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Google Sitesでイベント特設ページを作る最短ルートは、①テンプレートでページ骨格を作成 → ②Google Formsで申し込みフォームを作成 → ③SitesにFormsを埋め込み → ④Apps Scriptで自動返信・カレンダー招待を自動化 → ⑤公開範囲を設定して公開、というForms連携を軸にした5ステップ運用です。追加のサーバー契約もドメイン取得も不要で、Google Workspaceの標準機能だけで完結します。
筆者は過去3年間で、社内勉強会から外部向け80名規模のセミナーまで合計24件のイベントページをGoogle Sitesで構築してきました。平均構築時間は2時間半、申し込み管理にかかる工数は従来比で約65%削減できています。本記事では、その現場で実際に機能した手順だけを、教科書には載っていない運用ノウハウとあわせて公開します。
この記事のポイント(2026年6月時点)
- Google Sitesの強みは「Forms連携が標準機能」「リアルタイム共同編集」「初期費用ゼロ」の3点。申し込み管理が同一画面で完結する
- 申し込み率の高いページには共通する5つの構成要素がある(実測でCVR約2.6倍の差)
- 公開までは5ステップ。初回約2時間、慣れれば30分で公開できる
- カレンダー招待の自動化・定員管理・有料決済は、いずれもGoogle Apps Scriptまたはアドオンで実装できる(本記事にコード全文を掲載)
- 公開前のモバイル表示確認と、イベント終了後のアーカイブ処理まで含めて「5ステップ運用」を完結させる
Google Sitesでイベントページを作るべき3つの理由
Google Sitesとは、Googleが提供する無料のノーコードWebサイト作成ツールで、HTMLやCSSの知識がなくてもドラッグ&ドロップでページを構築できます。Google Workspace契約者なら追加コストなしで利用でき、特にイベント特設ページ用途では3つの明確な優位性があります。
第一に、Google Formsとの連携が標準機能として組み込まれている点です。Google Formsとは、Googleが提供する無料のアンケート・フォーム作成ツールで、別途プラグインやAPI設定が不要でSitesに直接埋め込めます。フォームの回答はGoogle Sheetsに自動集計され、参加者リストの管理も同じ画面で完結します。
第二に、複数人でのリアルタイム共同編集が可能です。広報担当が文言を整え、運営担当が登壇者情報を追加し、デザイン担当がバナー画像を差し替える、といった作業を同時並行で進められます。筆者が運営する小規模勉強会では、開催3日前に登壇者が1名追加で確定した際、ページ更新から告知までを15分で完了できました。
第三に、初期費用ゼロで始められること。決済プラットフォームのような掲載手数料や月額費用がかからず、Workspace契約があれば参加人数の制限もありません。導入コストを抑えてビジネス機能を最大化したい方は、公式パートナーが発行するGoogle Workspace プロモーションコードによる15%割引クーポンもあわせて確認しておくと、年間契約時の初期コストを大幅に圧縮できます。
イベント特設ページに必要な5つの構成要素
申し込み率の高いイベントページには、共通する5つの構成要素があります。筆者が過去24件のイベントで申し込み転換率を測定したところ、これらを満たすページは平均CVR12.4%、満たさないページは平均4.8%と、約2.6倍の差が出ました。
1つ目はファーストビューでの「日時・場所・対象者」の即時提示です。ページを開いて3秒以内にこの3点が認識できない場合、直帰率が58%まで上昇するという結果が筆者の社内分析で確認できました。Google Sitesでは「セクション」機能で背景画像とテキストを重ねる構成にすると視認性が高まります。
2つ目は登壇者プロフィールの顔写真付き掲載です。匿名運営のイベントは申し込みの心理的ハードルが上がるため、最低限、主催者の所属と顔写真を載せます。
3つ目はタイムテーブルの明示。1時間以上のイベントでは、15〜30分単位の進行表を表組みで配置します。Google Sitesの埋め込み機能でGoogle Sheetsの表をそのまま反映させると、直前変更時の更新が楽になります。
4つ目は申し込みフォームへの導線です。ページ中央と最下部の2箇所に配置すると、スクロール離脱後の取りこぼしを防げます。
5つ目はFAQセクション。当日の持ち物、キャンセルポリシー、駐車場の有無など、問い合わせの多い項目を先回りで掲載すると、運営側の質問対応コストが筆者の運用で平均週あたり1.5時間削減できました。
Google Sitesでイベントページを公開する5ステップ
実際の構築手順を、申し込みフォーム連携まで含めて5ステップで解説します。所要時間は初回で約2時間、慣れれば30分で公開まで到達できます。
ステップ1:テンプレートを選んでベース構造を作成
sites.google.comにアクセスし、新規作成画面で「イベント」テンプレートを選びます。2026年6月時点ではイベント向け公式テンプレートが用意されており、研修会向け・製品発表会向け・コミュニティイベント向けなど用途別に構成が最適化されています。テンプレート選定後、ロゴと配色をブランドガイドラインに合わせて差し替えます。テンプレート選びに時間をかけすぎないことが、早く公開するコツです。
ステップ2:Google Formsで申し込みフォームを作成
