「n8nだけでも業務を効率化できるけど、AIと組み合わせたら、もっとすごいことができるのでは?」
「ChatGPTの強力な文章生成能力を、日々の業務に組み込んで自動化したい!」
そのように考えているあなたは、業務改善の素晴らしい一歩を踏み出そうとしています。業務自動化ツール「n8n」はプロセスの「手足」として様々なツールを動かし、そして「ChatGPT」は「思考する脳」として機能します。
この2つを連携させることで、これまで人間がやるしかなかった知的作業や創造的な業務さえも、自動化の領域に取り込むことが可能になるのです。
この記事では、n8nとChatGPTを組み合わせることで実現できる、ビジネスの常識を覆すような7つの具体的な活用事例を厳選してご紹介します。
日々のタスク削減から、コンテンツマーケティング、顧客対応の質の向上まで、あなたのビジネスを劇的に変えるヒントがここにあります。
n8nの基本的な使い方や概念について先に知りたい方は、当サイトの「n8n完全ガイド記事」で詳しく解説していますので、まずはこちらからご覧ください。
準備:n8nとChatGPTを連携させる前に
事例を紹介する前に、連携に必要なものを確認しましょう。
- n8nのアカウント: まだお持ちでない方は、すぐに始められるクラウド版の無料トライアルがおすすめです。
>> n8n Cloudの無料トライアルを開始する - OpenAIのAPIキー: ChatGPTの機能を外部から利用するための「鍵」です。OpenAIの公式サイトでアカウントを作成し、APIキーを取得してください(API利用は従量課金制です)。
- n8nでの認証情報設定: n8nの「Credentials」メニューから「OpenAI」を選択し、取得したAPIキーを設定しておきます。
n8n×ChatGPT活用事例7選
準備が整ったら、早速具体的な活用事例を見ていきましょう。
事例1:AI議事録の自動作成
課題:会議中のメモ取りは大変で、後から要点をまとめるのも一苦労。
自動化ワークフロー:
Zoomなどの録画から音声ファイル(m4a, mp3)を特定のフォルダ(例: Google Drive)にアップロードすると、n8nがそれを検知。音声ファイルを文字起こしAPI(Whisper APIなど)に送り、テキスト化します。そのテキストをChatGPTに渡し、「この会議の要点、決定事項、担当者ごとのToDoを箇条書きでまとめてください」といったプロンプトで要約させ、整形された議事録をSlackやGoogle Docsに自動で投稿します。
ワークフローの流れ:
ファイルトリガー → Whisperノード → ChatGPTノード → Slack/Google Docsノード
私の視点:
この自動化の質は、ChatGPTに渡す「プロンプト(指示文)」で決まります。事前に自社で標準化された議事録フォーマットをプロンプトに組み込んでおくと、常に質の高い議事録を生成できます。
事例2:問い合わせメールへの一次回答を自動生成
課題:よくある質問や定型的な問い合わせへの返信に、毎日多くの時間を取られている。
自動化ワークフロー:
Gmailなどで特定のラベルが付いたメールを受信すると、n8nが起動。メール本文をChatGPTに渡し、「当社のFAQ(ここにFAQのテキストを貼り付け)を元に、この問い合わせに対する丁寧な返信メールのドラフトを作成してください」と指示。生成された下書きをGmailの「下書き」フォルダに自動で保存します。担当者は内容を確認し、ワンクリックで送信できます。
ワークフローの流れ:
Gmailトリガー → ChatGPTノード → Gmailノード (Create Draft)
私の視点:
AIによる回答をいきなり自動送信するのは、誤回答のリスクがあります。まずは「下書きを作成する」というステップを挟むのが、安全かつ効果的な運用方法です。これにより、担当者の作業は「ゼロから書く」から「確認して送る」に変わり、負担が大幅に軽減されます。
事例3:ブログ記事のアイデア・構成案を無限に生成
課題:コンテンツマーケティングをしたいが、新しい記事のネタ探しや構成作りに時間がかかる。
自動化ワークフロー:
Google Sheetsにブログのキーワードを一行追記すると、n8nがそれを検知。そのキーワードを元に、ChatGPTに「『(キーワード)』をテーマにした魅力的なブログタイトル案を5つ、そしてそれぞれのタイトルに対する導入・本文・まとめの構成案を作成してください」と依頼。生成された結果を、元のスプレッドシートの右側の列に自動で書き込みます。
ワークフローの流れ:
