この記事は https://workspaceupdates.googleblog.com/ の記事をもとに作成しています。
元記事の作成年月日:2026年4月2日
日本のGoogle Workspaceユーザーの皆様、こんにちは。
そして、これからGoogle Workspaceの導入を検討されている皆様も、当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
企業の動画制作を劇的に変えるアプリとして注目を集めている「Google Vids」。
その中でも、テキストを入力するだけで人間の代わりに話をしてくれる「AIアバター」は、他社プラットフォームと比較して5倍も多く選ばれるほど、高い品質と自然な表現力で大人気を博しています。
しかし、これまでのAIアバターは「画面の真ん中でカメラに向かって話すだけ」という、いわばニュースキャスターのような固定された使い方がメインでした。
今回Googleから発表されたのは、このAIアバターを「映像の世界の中に解き放つ」ことができる、全く新しい次元のクリエイティブ・アップデートです。
最先端の生成AIモデル(Veo 3.1)の力により、アバターの「顔と声」を一貫して保ったまま、アバターをオフィスや店舗など様々なシーン(背景)に配置し、さらには指定した物体(小道具)を手に取らせたり、歩かせたりといった「演技」を指示できるようになりました。
本記事では、この革新的な機能がどのように動画制作の可能性を広げるのか、そしてビジネスシーンでの具体的な活用例を分かりやすく解説いたします。
※本機能は現時点では「英語」環境のみでの提供となりますが、今後の日本のビジネス動画制作の未来を示す重要な内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
1. アバターが「動く」「触れる」!演技をディレクションする新機能
これまで、一つの動画の中でシーンが変わると、アバターの顔立ちや雰囲気が少し変わってしまったり、アバターを特定の場所(自社のオフィスなど)に自然な形で立たせたりすることは技術的に困難でした。
今回のアップデートにより、あなたが選んだお気に入りのAIアバターは、動画全体を通じて「完全に一貫した顔と声(consistent face and voice)」を維持したまま、次々と異なるシーン(場面)をまたいで登場することができるようになります。
さらに驚くべきことに、単に背景が変わるだけでなく、アバターに対してテキストの指示(プロンプト)で「具体的な行動(アクション)」を演技させることが可能になりました。
アバターを演出する3つの新コントロール機能
動画を作成する際、ユーザーはまるで映画監督のように、以下の3つの指示を出してアバターを演出することができます。
- 行動のコントロール(Control actions):
プロンプトにテキストを打ち込むだけで、アバターに「歩く」「話す」「物体を使う」といった具体的なアクションを指示できます。 - 参照画像の使用(Use reference images):
動画に関連する独自の物体(小道具)や、アバターを配置したい特定の場所(自社の店舗など)の画像を最大2枚まで追加でアップロードできます。AIはこの画像を読み込み、その空間の中にアバターを自然に配置したり、その物体を持たせたりします。 - アバターの固定(Choose an avatar):
ベースとなるスピーカー(アバター)を選択することで、どれだけシーンやアクションを自動生成しても、常に「同じ人物」が登場し続ける一貫性を保証します。
【プロンプトの例】
公式ブログで紹介されている驚きの例として、「彼(アバター)は電話ボックスの受話器を手に取り、電話越しに話しかけるように『あなたのストーリーが何であれ、アバターがGoogle Vidsでそれを伝えます!』と受話器に向かって言う。」という指示を入力すると、実際にアバターが受話器を握って演技をしながら喋る映像(Veo Generation)が生成されます。
2. ビジネス現場での圧倒的な活用シナリオ
アバターが「背景」や「小道具」と相互作用(インタラクト)できるようになったことで、単調な説明動画が、視聴者を惹きつける魅力的なコンテンツへと生まれ変わります。
① 毎年のコンプライアンスや安全研修(Annual training)
工場や建設現場など、安全第一が求められる職場の研修動画を作る際、ただアバターが話すだけでは現場の臨場感が伝わりません。この新機能を使えば、アバターを「実際の工場の背景画像」の前に立たせ、さらには参照画像としてアップロードした「ヘルメット」や「新しい安全装置(小道具)」を手に持たせて、使い方の要件を説明させることができます。実際の環境(relevant settings)に近い映像を見せることで、研修効果が飛躍的に高まります。
② 社内向けの重要な発表(Company announcement)
社長や役員の代わりにアバターを使って全社向けのメッセージ動画を作成する際、背景をフリー素材にするのではなく、「自社のオフィスのエントランス」の画像をアップロードして背景に設定できます。見慣れたオフィスの風景の中にアバターが登場することで、社内のメンバーにより強い親近感と一体感を与えることができます。