別タブでforms.google.comを開き、参加申し込み用のフォームを作成します。必須項目は氏名・メールアドレス・所属の3点に絞ると申し込み完了率が向上します。筆者の検証では項目数が7個を超えると離脱率が38%まで跳ね上がったため、任意項目は最小限にとどめます。
続いて「回答」タブから「Googleスプレッドシートにリンク」を有効化し、回答送信時に自動でリスト化される設定にします。後述するApps Scriptや定員管理も、このスプレッドシート連携を前提に動作します。
ステップ3:SitesにFormsを埋め込み
Google Sitesの編集画面で「挿入」メニューから「フォーム」を選び、作成したフォームを指定します。埋め込み後、フォームの高さは「800ピクセル」程度に手動調整するとスクロール領域が自然になります。デフォルト設定では下部に余白が空きすぎるため、高さ調整は必須作業です。なお、後述のとおりモバイルでは高さ固定が崩れの原因になりやすいので、公開前のデバイス切り替え確認とセットで行ってください。
ステップ4:自動返信メールとカレンダー連携を設定(コード全文付き)
まずFormsの設定画面で「回答のコピーを回答者に送信」を有効化し、自動返信メールを送る設定にします。さらにGoogle Apps Script(GAS)を使うと、申し込みと同時にGoogle Calendarへ参加者を招待する処理まで自動化できます。Google Apps Scriptとは、Googleの各サービスをJavaScriptベースで自動操作できる無料の開発環境です。
スクリプトエディタは、フォーム編集画面の右上「︙(その他)」→「スクリプトエディタ」から開けます。以下のコードを貼り付けてください。
function onFormSubmit(e) { // フォーム回答の値を取得(質問の並び順に対応。0番目はタイムスタンプ) var responses = e.values; var name = responses[1]; // 氏名 var email = responses[2]; // メールアドレス // 予定を入れるカレンダーを取得(デフォルトカレンダーの例) var calendar = CalendarApp.getDefaultCalendar(); // イベントの開始・終了日時(自分のイベントに合わせて変更) var start = new Date('2026-07-15T19:00:00+09:00'); var end = new Date('2026-07-15T21:00:00+09:00'); // 予定を作成し、申込者をゲストとして招待 var event = calendar.createEvent('〇〇オンラインセミナー', start, end, { description: name + '様、お申し込みありがとうございます。当日はこの予定のリンクからご参加ください。', location: 'オンライン(Google Meet)', guests: email, sendInvites: true });
}コードを保存したら、左メニューの「トリガー(時計アイコン)」→「トリガーを追加」を開き、実行する関数=onFormSubmit/イベントのソース=フォームから/イベントの種類=フォーム送信時を選んで保存します。初回はGoogleアカウントへのアクセス承認を求められるので許可してください。これで申し込みと同時に参加者のカレンダーへ予定が入り、筆者の実績では当日キャンセル率が約20%低減しました。
GASのトリガー設定やスプレッドシート連携の基本に不安がある方は、同じくGASで業務を自動化する手順を実コード付きで解説したGASでGoogleドライブ権限を一括変更する実践手順もあわせて読むと、トリガーの考え方がつかみやすくなります。
ステップ5:公開前のモバイル確認と公開範囲を設定して公開
公開前に、必ずモバイル表示の確認を行います。イベント告知はSNS経由のスマートフォンアクセスが主流で、総務省「令和5年版 情報通信白書」によれば、インターネット利用端末としてスマートフォンがPCを上回り、個人のスマートフォン保有率は77.3%に達しています。モバイルで崩れたページは申し込み離脱に直結します。
Google Sitesエディタ右上にはデバイス切り替えアイコン(PC/タブレット/スマートフォン)があり、クリックするだけで各画面幅のプレビューを確認できます。フォーム埋め込みがモバイルで崩れる場合は、高さをピクセル固定にせず、埋め込みブロックをセクション全体の幅に広げる配置に変更すると改善します。さらに右上「公開」横の「︙」→「公開済みサイトを表示」から実際のURLでプレビューでき、実機(スマホ)で最終確認するのが確実です。スマホ向けレイアウト最適化の考え方はGoogleドキュメントのページレス形式によるスマホ対応テクニックも参考になります。
確認が済んだら、右上の「公開」ボタンからURLを設定して公開します。Google Workspace組織内限定にするか、URLを知っている全員に公開するかをここで選択します。社外向けイベントの場合はカスタムドメイン設定で独自ドメインのURLでも公開可能です。独自ドメインの紐付けでつまずきやすいDNS設定は、お名前.comのドメインをGoogle Workspaceに紐付ける手順でDNS反映の実測値とあわせて詳しく解説しています。
申し込み定員の上限設定と自動締め切りの方法
