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開業届と同時に青色申告を申し込むといくらお得?具体的な節税額をシミュレーション

これから個人事業主としての一歩を踏み出すあなたへ。

「事業を始めるなら、少しでも手元にお金を残したい」そう思うのは当然のことです。

実は、事業開始の手続きである「開業届」を提出する際に、たった一枚の書類を“ついで”に提出するだけで、将来支払う税金が年間数十万円も変わってくる可能性があることをご存知でしょうか。

それが「青色申告」の活用です。

この記事では、「青色申告って何?」という基本的な疑問から、実際にどれくらいお得になるのか、具体的な年収を基にした節税シミュレーションまで、誰にでも分かりやすく解説します。

手続きの面倒さを解消する便利な方法もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

青色申告とは?白色申告との決定的な違いを理解しよう

個人事業主になると、一年に一度、その年の所得を計算して国に報告する「確定申告」が必要になります。この確定申告には、主に「青色申告」と「白色申告」の2種類の方法があります。

どちらを選ぶかで、納税額に大きな差が生まれるため、最初の選択が非常に重要です。まずはそれぞれの特徴を掴んでおきましょう。

白色申告のメリット・デメリット

白色申告は、手続きが簡単な申告方法です。日々の取引を簡易的な方法で記帳(記録)すればよく、確定申告の際に提出する書類も比較的シンプルです。そのため、「とにかく手間をかけたくない」という方には選択肢の一つになるかもしれません。

しかし、その手軽さと引き換えに、税制上の特典(メリット)がほとんどありません。後述する青色申告のような、大きな節税につながる「特別控除」などが受けられないため、同じ売上でも納める税金が高くなる傾向にあります。

いわば、節税メリットを放棄して手軽さを取る方法と言えるでしょう。

青色申告のメリット・デメリット

一方、青色申告は、一定のルールに従って帳簿を作成し、それに基づいて所得を申告する方法です。帳簿付けが白色申告に比べて複雑になるというデメリットがあります。具体的には「複式簿記」という正規の簿記原則で記帳する必要があります。

この「複式簿記」と聞いただけで「難しそう…」と拒否反応を示す方も少なくありません。確かに、会計の知識がない状態でゼロから始めようとすると、少し手間がかかるのは事実です。

しかし、その手間を補って余りあるほど、青色申告には強力な節税メリットが用意されています。最大の魅力は、後ほど詳しくシミュレーションする「最大65万円の特別控除」です。この記事を読んでいるあなたには、ぜひ青色申告を選んで、賢く事業をスタートしてほしいと思います。そして、実はこの「手間」も、現代では便利なツールを使えば驚くほど簡単にクリアできてしまうのです。

青色申告の三大特典!節税の鍵を握るメリットを深掘り

青色申告がなぜこれほど「お得だ」と言われるのか。その理由は、国が用意した3つの大きな特典にあります。これらを活用するかどうかで、手元に残る資金が大きく変わってきます。

1. 最大65万円の青色申告特別控除

これが青色申告最大の目玉です。年間の事業所得から、最大で65万円を差し引くことができる制度です。言い換えるなら、「年間65万円分の売上が無かったこと」にできるようなものです。所得が少なくなれば、それにかかる所得税や住民税も当然少なくなります。

※2025年12月時点の情報では、65万円の控除を受けるには「複式簿記での記帳」「e-Taxによる電子申告 または 電子帳簿保存」という条件を満たす必要があります。条件を満たさない場合でも、55万円や10万円の控除が受けられます。

2. 赤字を3年間繰り越せる「純損失の繰越控除」

事業を始めたばかりの頃は、なかなか利益が出ずに赤字になってしまうこともあります。青色申告なら、その年の赤字(純損失)を翌年以降3年間にわたって繰り越し、将来の黒字と相殺することができます。

例えば、1年目に100万円の赤字が出ても、2年目に300万円の黒字が出た場合、2年目の所得を「300万円 – 100万円 = 200万円」として申告できます。これにより、2年目の納税額を大幅に抑えることが可能です。これは、事業がうまくいかなかった時のための、心強いセーフティーネットになります。

3. 家族への給与を経費にできる「青色事業専従者給与」

配偶者や親族が事業を手伝ってくれる場合、その家族に支払った給与を全額経費として計上できる制度です。事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出するなどの要件はありますが、家族一丸となって事業を行う方にとっては非常に大きなメリットです。

白色申告でも「事業専従者控除」という制度がありますが、控除額に上限(最高86万円)があります。青色申告では、仕事の内容に見合った妥当な金額であれば、給与額に上限なく経費にできるため、より節税効果が高くなります。

【年収別】青色申告でいくら節税できる?具体的な金額をシミュレーション

それでは、実際に青色申告(65万円控除)を選ぶことで、白色申告と比べて年間いくら税金がお得になるのでしょうか。年収(ここでは分かりやすく「課税所得」とします)のケース別にシミュレーションしてみましょう。

シミュレーションの前提条件

  • 青色申告では65万円の特別控除を受けるものとします。
  • 所得控除(基礎控除、社会保険料控除など)は一律100万円と仮定します。
  • 税率は、所得税(復興特別所得税含む)と住民税(一律10%)を合算して計算します。
  • 計算をシンプルにするため、細かい控除は考慮せず、あくまで目安としてご覧ください。

