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n8nでnpmパッケージを利用する方法!標準機能で足りない処理を補う裏技

業務自動化ツールn8nは、そのままでも非常にパワフルです。

しかし、ワークフローを構築していると、「この処理、標準のノードだけでは実現が難しいな」と感じる場面に遭遇することがあります。

例えば、特殊なAPIを叩きたい、高度なデータ処理を行いたい、特定の形式でファイルを出力したい、といったケースです。

そんな時、n8nの隠れたパワーを解放する「裏技」があるのをご存知でしょうか。

それが、外部のnpmパッケージを直接利用する方法です。

この記事では、2026年2月時点の情報に基づき、n8nでnpmパッケージを利用して、標準機能だけでは足りない処理を補い、あなたの自動化ワークフローをさらに進化させるための具体的な手順と注意点を詳しく解説します。

この記事を読み終える頃には、n8nの可能性が無限に広がることを実感できるはずです。

なぜn8nでnpmパッケージを使う必要があるのか?

n8nには数百種類もの標準ノードが用意されており、日常的なタスクのほとんどはこれらを組み合わせることで自動化できます。では、なぜわざわざ外部のnpmパッケージを利用する必要があるのでしょうか。その理由は、「標準機能の限界」「npmパッケージがもたらす無限の拡張性」にあります。

標準ノードの限界とnpmパッケージの可能性

n8nの標準ノードは非常に汎用性が高く作られていますが、すべてのニッチな要求に応えられるわけではありません。例えば、以下のようなケースを考えてみましょう。

  • 特定のサービスに特化したAPIクライアントライブラリを使いたい
  • 高度な数学的計算や統計処理を行いたい
  • 日本語の形態素解析など、専門的な自然言語処理を実行したい
  • QRコードの生成や画像へのウォーターマーク挿入など、特殊な画像処理を行いたい

これらの処理をn8nの標準ノードだけで実装しようとすると、非常に複雑なロジックを自力で組む必要があり、現実的ではありません。しかし、npm(Node Package Manager)の世界に目を向けると、話は変わります。npmはJavaScriptの世界における世界最大のソフトウェアレジストリであり、開発者たちが作成した便利な「パッケージ(ライブラリ)」が無数に公開されています。これらのパッケージを利用することで、上記のような複雑な処理も、わずか数行のコードで実現できてしまうのです。つまり、n8nでnpmパッケージを使うことは、先人たちの知恵と努力の結晶を、あなたのワークフローに直接組み込むことを意味します。

npmパッケージ利用の具体的なメリット

npmパッケージを利用することで、具体的に以下のようなメリットが得られます。

  • 開発工数の劇的な削減: 複雑な処理をゼロから自分で書く必要がありません。よくテストされ、多くの人に使われているライブラリを「require」するだけで、目的の機能を実現できます。これにより、あなたはワークフロー全体のロジック構築に集中できます。
  • 機能の無限の拡張性: n8nに標準搭載されていない機能でも、npmにパッケージが存在すれば、事実上どんな機能でも追加できます。これにより、n8nは単なるワークフローツールから、あらゆる処理を組み込める柔軟な開発プラットフォームへと進化します。
  • 高いメンテナンス性と信頼性: 人気のあるnpmパッケージは、世界中の開発者によって常に改善され、バグが修正されています。自作のコードよりも信頼性が高く、メンテナンス性に優れたワークフローを構築できる可能性が高まります。

独自の視点として、例えばWebスクレイピングのワークフローを考えてみましょう。標準のHTTP Requestノードでもある程度の情報は取得できますが、JavaScriptで動的に生成されるコンテンツを取得するのは困難です。しかし、「Puppeteer」や「Playwright」といったヘッドレスブラウザを操作するnpmパッケージを使えば、人間がブラウザで操作するのと同じように複雑なサイトからも情報を抽出できます。このように、npmパッケージはn8nの能力を別次元へと引き上げる力を持っているのです。

