「n8nを使ってみたいけど、アカウント作成の方法がよくわからない」
「初回ログインでエラーが出てしまった」
「クラウド版とセルフホスト版、どちらを選べばいいの?」
業務自動化ツールとして注目を集めているn8nですが、いざ始めようとすると最初の一歩でつまずいてしまう方が意外と多いんです。
私自身、初めてn8nを導入した時は、アカウント作成の段階で「これで合ってるの?」と不安になりました。
この記事では、n8nのアカウント作成から初回ログインまでの手順を、実際の画面を交えながら丁寧に解説します。
よくあるエラーの対処法や、クラウド版とセルフホスト版の選び方まで網羅しているので、この記事を読めばスムーズにn8nを始められるはずです。
n8nを始める前に知っておくべき基本情報
n8nには2つの利用方法がある
n8nを始める前に、まず理解しておきたいのが利用方法の違いです。n8nには大きく分けて2つの利用方法があります。
- n8n Cloud(クラウド版):n8n社が提供するクラウドサービス
- セルフホスト版:自分のサーバーにインストールして使う方法
それぞれに特徴があり、用途や技術レベルによって選ぶべき方法が変わってきます。初心者の方や、すぐに使い始めたい方には、n8n Cloudがおすすめです。
なぜアカウント作成でつまずく人が多いのか
n8nのアカウント作成でつまずく理由として、以下のような要因があります。
1. 英語のインターフェース
n8nの管理画面は基本的に英語です。日本語化は進んでいますが、アカウント作成時は英語表記が中心となるため、英語が苦手な方は戸惑うことがあります。
2. クラウド版とセルフホスト版の違いが分かりにくい
公式サイトを見ても、どちらを選べばいいのか明確に説明されていない部分があります。結果として、自分に合わない方法を選んでしまい、後から変更する手間が発生することも。
3. 初期設定の項目が多い
特にセルフホスト版では、データベースの設定やセキュリティ設定など、技術的な知識が必要な項目が多く、初心者にはハードルが高く感じられます。
これらの問題を解決するために、n8nの基本的な仕組みや選び方について詳しく知りたい方は、n8n完全ガイド記事も併せてご覧ください。
n8n Cloudのアカウント作成手順(初心者向け)
それでは、最も簡単に始められるn8n Cloudのアカウント作成手順を解説します。
ステップ1:公式サイトにアクセス
まず、n8nの公式サイトにアクセスします。トップページの右上にある「Sign up」ボタンをクリックしてください。
ここで注意したいのが、「Try it out」ボタンとの違いです。「Try it out」は一時的な試用版で、作成したワークフローは保存されません。本格的に使うなら必ず「Sign up」から進みましょう。
ステップ2:アカウント情報の入力
アカウント作成画面では、以下の情報を入力します。
- Email address:メールアドレス
- Password:パスワード(8文字以上、大文字・小文字・数字を含む)
- First name:名前
- Last name:姓
パスワードは後から変更できますが、セキュリティのため複雑なものを設定することをおすすめします。私は「Password123!」のような単純なパスワードで登録しようとして、セキュリティエラーが出た経験があります。
ステップ3:メール認証
登録したメールアドレスに認証メールが届きます。メール内の「Verify Email」ボタンをクリックして、メールアドレスの認証を完了させます。
ここでよくあるトラブルが、認証メールが届かないケースです。以下の点を確認してください。
- 迷惑メールフォルダに入っていないか
- メールアドレスを正しく入力したか
- 会社のメールアドレスの場合、セキュリティでブロックされていないか
ステップ4:ワークスペースの設定
メール認証が完了すると、ワークスペースの設定画面に移ります。ここでは以下の項目を設定します。
Organization name:組織名(個人利用の場合は自分の名前でOK)
What best describes your role?:あなたの役割(Developer、Business Analyst、Otherなどから選択)
How did you hear about n8n?:n8nをどこで知ったか
これらの設定は後から変更可能なので、気軽に入力して大丈夫です。
ステップ5:初回ログイン
