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【教養書のおすすめ名著まとめ】『リーダーの教養書(NewsPicksBook)』選書一覧リストも紹介します

今回読んだのはこちらの本。

リーダーの教養書』NewsPicksBook

 

経済情報に特化したニュース共有サービスの「NewsPicks(ニューズピックス)」から2017年4月に発売された教養書のブックガイド。

 

ライフネット生命の会長である出口治明氏をはじめ11名の各分野で実績のある著名人が選んだオススメの教養書130冊が紹介されています。

 

アメリカ、日本の成功しているビジネスマンや起業家は往々にして読書家が多いことが知られています。

ただし、彼ら彼女らが読んでいる本は、流行りのビジネス本では無く、古典的な名著や普遍的な知識が得られる教養書です。

流行りのビジネスを何十冊読んでも、目の前の仕事に活かせる即効性のあるノウハウや短期的な利益は得られやすいけど、時代性という「今」に振り回されるだけ。

 

「それならば、さっそく古典的な名著、普遍的な知識が得られる教養書を読もう!」

と思っても、多くの人は、具体的にどんな本を読んだらいいの?と足踏みしてしまうはず。

 

そんなタイミングで本書を手にとって、実績のある11名の著名人が選ぶオススメの教養書を参考にしてみるのは、とても効率がよい。

本屋、図書館で内容を確認してから本を選んでいたらたくさんの時間を使ってしまうし、気になる本をかたっぱしから買って読みながら良い本を探していたら、お金も時間もたくさん使ってしまうので。

 

今回は、本書で紹介している130冊のオススメ教養書を一覧にしていますが、本の中では各選書の選定理由なども説明があるので、理由や選者の考えも含めて、自分が気になる本を探すのがよいかと思います。

もちろん一覧のリンク先のAmazonの説明やレビューを参考に選ぶのもアリだとは思います。

 

先に本の内容で気になったところを少し紹介、記事の後半で本書で紹介されている教養書の一覧を紹介します。

 

【本書で紹介されている11名の選者】
歴史 出口治明
経営 楠木建
リーダーシップ 岡島悦子
日本近現代史 猪瀬直樹
コンピュータサイエンス 中島聡
経済学 大竹文雄
進化生物学 長谷川眞理子
数学 森田真生
医学 大室正志
哲学 岡本裕一朗
宗教 上田紀行

 

ぜひ本書を読んで、教養書選びの参考にしてみてください。

では、少し本の内容で気になったところをピックアップして紹介していきます。

『リーダーの教養書』NewsPicksBookの紹介

そもそも、教養ってなに?

そもそも、教養とは何かというと、私は「普遍的な知恵」のことだと思う。歴史の風雪や、科学の洗礼をくぐり抜けてきた「時代や国を超えた知」こそが教養と言えるだろう。

教養とは、「普遍的な知恵」のこと。

教養書とは、「普遍的な知恵」が学べる本のこと。

それでは、なぜ教養が必要なのでしょうか?

 

なぜ教養が必要なのか?

では、なぜそうした知を有することが大切なのかというと、クオリティの高いアイディアが次々と生まれやすくなるからだ。

業界にかぎらず、勝負に勝ち続けて、世の中をリードし、何か偉大なものを残せる人間は、「普遍的なもの」を自分の中に持っているということだ。「普遍」のストックを自分の中に多く備えていれば、それと時代性を掛け合わせることにより、無数のアイディアが湧いてくる。しかも、普遍に基づいたものは、人間の本質に根ざしているだけに、持続性と爆発力のあるアイディアであることが多い。

教養とは、短期的に、何か目に見える恩恵をもたらしてくれるものではない。ただし、中期的、長期的には、確実にあなたの人生を豊かにし、成功確率を上げてくれる。

教養があれば、クオリティの高いアイデアが生まれやすくなる。

なぜ、教養があれば、クオリティの高いアイデアが生まれやすいのか?