【実践】n8nでnpmパッケージを導入する具体的な手順

それでは、実際にn8nでnpmパッケージを利用するための手順を具体的に見ていきましょう。ここでは、セルフホスト環境のn8n(Dockerを利用しているケースを想定)を前提に解説します。n8n Cloudではセキュリティ上の理由からこの機能が制限されている場合があるため、より自由なカスタマイズを求めるならセルフホストがおすすめです。

これからn8nを始める方や、本格的なカスタマイズに挑戦したい方は、ぜひn8nの導入を検討してみてください。n8nの公式サイトはこちらから確認できます。

準備するもの:Codeノードと環境変数の設定

npmパッケージを利用するために必要なのは、n8nの「Codeノード」と、たった一つの環境変数の設定だけです。

まず、n8nが外部のnpmパッケージを読み込むことを許可するために、環境変数を設定する必要があります。Docker Composeでn8nを起動している場合、docker-compose.yml(またはそれに準ずるファイル)を開き、n8nサービスのenvironmentセクションに以下の1行を追加します。

NODE_FUNCTION_ALLOW_EXTERNAL=[パッケージ名1],[パッケージ名2]

例えば、日付操作ライブラリの「dayjs」と、HTTPクライアントの「axios」を利用したい場合は、以下のように記述します。

environment: - NODE_FUNCTION_ALLOW_EXTERNAL=dayjs,axios

複数のパッケージを指定する場合は、カンマ(,)で区切ります。この設定を追記したら、docker-compose up -dコマンドでn8nを再起動してください。これで準備は完了です。

Codeノードでnpmパッケージを`require`する

環境変数の設定が完了したら、あとはワークフロー内のCodeノードでパッケージを呼び出すだけです。JavaScript(Node.js)に詳しい方にはおなじみのrequireを使います。

例1:dayjsを使って東京の現在時刻を取得する

dayjsは、日付や時刻の操作を簡単に行える人気のライブラリです。タイムゾーンの扱いやフォーマット指定が非常に直感的です。

// 環境変数 NODE_FUNCTION_ALLOW_EXTERNAL に 'dayjs' を追加していることが前提
const dayjs = require('dayjs');
// タイムゾーンを扱うためのプラグインも同様にrequireできます
const utc = require('dayjs/plugin/utc');
const timezone = require('dayjs/plugin/timezone');
dayjs.extend(utc);
dayjs.extend(timezone);
// 日本時間(Asia/Tokyo)で現在の日時を取得し、指定のフォーマットに変換
const todayInTokyo = dayjs().tz("Asia/Tokyo").format('YYYY-MM-DD HH:mm:ss');
// 結果をn8nの次のノードに渡す
return [{ json: { tokyo_time: todayInTokyo }
}];

例2:axiosを使って外部APIからデータを取得する

axiosは、HTTPリクエストを簡単に行えるライブラリです。標準のHTTP Requestノードよりも細かいヘッダー制御やエラーハンドリングを行いたい場合に便利です。

// 環境変数 NODE_FUNCTION_ALLOW_EXTERNAL に 'axios' を追加していることが前提
const axios = require('axios');
try { const url = 'https://api.publicapis.org/entries'; const response = await axios.get(url, { params: { category: 'Animals', https: true } }); // 取得したデータを次のノードに渡す return [{ json: { count: response.data.count, data: response.data.entries.slice(0, 5) // 最初の5件だけを返す } }];
} catch (error) { // エラーハンドリング console.error('API request failed:', error.message); // n8nのワークフローをエラーで停止させる throw new Error(`API fetch failed: ${error.message}`);
}

このように、Codeノード内でrequireするだけで、npmパッケージの強力な機能をワークフローに組み込むことができます。

npmパッケージ利用時の注意点とベストプラクティス

npmパッケージはn8nの機能を飛躍的に向上させますが、利用にあたってはいくつか注意すべき点があります。安全で安定したワークフローを運用するために、以下のベストプラクティスを心掛けましょう。

パフォーマンスへの影響と対策

外部パッケージを読み込むと、ワークフロー実行のたびにそのパッケージのダウンロードと展開(初回実行時)や読み込みが行われます。そのため、ワークフローの実行速度に影響を与える可能性があります。特に、サイズが大きいライブラリや、多くの依存関係を持つライブラリを読み込むと、実行開始までの時間が長くなることがあります。