80名・100名規模のイベントでは定員管理が必須ですが、Google Forms単体には「定員に達したら自動で締め切る」機能がありません。実装方法は2通りあります。
方法1:Apps Scriptで自動締め切り
回答件数が閾値に達したらフォームを閉じるコードを、フォーム送信トリガーに設定します。ステップ4のonFormSubmitと併用できます。
function closeWhenFull() { var form = FormApp.getActiveForm(); var limit = 80; // 定員 if (form.getResponses().length >= limit) { form.setAcceptingResponses(false); // 受付を締め切る form.setCustomClosedFormMessage('定員に達したため、申し込みを締め切りました。キャンセル待ちをご希望の方はお問い合わせください。'); }
}この関数をフォーム送信時トリガーに設定すれば、定員到達と同時にフォームが閉じ、以降のアクセス者には締め切りメッセージが表示されます。
方法2:アドオン「formLimiter」を使う
コードを書きたくない場合は、無料アドオン「formLimiter」が手軽です。フォーム編集画面の「アドオン」からインストールし、回答件数の上限と締め切り日時の両方を条件に指定できます。締め切り時に表示するメッセージもカスタマイズ可能で、非エンジニアの運営担当でも数分で設定できます。
有料イベントの決済連携の選択肢
参加費が発生するイベントでは、Google Forms単体は決済機能を持たないため、外部サービスと組み合わせます。規模と手間に応じて3つの構成があります。
| 構成 | やり方 | 向いているケース |
|---|---|---|
| ① Stripe支払いリンク | Stripeで「支払いリンク」を発行し、フォーム送信後のサンキューページURL(確認メッセージ内のリンク)に設定。申し込み→決済の順で誘導する | 自社ブランドで完結させたい中〜大規模イベント |
| ② Peatix等をiframe埋め込み | 決済機能付きプラットフォームのイベントページを作り、SitesにiframeまたはボタンリンクでつなぐP | 集客力も借りたい一般公開イベント |
| ③ Apps ScriptでStripe Checkout API連携 | フォーム送信をトリガーにApps ScriptからStripe Checkout APIを呼び出し、決済URLを自動返信メールで送る | 申込と決済を完全自動で連動させたい場合 |
最も手軽なのは①です。Stripeの支払いリンクは管理画面から数分で発行でき、フォームの「確認メッセージ」にリンクを貼るだけで決済導線が完成します。③はApp Script内でStripeのシークレットキー(テスト/本番)と決済成功後の戻り先URLを指定する必要があり、開発知識が前提となります。無料で完結させたいなら、無料イベント+任意の事前カンパ案内という運用も現実的です。
イベント終了後のページ非公開化・アーカイブ手順とSEOへの影響
「5ステップ運用」を完結させるには、終了後の処理まで設計しておく必要があります。終了済みページが検索結果に残り続けると、「もう申し込めるのか」と誤解した訪問者の混乱やブランド毀損につながります。終了後の選択肢は3つです。
- ① 非公開に戻す:右上「公開」横の「︙」→「公開を停止」でページを非公開化します。最も簡単ですが、URLがしばらく検索結果に残る点に注意します。
- ②「終了しました」ページに差し替える:ファーストビューを「本イベントは終了しました。ご参加ありがとうございました」に書き換え、開催レポートや次回案内を載せる。最もおすすめの方法で、ページの評価を次回に引き継げます。
- ③ 次回イベントへ誘導:同じURLの内容を次回イベント情報に更新するか、次回ページへのリンクを最上部に置きます。常設の年次イベントに有効です。
非公開化してもGoogle検索のインデックスから消えるまでには通常2〜4週間程度かかります。早く反映させたい場合は、Google Search Consoleの「削除」ツールで一時的な非表示を申請すると数日で検索結果から除外できます。SEO資産を無駄にしないなら、削除よりも②の差し替え運用が有利です。
他のイベントページ作成ツールとの比較
Google Sitesと主要なイベントページ作成ツールを、コスト・構築時間・機能面で比較しました。2026年6月時点の各サービス公式情報に基づきます。
| ツール | 費用 | 構築時間 | 決済機能 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Google Sites | 初期費用0円(Workspace契約があれば追加課金なし) | 30分〜2時間 | なし(外部連携) | 参加人数無制限・Forms/Calendar連携が標準 |
| Peatix | イベント手数料4.9%+99円/件 | 約20分 | あり | 集客プラットフォーム機能あり |
| connpass | 基本無料 | 約20分 | 有料オプション | IT勉強会向け・エンジニアコミュニティへのリーチが強い/独自デザイン性は低い |
無料・無制限・既存のWorkspace資産との連携を重視するならGoogle Sites、集客力や決済を一体化したいならPeatix、エンジニア向け勉強会ならconnpass、という使い分けが目安です。
よくある質問
- Google Sitesは無料で使えますか?
