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Google Workspaceのセキュリティは本当に信頼できる?元IT管理者が語る7つのチェックポイント

自社の重要なデータを、Googleというクラウド上に預けて本当に大丈夫なのだろうか。

オンプレミスのサーバー管理に慣れているほど、この不安は大きいかもしれません。

元IT管理者として、私もその気持ちは痛いほど分かります。

しかし、これまで多くの企業様のシステムを見てきた経験から断言できるのは、「正しく設定・運用すれば、Google Workspaceは多くの中小企業の自社サーバーよりも遥かに安全な環境を構築できる」ということです。

この記事では、元IT管理者の視点から、Google Workspaceのセキュリティを評価し、その信頼性を最大限に高めるために、管理者が必ず確認すべき「7つのチェックポイント」を解説します。

【ご注意】この記事の情報は2025年6月時点のものです。Google Workspaceのセキュリティ機能や管理コンソールの設定項目は変更される可能性があります。最新情報はGoogle Workspaceのセキュリティに関する公式サイトやヘルプセンターでご確認ください。

大前提:「共同責任モデル」を理解する

まず理解すべきは、クラウドセキュリティにおける「共同責任モデル」です。これは、クラウドサービス提供者(Google)と、利用者(あなたの会社)が、それぞれ責任を持つ範囲が異なるという考え方です。

  • Googleの責任範囲: データセンターの物理的セキュリティ、ネットワークインフラの保護、サーバーハードウェアの管理、サービスの稼働率維持など、プラットフォーム自体のセキュリティ
  • あなたの会社の責任範囲: ユーザーアカウント管理、パスワードポリシー設定、2段階認証プロセスの適用、共有設定の管理、デバイス管理など、プラットフォーム上でのデータの取り扱いやアクセスに関するセキュリティ設定・運用

つまり、Googleが提供する堅牢な要塞の中で、自社のルールに従って安全に暮らすのは利用者の責任、というイメージです。Google Workspaceのセキュリティを信頼できるものにするには、この利用者側の設定と運用が極めて重要になります。

【元IT管理者が語る】Google Workspaceセキュリティ7つのチェックポイント

Google Workspaceのセキュリティを評価・強化する上で、私が必ず確認する7つのポイントです。

チェックポイント1:Google自身のセキュリティ基盤と第三者認証

まず、土台となるGoogleのセキュリティ体制を確認します。Googleのデータセンターは、物理的な侵入対策から冗長化された電力供給、高度なネットワーク監視まで、世界最高水準のセキュリティで保護されています。また、保存データや通信データは標準で暗号化されています。
さらに重要なのは、ISO 27001 (ISMS), SOC 2/3, FedRAMPなど、数多くの国際的な第三者認証を取得している点です。これは、Googleのセキュリティ管理体制が、客観的な基準で高く評価されていることの証明となります。自社で同レベルの認証を取得・維持するコストと手間を考えれば、この基盤に乗れるメリットは計り知れません。

チェックポイント2:不正アクセス対策(認証とログイン)

情報漏洩の多くは、不正アクセスから始まります。これを防ぐ機能が充実しているかを確認します。

  • 2段階認証プロセス (2SV): パスワードに加えて、スマートフォンへの確認メッセージや認証アプリ、セキュリティキーなど、2つ目の要素での認証を必須にする機能。これは最も基本的かつ効果的な不正ログイン対策です。
  • 強力なパスワードポリシー: 管理者はパスワードの最低文字数、複雑さ、定期的な変更などをユーザーに強制できます。
  • ログイン監査ログ: いつ、誰が、どこからログインしたか(または失敗したか)を全て記録・追跡できます。不審なアクセスの早期発見に繋がります。
  • 高度な保護機能プログラム: 特にリスクの高いユーザー(経営層など)を、より高度な脅威から保護するためのプログラムも用意されています。

チェックポイント3:メールセキュリティ(迷惑メール・フィッシング対策)

ビジネスにおける最大の脅威経路の一つがメールです。Gmailのセキュリティ機能を確認します。

  • AIによる脅威検出: 迷惑メール、フィッシング詐欺、マルウェア付きメールを、GoogleのAIが99.9%以上の精度で自動的に検出・ブロックします。
  • メール認証 (SPF, DKIM, DMARC): 自社ドメインになりすましたメールを送信・受信させないための技術的な仕組みに対応。正しく設定することで、メールの信頼性が向上します。
  • 高度な脅威保護 (※上位プラン): 不審な添付ファイルを仮想環境で実行して分析する「セキュリティサンドボックス」や、メール内のリンクをクリックした時点でも安全性を再確認する機能など、ゼロデイ攻撃対策も充実しています。

チェックポイント4:データ共有と情報漏洩対策 (DLP)