すべての設定が完了すると、自動的にn8nのダッシュボードにログインします。初回ログイン時には、簡単なチュートリアルが表示されます。
チュートリアルをスキップしたい場合は「Skip tutorial」をクリックできますが、n8nが初めての方は一度目を通しておくことをおすすめします。基本的な操作方法が5分程度で理解できます。
セルフホスト版のセットアップ手順(上級者向け)
技術的な知識がある方や、データを自社サーバーで管理したい方は、セルフホスト版を選択することもできます。
Dockerを使った簡単セットアップ
最も簡単なセルフホスト版のセットアップ方法は、Dockerを使う方法です。以下のコマンドを実行するだけで、n8nを起動できます。
docker run -it --rm \ --name n8n \ -p 5678:5678 \ -e N8N_BASIC_AUTH_ACTIVE="true" \ -e N8N_BASIC_AUTH_USER="myuser" \ -e N8N_BASIC_AUTH_PASSWORD="mypassword" \ -v ~/.n8n:/home/node/.n8n \ n8nio/n8n
このコマンドを実行すると、http://localhost:5678 でn8nにアクセスできるようになります。
初期設定で注意すべきポイント
セルフホスト版では、以下の点に特に注意が必要です。
1. SSL証明書の設定
本番環境で使用する場合は、必ずSSL証明書を設定してHTTPS通信を有効にしてください。Let’s Encryptを使えば無料でSSL証明書を取得できます。
2. データベースの選択
デフォルトではSQLiteが使用されますが、本番環境ではPostgreSQLやMySQLの使用を推奨します。データベースの設定は環境変数で行います。
3. 認証設定
Basic認証だけでなく、OAuth2.0やSAMLなどの認証方式も設定可能です。企業で使用する場合は、既存の認証システムと連携することを検討しましょう。
クラウド版とセルフホスト版、どちらを選ぶべき?
ここまで両方の方法を解説してきましたが、実際にどちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。それぞれのメリット・デメリットを整理してみます。
n8n Cloudのメリット・デメリット
メリット:
- すぐに使い始められる(5分でセットアップ完了)
- サーバー管理が不要
- 自動アップデートで常に最新版を利用可能
- 初期費用がかからない(無料プランあり)
デメリット:
- 月額料金が発生する(無料プランは実行回数に制限あり)
- データが外部サーバーに保存される
- カスタマイズの自由度が低い
セルフホスト版のメリット・デメリット
メリット:
- 完全無料で利用可能(サーバー代は別途必要)
- データを自社で管理できる
- カスタマイズの自由度が高い
- 実行回数の制限なし
デメリット:
- 技術的な知識が必要
- サーバーの管理・メンテナンスが必要
- セキュリティ対策を自分で行う必要がある
- 初期セットアップに時間がかかる
選択の基準
私の経験から、以下のような基準で選ぶことをおすすめします。
n8n Cloudがおすすめの方:
- n8nを初めて使う方
- 個人や小規模チームでの利用
- すぐに使い始めたい方
- サーバー管理の経験がない方
セルフホスト版がおすすめの方:
- 大量のワークフローを実行する予定の方
- 機密データを扱う企業
- 既存のインフラに組み込みたい方
- 技術的な知識とリソースがある方
まとめ:n8nを始める第一歩を踏み出そう
n8nのアカウント作成から初回ログインまでの手順を詳しく解説してきました。重要なポイントをまとめると以下の通りです。
- 初心者はn8n Cloudから始めるのがおすすめ
- アカウント作成は5分程度で完了する
- セルフホスト版は技術的な知識が必要だが、自由度が高い
- 用途と技術レベルに応じて適切な方法を選ぶことが大切
n8nは業務自動化の可能性を大きく広げてくれるツールです。最初の一歩さえ踏み出せば、あとは直感的な操作でワークフローを作成できます。
この記事を参考に、ぜひn8nを始めてみてください。さらに詳しいn8nの活用方法については、n8n完全ガイド記事で解説していますので、アカウント作成後はそちらも参考にしてみてください。
業務自動化の第一歩を踏み出し、より効率的な働き方を実現しましょう!