管理者はこの「Feeds」アプリを許可リストに追加する必要があります。
また、管理者がドメイン全体にこのアプリを一括インストール(ドメインインストール)することで、全ユーザーがすぐに使えるように設定することも可能です。Google Workspace管理コンソールから設定を確認してください。

エンドユーザーの方へ
管理者が許可していれば、以下の手順で簡単に利用を開始できます。

  1. フィードを追加したいGoogle Chatのスペース、またはダイレクトメッセージを開きます。

  2. メッセージ入力欄の「+」ボタン(アプリの統合メニュー)をクリックします。

  3. 「Feeds」アプリを検索して追加します。

  4. アプリが追加されたら、コマンド(スラッシュコマンドなど)やアプリの設定パネルを使って、購読したいRSS/AtomフィードのURLを登録します。

これだけで設定は完了です。あとはニュースが届くのを待つだけです。

5. 利用可能時期と対象ユーザー

展開スケジュール:
この機能は「Available now」、つまり即時利用可能です。すでにお手元のGoogle Chatで利用できるようになっているはずです。

対象ユーザー:

  • ドメインでChatアプリの使用が許可されている、すべてのGoogle Workspaceのお客様

  • Google Workspace Individualをご契約のお客様

  • 個人のGoogleアカウントをご利用のユーザー

企業ユーザーだけでなく、個人のアカウントでも利用できるため、趣味のコミュニティや家族間での情報共有にも活用できそうです。

まとめ:Google Chatを「情報ハブ」に進化させよう

今回のFeedsアプリのリリースは、Google Chatが単なる会話ツールから、業務に必要なあらゆる情報が集まる「情報ハブ」へと進化していることを示しています。

情報は、ただ持っているだけでは価値を生みません。チームで共有し、議論し、アクションに繋げてこそ価値が生まれます。
Feedsアプリを活用して、外部の有益な情報をチームの力に変えていきましょう。
まずは、よく見ているニュースサイトのRSSを、チームのスペースに一つ登録してみることから始めてみてはいかがでしょうか。