 

歴史を知ることの必要性

教養のふかさがパターン認識を広げ、判断力を鍛える。「パターン認識」は、様々な因果関係を包括して抽象化すること。歴史を知ることは、過去に起きた事象のパターンを多く知るということですから、歴史についての知識や理解は、パターン認識の能力を身につける上で最上のトレーニングになります。

教養がある人は、パターン認識の引き出しが豊かです。いくらビジネス環境がめまぐるしく変化していても、多くのパターンから物事を捉えているためジタバタしない。これはどこかで見た現象と似ているな、と気付けるわけです。

それこそがリーダーにとっては大切で、優れたリーダーは、新しい出来事に直面しても、「いつかどこかで見た風景」「いつか来た道」として捉えているフシがあります。俗に言う「ブレない」というのは、こうしたパターン認識の豊かさに依拠しているのだと思います。

教養書を読んで「パターン認識」の引き出しを豊かにすることで、ビジネスや実生活で起きる出来事をたくさんある「パターン認識」の引き出しから捉えることができるため、間違いの少ない意思決定が可能になります。

「時代は繰り返す」ということわざもありますが、時代が変化しても、普遍的な知恵や法則、本質は変わりません。

過去の歴史から、普遍的な知恵、法則、本質を学んで、知識を深め、理解することが、「パターン認識」の引き出しを豊かにすることにつながります。

 

過去の歴史から学ぶ重要性については、本書でも紹介されている『サピエンス全史』を読んだ書評の記事でも触れていますので、ぜひあわせてご覧ください。

過去の歴史を学ぶ必要性、重要性に気づかせてくれる本でした『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』ユヴァル・ノア・ハラリ

 

それでは、なぜ教養書を読むことで(過去の歴史を学ぶことで)、「パターン認識」を学ぶことができるのでしょうか?

 

教養書から「パターン認識」が学べる理由

読書の最大の効用の一つは、「事後性の克服」だと思っています。我々は周囲からいろいろなことを教わります。それでも、実際には経験してみるまで理解できないことが世の中にはたくさんある。

どれほど聡明な人でも頭だけではなかなかわからないものです。読書は、実際に何かを経験した人がその経験を終えた後に書いているわけですから、それを読むことで擬似的に追体験することができます。こうすることで、本来であれば後になってみなければ体験できないことも、読書を通じて考えられ、ある程度まで事後性を克服することが可能になるのです。

読書は、実際に何かを経験した人の体験談や知恵、知識が書かれているので、それらを読むことで擬似的に追体験することができます。

1人の人間ができることは時間的に限られていますが、100人の人の本を読めば、100人の体験したことを擬似的に体験ができるというわけですね。

もちろん、実際に体験する方が深い学びになることは間違いないですが、100通りのことを自分1人で体験するには時間が到底足りません。

その自分の時間を考慮すると、読書がいかに費用対効果の高い時間の使い方ということがわかってきます。

ただ、読書の注意点として、どの本を読んでも費用対効果が高いと言ったら当然そんなことはありません。内容が薄い本や自分にとって役に立たない本は無数にあります。

無数にある本の中から自分に役立つ本を選ぶことができれば、読書は圧倒的にコストパフォーマンスが高い自己投資となります。

 

教養がなければ「奴隷」になる。「自由」になるために教養がある。

僕にとって一番しっくりくる教養の定義は、人が他者に強制されず、自分自身で作りあげていく独自の「価値基準」を持っているということです。

自分の頭で考え、自分の言葉でものを言えなくなってしまう状態が「不自由」ということです。こういう状態から解放されて、自由になるために教養がある。教養があればあるほど、人間は快適かつ思い悩むことの少ない生活を送れるということですね。

教養は、自らの選択肢を増やしてくれるもの、あるいはワクワクして楽しいものだと言えるでしょう。

僕は何かを学び勉強することは、そのたびに人生の選択肢を一個一個増やすことだと思っています。もちろん、それは別にやらなくてもいいことですが、とはいえ人生の選択肢はあればあるほど楽しくなるはずです。