③ 説得力のあるセールスピッチ(Sales pitch)
新製品のプロモーション動画を作成する際、これまでは「製品の画像」と「説明するアバターの映像」を別々に並べるしかありませんでした。これからは、新製品(例えば新しいスマートフォンや化粧品のボトルなど)の画像をアップロードし、アバターに対して「その製品を手に持って、カメラに向かって見せながら説明して」と指示(ディレクト)することができます。テレビショッピングのように、商品とスピーカーが連動した説得力のある映像が完成します。
3. 【重要】現在の利用条件と、期間限定のアクセス権について
この革新的な機能をご利用いただくにあたり、いくつかの重要な前提条件とプロモーション期間についてご案内します。
① 言語設定の制限(英語のみ)
現時点において、この「アバターに行動を指示する機能」は、言語設定が「英語(English)」になっているWorkspaceアカウントでのみ利用可能です。
日本のユーザーの皆様におかれましては、今後の日本語対応(多言語対応)に向けた先行情報としてご認識いただけますと幸いです。
② プロモーションアクセスによる「高い使用上限」
現在、対象のGoogle Workspaceをご利用のお客様には、Googleの最先端生成AIモデル「Veo 3.1」を活用した高度なアバター機能を存分にお試しいただけるよう、通常よりも高い使用上限がプロモーションとして適用されています。このプロモーション期間終了後は、ユーザーごとに規定の使用上限が適用される予定ですが、上限が変更される前にはGoogleより今後のアップデート情報として事前の通知が行われます。
③ 【期間限定】2026年5月31日までのアクセス対象エディション
以下のエディションをご契約のアカウントは、少なくとも2026年5月31日までの期間限定で、Google Vidsの生成AI機能(本機能を含む)に無料でアクセスすることができます。この機会を逃さず、ぜひご体験ください。
- Business Starter
- Enterprise Starter
- Google Workspace for Nonprofits(非営利団体向け)
- Education Plus
- Teaching and Learning Upgrade(アドオン)
④ 通常利用が可能なエディション
本機能は、以下のエディションをご契約のお客様に標準で提供されます。
- Business Standard、Plus
- Enterprise Standard、Plus
- Essentials Starter、Enterprise Essentials、Enterprise Essentials Plus
- 個人のGoogleアカウント(Google AI Pro および Ultra)
- AI アドオン:Google AI Pro for Education
4. 展開スケジュールと管理者設定
本機能を利用するために、特別な設定は必要ありません。
管理者の皆様・エンドユーザーの皆様へ
本機能に関して、Google Workspaceの管理者様が管理コンソール側で行うべき特別な有効化設定やコントロール項目はありません。また、エンドユーザー側で設定をオンにする必要もありません。詳細な操作方法については、Google公式ヘルプセンター「Google Vids で AI アバターを使用する」をご参照ください。
展開スケジュール
本機能は、対象となるすべての環境に向けて、非常にスピーディーに展開されます。
即時リリースドメイン、および計画的リリースドメインの両方において、2026年3月31日(※公式ブログの2025年という記載は誤植と推測されます)よりフルロールアウトが開始されています。展開が開始されてから1〜3日という短期間で、すべてのユーザーの画面に機能が反映される状態です。
5. まとめ:AIが「映像監督」の夢を叶えるツールへ
本日は、Google VidsのAIアバターに演技の指示を出し、任意の背景や小道具と連動させることができるようになった革新的なアップデートについて解説いたしました。
これまで、実写の人間を使わずに「背景と人物と小道具が連動する映像」を作るには、高度な3DCGの技術と専門的なソフトウェア、そして膨大なレンダリング時間が必要でした。
今回のアップデートは、その常識を完全に破壊するものです。私たちは言葉(プロンプト)という台本を用意するだけで、一貫した姿を持つアバターという「名優」を、好きなセットに立たせ、好きな小道具を持たせて、思い通りに演技をさせることができるようになったのです。
現在は英語環境のみでの提供となりますが、こうした「誰もが映像監督になれる」AI動画制作ツールの進化のスピードは、今後の日本のビジネスコミュニケーションにも計り知れない影響を与えるでしょう。
すでにGoogle Workspaceをご利用で、英語環境でのテストが可能な方は、ぜひこのVeo 3.1の驚異的な映像生成力を体験してみてください。
そして、これからクラウドツールの導入を検討されている方は、単なる事務作業の効率化を超え、企業の表現力そのものを底上げするGoogle WorkspaceのAIプラットフォームとしての真の価値を、ぜひご導入の最大の理由としてご検討いただければ幸いです。