対策:

  • 軽量な代替ライブラリを検討する: 同じような機能を持つ、より軽量なパッケージがないか探してみましょう。例えば、`moment.js`の代わりに`dayjs`を使うのは有名な例です。
  • 本当に必要な機能だけを読み込む: ライブラリによっては、機能ごとに分割して読み込める場合があります。(例: `require(‘library/feature’)`)
  • 処理をまとめる: 複数のCodeノードで同じライブラリを`require`するのではなく、一つのCodeノードに処理を集約できないか検討しましょう。

セキュリティリスクと信頼できるパッケージの選び方

npmには誰でもパッケージを公開できるため、残念ながら中には悪意のあるコードが含まれているパッケージも存在します。意図せず機密情報を外部に送信したり、システムにダメージを与えたりするリスクを避けるため、パッケージの選定は慎重に行う必要があります。

信頼できるパッケージを選ぶ基準:

  • ダウンロード数: npmの公式サイトで週間ダウンロード数を確認します。多くのプロジェクトで利用されているパッケージは、相対的に信頼性が高いと言えます。
  • GitHubでの評価: パッケージがGitHubで管理されている場合、スターの数やフォーク数、Issueの議論の活発さが参考になります。
  • 最終更新日: 長期間メンテナンスされていないパッケージは、脆弱性が放置されている可能性があるため避けた方が賢明です。
  • 作者や所属組織: 有名な企業(Google, Microsoftなど)や著名なオープンソース開発者がメンテナンスしているパッケージは信頼性が高いです。

バージョン管理と互換性の問題

通常のNode.js開発ではpackage.jsonファイルでパッケージのバージョンを固定しますが、n8nのCodeノードではそれができません。n8nのバージョンアップ、n8nが内部で利用しているNode.jsのバージョンアップ、あるいはパッケージ自体のメジャーアップデートによって、昨日まで動いていたワークフローが突然エラーになる可能性があります。

対策:

  • Codeノード内に情報をコメントする: どのパッケージを利用しているか、どのバージョンで動作確認したかをCodeノードの先頭にコメントとして残しておきましょう。将来の自分が助かります。
  • 破壊的変更に注意する: 利用しているパッケージのアップデート情報を定期的にチェックし、大きな変更(破壊的変更)がないか確認する習慣をつけると良いでしょう。
  • エラー発生時の切り分け: ワークフローでエラーが発生した場合、まずはCodeノードを疑い、利用しているパッケージの互換性に問題がないか確認する視点を持つことが重要です。

まとめ:n8nの真の力を引き出そう

この記事では、n8nで外部のnpmパッケージを利用し、標準機能の限界を超えるための具体的な方法と注意点を解説しました。要点をまとめます。

  • n8nでは環境変数`NODE_FUNCTION_ALLOW_EXTERNAL`を設定することで、外部のnpmパッケージを利用できる。
  • ワークフロー内のCodeノードで`require(‘package-name’)`と記述するだけで、ライブラリの機能を呼び出せる。
  • これにより、開発工数の削減、機能の無限の拡張性、高いメンテナンス性といった多大なメリットが得られる。
  • 一方で、パフォーマンス、セキュリティ、バージョン管理には注意が必要。信頼できるパッケージを慎重に選び、リスクを理解した上で利用することが重要。

npmパッケージの利用は、n8nを単なる定型業務の自動化ツールから、あらゆる課題解決に対応できる柔軟な開発基盤へと昇華させる強力な一手です。n8nの基本から応用テクニックまでを網羅的に学びたい方は、より詳しい情報をまとめたn8n完全ガイド記事もぜひ合わせてご覧ください。

この記事を読んでn8nの無限の可能性にワクワクした方は、ぜひご自身の環境でこの強力な機能を試してみてください。あなたのアイデアとnpmパッケージの組み合わせが、これまでにない革新的な自動化ワークフローを生み出すかもしれません。n8nの導入は、公式サイトからすぐに始められます。