従業員の不注意や誤操作による情報漏洩を防ぐための機能です。

  • Googleドライブの共有権限設定: ファイルやフォルダごとに、閲覧者、閲覧者(コメント可)、編集者といった細かい権限設定が可能です。組織外のユーザーとの共有を制限したり、リンクを知っている全員への公開を禁止したりといった制御もできます。
  • 共有ドライブの活用: ファイルの所有権を個人ではなくチーム(組織)にすることで、担当者の退職によるデータ消失や、意図しない権限変更のリスクを低減します。
  • データ損失防止 (DLP) (※上位プラン): クレジットカード番号やマイナンバーといった機密情報が、メールやファイルで外部に送信・共有されようとした際に、自動で検知し、ブロックや警告、管理者への通知を行うルールを作成できます。

チェックポイント5:デバイス管理(エンドポイント管理・MDM)

スマートフォンやノートPCなど、会社のデータにアクセスする端末自体のセキュリティを確保します。

  • 画面ロックの強制: 業務用データにアクセスする全てのモバイルデバイスに、パスワードやPINによる画面ロックを必須にできます。
  • リモートワイプ: 端末を紛失・盗難された際に、遠隔でデバイス上のGoogle Workspaceアカウントデータのみを削除し、情報漏洩を防ぎます。(会社所有端末であれば、端末全体の初期化も可能です)
  • BYOD対応: Androidの「仕事用プロファイル」などを活用し、従業員の私物端末上で仕事用データと個人用データを分離して管理することも可能です。

チェックポイント6:データ保持と法的要件への対応 (eDiscovery)

法的紛争や監査に備えるための情報ガバナンス機能です。

  • Google Vault (※Business Plus以上): メールやファイルなどのデータを、設定したポリシーに基づいて長期間(無期限も可)保持・アーカイブします。ユーザーが削除しても、Vault内にはデータが残るため、後から必要な情報を検索・書き出して、eDiscovery(電子情報開示)の要請に対応できます。これは単なるバックアップとは異なる、コンプライアンスのための重要な機能です。

チェックポイント7:継続的な監視と管理体制

セキュリティは「一度設定したら終わり」ではありません。

  • セキュリティセンター/アラートセンター: 組織のセキュリティ状態の概要をダッシュボードで確認したり、潜在的なセキュリティ問題に関するアラートを受け取ったりできます。
  • 監査ログの定期レビュー: 先述の各種監査ログを定期的に確認し、不審なアクティビティがないかを監視する体制が重要です。
  • セキュリティレポート: 組織のセキュリティ傾向に関するレポートを確認し、改善点を見つけ出します。

【私の視点】中小企業がまずやるべき「現実的な」セキュリティ対策

これらの機能を全て完璧に使いこなすのは、特にIT専任者がいない中小企業にとっては大変です。しかし、リスクを大幅に低減するために「これだけは絶対にやってほしい」という、費用対効果が最も高い対策があります。

  • 1. 「2段階認証プロセス」の全社必須化: これが最も重要です。管理コンソールから全ユーザーに強制適用しましょう。パスワードが漏洩しても、不正ログインを防ぐ最後の砦となります。
  • 2. Googleドライブの「共有設定」の見直し: 管理コンソールで、デフォルトの共有設定が過度に緩くなっていないか確認します。「組織外との共有は、オーナーと編集者のみ許可」など、自社のポリシーに合わせて制限をかけることを検討してください。
  • 3. 「退職者アカウント」の迅速かつ適切な処理フロー確立: 退職日当日にパスワード変更とセッションのログアウト、アカウント停止を行う、というフローを確立するだけで、退職後の情報漏洩リスクを劇的に減らせます。
  • 4. 従業員への「フィッシング詐欺」教育: 最も多い侵入経路は、依然として従業員が騙されて認証情報を入力してしまうフィッシング詐欺です。「怪しいメールは開かない、リンクを踏まない、迷ったらすぐ相談」という基本を、定期的に周知徹底することが、どんな高度なシステムよりも効果的な場合があります。私はお客様に、不審なメールの事例を社内Chatで共有しあう「免疫力アップ活動」をお勧めすることもあります。

まずはこの4点を徹底するだけでも、中小企業のセキュリティレベルは格段に向上します。

まとめ:Google Workspaceは「信頼できる」か? ― 答えは適切な設定と運用の中に

「Google Workspaceのセキュリティは信頼できるか?」という問いへの私の答えは、「はい、ただし、それはあなたが提供されているセキュリティ機能を正しく理解し、自社のポリシーに合わせて適切に設定・運用する場合に限ります」となります。

Googleが提供する堅牢なインフラ基盤と、私たちが設定・運用する組織内のセキュリティポリシー。この両輪が揃って初めて、ビジネスで安心して利用できるセキュアな環境が実現します。オンプレミス環境のセキュリティを自社だけで維持する労力とコストを考えれば、Google Workspaceは非常に強力かつ効率的な選択肢と言えるでしょう。

このように、管理者による適切な設定と運用によって、非常に強固なセキュリティ環境を構築できるGoogle Workspace。ビジネスを安心して進めるためのこのプラットフォームを、お得に始めてみませんか?

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この記事が、あなたの会社のGoogle Workspaceセキュリティに対する理解を深め、より安全な運用を実現するための一助となれば幸いです。