ケース1:売上400万円・経費100万円(所得300万円)の場合

フリーランス1年目など、比較的所得が少ないケースです。

  • 白色申告の場合
    • 課税所得:300万円 – 100万円(所得控除)= 200万円
    • 所得税 (10%):200万円 × 10% – 97,500円 = 102,500円
    • 住民税 (10%):200万円 × 10% = 200,000円
    • 合計納税額:約302,500円
  • 青色申告の場合
    • 課税所得:300万円 – 65万円(青色控除)- 100万円(所得控除)= 135万円
    • 所得税 (5%):135万円 × 5% = 67,500円
    • 住民税 (10%):135万円 × 10% = 135,000円
    • 合計納税額:約202,500円

このケースでは、年間で約10万円の節税になります。月々に換算すると約8,300円。決して小さな金額ではありません。

ケース2:売上650万円・経費150万円(所得500万円)の場合

事業が軌道に乗ってきた頃を想定したケースです。

  • 白色申告の場合
    • 課税所得:500万円 – 100万円(所得控除)= 400万円
    • 所得税 (20%):400万円 × 20% – 427,500円 = 372,500円
    • 住民税 (10%):400万円 × 10% = 400,000円
    • 合計納税額:約772,500円
  • 青色申告の場合
    • 課税所得:500万円 – 65万円(青色控除)- 100万円(所得控除)= 335万円
    • 所得税 (20%):335万円 × 20% – 427,500円 = 242,500円
    • 住民税 (10%):335万円 × 10% = 335,000円
    • 合計納税額:約577,500円

所得が増えると、節税額もさらに大きくなります。この場合、年間で約19.5万円もの差が生まれます。これだけあれば、新しいPCを購入したり、スキルアップのための講座を受講したりと、事業への再投資も可能になりますね。

「面倒」を解決!開業届と青色申告は同時に無料で終わらせる時代

ここまで青色申告の絶大なメリットを見てきましたが、やはり「でも、手続きが面倒なんでしょう?」という不安が残るかもしれません。特に、開業準備で忙しい時期に、慣れない書類作成に時間を取られるのは避けたいものです。

しかし、ご安心ください。現代では、その「面倒」をテクノロジーが解決してくれます。

なぜ開業届と同時に出すのがベストなのか?

青色申告を始めるためには、「所得税の青色申告承認申請書」という書類を税務署に提出する必要があります。この書類には提出期限があり、原則として青色申告を始めたい年の3月15日までに提出しなければなりません。

しかし、その年の1月16日以降に新規開業した場合は、事業を開始した日(開業日)から2ヶ月以内という特例があります。つまり、開業届を出すタイミングで一緒に申請書を出してしまえば、期限を気にする必要がなく、出し忘れる心配もありません。だからこそ、開業届と青色申告の申請はワンセットで行うのが最も効率的で確実なのです。

無料で簡単!今どきの申請方法

昔は、税務署の窓口へ行って相談しながら手書きで書類を作成したり、国税庁のサイトからPDFをダウンロードして記入・印刷し、郵送したりするのが一般的でした。しかし、これらの方法は時間も手間もかかります。

そこでおすすめしたいのが、会計ソフトで有名なマネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド開業届」という無料サービスです。

このサービスを使えば、いくつかの質問に答えていくだけで、開業届はもちろん、青色申告承認申請書も自動で作成してくれます。専門知識は一切不要。まるでチャットで会話するように、必要な情報が入力されていきます。

作成された書類は、電子申告(スマホで完結)にも対応していますし、印刷して郵送することも可能です。何より、この高機能なサービスが完全に無料で利用できるのが最大の魅力です。

「開業準備を何から始めたらいいか分からない」という方にとっても、やるべきことをナビゲートしてくれる心強い味方になります。具体的なサービスの利用方法や、開業準備全体の流れについては、こちらのガイド記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

→【開業準備ガイド】個人事業主になるには?無料の「マネーフォワード クラウド開業届」で書類作成から提出まで完全サポート!

まとめ:最初の一歩で、未来の節税額が決まる

今回は、開業届と同時に青色申告を申し込むことで、どれだけ節税メリットがあるのかを解説しました。

要点をまとめると以下の通りです。

  • 個人事業主の確定申告には「白色」と「青色」があり、青色申告は節税メリットが非常に大きい。
  • 最大のメリットは「最大65万円の特別控除」で、所得額によっては年間20万円近い節税も可能になる。
  • 青色申告の申請は、開業届と同時に行うのが最も効率的で確実。
  • 面倒な書類作成は「マネーフォワード クラウド開業届」を使えば、無料で、誰でも簡単に済ませることができる。

事業を始めるにあたり、時間は非常に貴重な資源です。手続きのわずかな手間を惜しんだがために、将来にわたって毎年何十万円もの税金を余分に払い続けるのは、非常にもったいないことです。

テクノロジーを賢く活用し、面倒な作業はサッと終わらせて、あなたの貴重な時間とエネルギーは、本来やるべき事業そのものに集中させましょう。そのための最適なツールが、ここにあります。

まずは以下のリンクから、どれだけ簡単に開業書類が作れるのか、その手軽さを無料で体験してみてください。未来のあなたが、きっと感謝するはずです。

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