教養を学び、「パターン認識」を豊かにすることは、意思決定や判断に役立つこと以外にも、「自分の選択肢を増やしてくれる」という面でも非常に役立ちます。

人生の選択肢が増えれば増えるほど、自分に合った選択肢が見つかる可能性も高くなります。

教養書を読むことが自分の人生の自由につながります。

 

人生の選択を広げるために最適な本の書評もぜひあわせてご覧ください。

『モバイルボヘミアン』は人生の選択肢を広げるために最適な良書でした(著者:本田直之&四角大輔)

 

それでは、以下に本書で紹介されていた教養書の一覧をご紹介していきます。

 

『リーダーの教養書』で紹介されている教養書の一覧

【出口治明】歴史

ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』

イマニュエル・ウォーラーステイン『近代世界システム(1・2)』

フェルナン・ブローデル『地中海』

アントニー・ビーヴァー『第二次世界大戦1939-45(上・中・下)』

半藤一利『昭和史』

ヘロドトス『歴史』

司馬遷『史記列伝』

チャールズ・C. マン『1493――世界を変えた大陸間の「交換」』

ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史(上・下)』

更科 功『宇宙からいかにヒトは生まれたか: 偶然と必然の138億年史』

永川 玲二『アンダルシーア風土記』

中村 愿、 安野 光雅『三國志逍遙』

【楠木建】経営と教養

イアン・カーショー『ヒトラー(上・下)』

サイモン・セバーグ モンテフィオーリ『スターリン―赤い皇帝と廷臣たち(上・下)』

若桑みどり『クアトロ・ラガッツィ』

モーム『サミング・アップ』

アダム・スミス『道徳感情論』

トクヴィル『アメリカのデモクラシー』

エドマンド・バーク『フランス革命の省察』

井原西鶴『日本永代蔵』

ハロルド・ジェニーン『プロフェッショナルマネジャー』

石原 莞爾『最終戦争論』

『古事記』

【大竹文雄】経済学

ダン・アリエリー『予想どおりに不合理』

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー(上・下)』

センディル ムッライナタン、 エルダー シャフィール『いつも「時間がない」あなたに』

ニーズィー,ウリ、 リスト,ジョン・A『その問題、経済学で解決できます。』

鈴木 亘『経済学者 日本の最貧困地域に挑む』

坂井豊貴『多数決を疑う』

齊藤誠『経済学私小説〈定常〉の中の豊かさ』

レイ・フィスマン、 ティム・サリバン『意外と会社は合理的』

ルイジ・ジンガレス『人びとのための資本主義』

鶴光太郎『人材覚醒経済』

【岡島悦子】リーダーシップ

ジョン・P・コッター『企業変革力』

野田智義・金井壽宏『リーダーシップの旅』

ジム・コリンズ『ビジョナリー・カンパニー2』

ラム・チャラン『徹底のリーダーシップ』

冨山和彦『結果を出すリーダーはみな非情である』

内村鑑三『後世への最大遺物』

クレイトン・M・クリステンセン、 ジェームズ・アルワース『イノベーション・オブ・ライフ』

リンダ・A・ヒル『ハーバード流 逆転のリーダーシップ』

ラズロ・ボック『ワーク・ルールズ!』

リンダ・グラットン『ライフ・シフト』

【猪瀬直樹】日本近現代史

司馬遼太郎『坂の上の雲』

石光真清『城下の人』

『橋川文三著作集』

参謀本部編『杉山メモ(上・下)』

菊池寛『話の屑篭と半自叙伝』

松本清張『半生の記』

小島信夫『抱擁家族』

大宅壮一『無思想の思想』

柳田國男『明治大正史 世相篇』

三島由紀夫『金閣寺』

三島由紀夫『鏡子の家』

【長谷川眞里子】進化生物学

カール・ジンマー、 ダグラス.J・エムレン『進化の教科書』

マット・ リドレー『進化は万能である』

サイモン レヴィン『持続不可能性―環境保全のための複雑系理論入門』

フレッド・ピアス『外来種は本当に悪者か?』

ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄(上・下)』

ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊(上・下)』