Google Sheetsトリガー → ChatGPTノード → Google Sheetsノード (Update Row)
私の視点:
ChatGPTに「JSON形式で出力してください」と指示すると、n8n側でデータを非常に扱いやすくなります。例えば、タイトルと構成案を別々の列に綺麗に整理して書き込む、といった制御が簡単になります。
事例4:ユーザーレビューの感情分析と要約
課題:アプリストアやECサイトに投稿される大量のユーザーレビューを全てチェックし、製品改善のヒントを得るのは困難。
自動化ワークフロー:
App Storeのレビューフィード(RSS)や、問い合わせフォームからのフィードバックをn8nが定期的に取得。新しいレビュー本文をChatGPTに送り、「このレビューの感情を『ポジティブ』『ネガティブ』『中立』で判定し、言及されているトピック(例: 価格、デザイン、サポート)を抽出して要約してください」と指示。結果をデータベースやAirtableに蓄積し、リアルタイムの顧客の声ダッシュボードを構築します。
ワークフローの流れ:
RSSフィードトリガー → ChatGPTノード → Airtable/Databaseノード
私の視点:
高価な専門ツールを使わなくても、n8nとChatGPTを組み合わせるだけで、本格的な顧客フィードバックの分析基盤を低コストで構築できます。これは特にスタートアップや中小企業にとって強力な武器になります。
事例5:SNS投稿文のバリエーション作成と多言語展開
課題:同じ内容でも、ターゲットに合わせて投稿文のトーンを変えたり、多言語で発信したりするのが手間。
自動化ワークフロー:
一つの基準となる投稿文を作成。n8nがそのテキストをChatGPTに渡し、「この内容を元に、(1)フレンドリーな口調、(2)専門的な口調、(3)絵文字を多用した若者向けの3パターンの投稿文を作成してください。さらに、それぞれを英語に翻訳してください」と依頼。生成された複数の投稿文を、SNS投稿予約ツールやスプレッドシートに保存します。
ワークフローの流れ:
手動実行 or Webhookトリガー → ChatGPTノード → Google Sheets/Bufferノード
事例6:専門的なWeb記事の要約と解説
課題:海外の最新技術ニュースや、長文の業界レポートを読む時間がない。
自動化ワークフロー:
気になる記事のURLをSlackの特定チャンネルに投稿すると、n8nが起動。記事の本文をスクレイピング(内容を取得)し、ChatGPTに送信。「この記事の要点を3行でまとめ、専門用語を初心者にも分かるように解説してください」と指示し、結果を元のSlackスレッドに返信します。
ワークフローの流れ:
Slackトリガー → HTTP Requestノード (Webスクレイピング) → ChatGPTノード → Slackノード
私の視点:
非常に長い記事の場合、ChatGPTが一度に処理できる文字数(トークン数)の上限を超えることがあります。その場合は、n8nでテキストを複数のブロックに分割し、ループ処理で一つずつ要約させてから最後に結合する、といった高度な処理も可能です。
事例7:コードの生成とレビューアシスタント
課題:簡単なスクリプトやSQLクエリを書くのが面倒。自分の書いたコードに簡単な間違いがないかチェックしてほしい。
自動化ワークフロー:
開発者が「〇〇をするPythonの関数を作って」や「このSQLクエリの改善点を教えて」といったテキストをn8nのWebhookに送信。n8nがそのリクエストをChatGPTに送り、「あなたはプロのプログラマーです。以下の指示に従ってコードを生成・レビューしてください」というプロンプトと共に処理させ、結果を返します。
ワークフローの流れ:
Webhookトリガー → ChatGPTノード → Webhook Response
まとめ:あなたのアイデアを、n8nとChatGPTで現実にしよう
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したのは、n8nとChatGPTの連携で実現できることのほんの一部です。n8nという万能の「手足」と、ChatGPTという強力な「脳」を組み合わせれば、あなたのアイデア次第で自動化できる領域は無限に広がります。
「こんなことできたら便利だな」というあなたのひらめきを、ぜひn8nとChatGPTで形にしてみてください。面倒な作業はAIと自動化に任せ、あなたはより創造的で価値のある仕事に集中しましょう。
まずはn8nの無料トライアルに登録し、この未来の働き方を体験してみませんか?