- 個人のGoogleアカウントでも無料で利用できますが、独自ドメイン設定や組織内限定公開などのビジネス機能はGoogle Workspace契約が必要です。Workspace契約があれば追加料金なしで利用できます。
- 申し込み人数に上限(定員)を設けられますか?
- Google Sitesの閲覧人数やGoogle Formsの回答数自体に上限はありませんが、「定員に達したら締め切る」機能はFormsに標準搭載されていません。Apps Scriptで回答件数が閾値に達したらsetAcceptingResponses(false)で締め切るか、無料アドオン「formLimiter」で件数・締め切り日時を指定して自動クローズします。
- 有料イベントの参加費はどう徴収しますか?
- Google Forms単体に決済機能はないため外部サービスと組み合わせます。最も手軽なのはStripeの支払いリンクをフォーム送信後の確認メッセージに設定する方法です。集客も任せたい場合はPeatixをiframeで埋め込む、完全自動化したい場合はApps ScriptからStripe Checkout APIを呼び出す構成もあります。
- 申し込みと同時にカレンダー招待を自動で送れますか?
- はい。Google Apps Scriptでフォーム送信時トリガーを設定し、CalendarApp.createEventで予定を作成して申込者をゲスト招待すれば自動化できます。本記事ステップ4にコード全文を掲載しています。筆者の実績では当日キャンセル率が約20%低減しました。
- スマホでの表示崩れを防ぐにはどうすればよいですか?
- Sitesエディタ右上のデバイス切り替えアイコンでスマートフォン表示を確認し、公開前に実機でもプレビューします。フォーム埋め込みが崩れる場合は、高さをピクセル固定にせず埋め込みブロックをセクション幅いっぱいに広げると改善します。
- イベント終了後のページはどう処理しますか?
- 「公開を停止」で非公開化、「終了しました」ページへの差し替え、次回イベントへの誘導の3択です。SEO資産を活かすなら差し替えが有利です。検索結果からの消失には通常2〜4週間かかり、急ぐ場合はSearch Consoleの削除ツールで一時非表示を申請します。
- デザインの自由度はどの程度ですか?
- テンプレートベースのためHTMLやCSSを直接編集する自由度はありませんが、色・フォント・レイアウトはテーマ機能で調整でき、画像や動画の埋め込みも自由です。標準的なイベントページとしては十分な表現力があります。
イベントページ運用を成功させる次のステップ
Google Sitesを使ったイベントページ運用は、初期投資ゼロで始められ、Forms・Calendar・Apps Scriptといったサービスとシームレスに連携する点が最大の強みです。本記事の5ステップを順に実行すれば、初回でも当日中に公開まで到達できます。
運用を成功させるポイントは、テンプレート選定に時間をかけすぎない・フォーム項目を最小限に絞る・自動返信とカレンダー招待で運営工数を削減するの3点に加え、定員管理・モバイル確認・終了後処理まで設計しておくことです。公開後は申し込みデータをGoogle Sheetsで分析し、次回イベントのCVR改善に活用しましょう。これからGoogle Workspaceを導入する方は、公式パートナー発行のGoogle Workspace 割引クーポン(15%オフ)でコストを抑えつつ、まず14日間の無料試用で実際の使用感を確認することをおすすめします。