ジャレド・ダイアモンド『昨日までの世界(上・下)』

スティーブン・ピンカー『言語を生み出す本能(上・下)』

スティーブン・ピンカー『暴力の人類史(上・下)』

海部陽介『人類がたどってきた道』

イタイ・ヤナイ、 マルティン・レルヒャー『遺伝子の社会』

【中島聡】コンピュータサイエンス

ジェフリー・ムーア『キャズム』

ドラッカー『明日を支配するもの 21世紀のマネジメント革命』

ウォルター・アイザックソン『スティーブ・ジョブズ』

木下是雄『理科系の作文技術』

リチャード・A・ブリーリー『コーポレート・ファイナンス』

クレイトン・クリステンセン『イノベーションのジレンマ』

【森田真生】数学

スタニスラス・ドゥアンヌ『数覚とは何か?心が数を創り、操る仕組み』

斎藤憲『ユークリッド「原論」とは何か』

ジョセフ・メイザー『数学記号の誕生』

アミーア・アレクサンダー『無限小 世界を変えた数学の危険思想』

ジョージ・ダイソン『チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来』

アポストロス・ドクシアディス、クリストス・パパディミトリウ『ロジ・コミックス:ラッセルとめぐる論理哲学入門』

伊達宗行『「数」の日本史 われわれは数とどう付き合ってきたか』

マーカス・デュ・ソートイ『素数の音楽』

ティモシー・ガワーズ『プリンストン数学大全』

高瀬正仁『岡潔 数学の詩人』

【大室正志】医学

ダニエル・E・リーバーマン『人体600万年史』

フランク・ライアン『破壊する創造者』

多田富雄『免疫の意味論』

櫻井武『睡眠の科学』

名郷直樹『「健康第一」は間違っている』

岩田健太郎『ワクチンは怖くない』

サイモン・シン&エツァート・エルンスト『代替医療のトリック』

斎藤環『承認をめぐる病』

ジェローム・グループマン、パメラ・ハーツバンド『決められない患者たち』

森健『脳にいい本だけを読みなさい』

アトゥール・ガワンデ『死すべき定め』

【岡本裕一朗】哲学

プラトン『ソクラテスの弁明』

デカルト『方法序説』

パスカル『パンセ』

ニーチェ『道徳の系譜学』

W.ジェイムズ『プラグマティズム』

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』

ホルクハイマー、アドルノ『啓蒙の弁証法』

ミシェル・フーコー『監獄の誕生』

ジョン・R・サール『MiND マインド 心の哲学』

トマス・ネーゲル『哲学ってどんなこと?』

ハリー・G・フランクファート『ウンコな議論』

ユルゲン・ハーバーマス『人間の将来とバイオエシックス』

【上田紀行】宗教

島薗 進『宗教ってなんだろう?』

阿満利麿『日本人はなぜ無宗教なのか』

末木文美士『日本宗教史』

鈴木大拙『日本的霊性』

丸山真男『日本の思想』

鈴木崇巨『1年で聖書を読破する。』

マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』

ジョルジュ・バタイユ『宗教の理論』

ダライ・ラマ14世『思いやり』

小池龍之介『煩悩リセット稽古帖』

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

私も早速紹介されていた本の中から気になる本を10冊以上買いました。

なかなか自分では情報にたどり着かなそうな本が紹介されていたので、そういった意味で他人(信頼できる人、実績のある人)のオススメ本は良質な本に出会うには効率がよいと言えます。

昔の本で絶版になっていてプレミアがついて高値になっている本を除けば、多くの本が1000円以内で購入可能です。高くても1000円〜2000円でほとんどの本が購入できます。

1000円程度のお金と、本を読む自分の時間を使えば、普遍的な知恵と出会えるのであれば、これほどコストパフォーマンスのよい投資はありませんね。

 

今回ご紹介した本、ぜひ一読ください。

 

以上、「教養の必要性を学べるブックガイド『リーダーの教養書(NewsPicksBook)』紹介されている選書の一覧まとめも」でした!

それではまた!