投資から人生において大切なことを学ぶ『投資バカの思考法』藤野 英人

こんにちは、小松由和(@komaty)です。

 

今回読んだのはこちらの本。

投資バカの思考法』著:藤野 英人

 

著者は、資産運用会社のレオス・キャピタルワークス代表取締役社長・最高投資責任者(CIO)。

同社が運用する「ひふみ投信」のファンドマネージャーを担当していて、ひふみ投信は投資信託の中でも高いパフォーマンスを出していることで知名度が高いです。

最近では、藤野氏はテレビ東京の「カンブリア宮殿」に取り上げられて出演しています。

私も昨年から「ひふみ投信」には投資をしていて、現時点では非常によい結果となっていてお世話になっています。

 

そんな投資のプロである著者の本ですが、本書は「この投資信託が良い」とか「この会社の株を買え」とか具体的な投資ノウハウが書いてあるわけではなく、投資における思考法、考え方といった「投資哲学」が書かれています。

「投資」と聞くと、株式投資をはじめとした「金融資産の投資」が真っ先に頭に浮かびがちですが、読書をしたり、勉強をしたりといった「自己投資」も「投資」ですし、趣味に投じるお金や時間も、未来の自分にとって有益な結果(満足感や経験など)が得られるのであれば、「自己投資」と言えます。

 

つまり、人生、仕事、生活にも通じる、役に立つ、「投資哲学」が詰まっている内容となっています。

 

「投資に興味があって、これから始めたいと思っている」

といった投資を始めたいと思っている人にも役立つと思いますし、

 

「人生を好転させたいと思っている」

「現状に満足できていない」

といった悩みや目標がある人にとっても役立つ内容だと思います。

 

では、少し本の内容で気になったところをピックアップして紹介していきます。


『投資バカの思考法』の紹介

そもそも「投資」とは何なのか?

投資とは、「エネルギーを投じて、未来からお返し(リターン)をいただくこと」です。

投じるエネルギーの中には、お金、時間、情熱、努力、知恵などが入っています。一方リターンの中には、お金、商品、サービスなどの他に、感謝、経験、知識といった目に見えないものも含まれています。

例えば、この本を読んでいるあなたは「時間」「お金」というエネルギーを投じて、「知識」というリターンを得ているわけです。

投資をして得られるお返しは、「お金だけ」ではありません。感謝や経験や知識が含まれています。株式投資であれ、自己投資であれ、どういう投資であっても、お金だけで完結することはないはずです。

投資は、「エネルギーを投じて、未来からお返し(リターン)をいただくこと」と考えると、人生における多くのことが投資に当てはまってきます。

自分の時間(エネルギー)を投じて、仕事をすることも、お金や感謝(リターン)をいただくこと、ですので、仕事も「投資」と言えます。

 

投資を考える上で注意すべき点もあります。

それは、「投資」「消費」「浪費」の違いを把握することです。

 

それぞれの違いを図式化すると以下のとおりです。

「投資」:投じたエネルギー < リターン

「消費」:投じたエネルギー = リターン

「浪費」:投じたエネルギー > リターン

 

買い物でも当てはまります。

10万円でパソコンを買ったとして、

・パソコンを使って仕事をして10万円以上の収入を得ることができた(投資)

・パソコンを使って年賀状作成など生活が便利になった(消費)

・パソコンを買ったけどあまり使う機会がなかった(浪費)

といったかんじで、投じたエネルギーとリターンの関係性によって、同じ行為でも投資、消費、浪費、になるかどうかが変わってきます。

 

もちろん、人によっても変わってきます。

例えば、人によっては、感謝の言葉をもらうことがお金以上の喜びの人もいるでしょうし、パソコンを仕事で使う自分にとってはパソコン購入は投資になりますが、パソコンをまったく使わない人にとってはパソコン購入はただの浪費となります。

この「投資」「消費」「浪費」は、日々の行動や判断に使える考え方ですので、常に意識していきたい思考法です。

 

意見が対立しても「折衷案」は選ばない。

かつて、伊藤忠商事の元会長、丹羽宇一郎さんが、「役員会で意見が分かれたとき、折衷案を出すと、全員の顔が立つ。全員が満足する。けれど、折衷案が成功したためしはない」とおっしゃっていましたが、投資の世界でも同じです。

投資は、「誰かひとり(あるいは数人)の独自のアイデアで決めるほうが成功しやすい」と考えられています。

いろいろな案をくっつけた折衷案は、クリエイティビティに欠けます。純度が落ちてしまいます。それはアイデアではありません。さまざまな案を検討し、その中からひとつの案を選ぶ(他の案を捨てる)ほうが、成功しやすいのです。

あれも、これもと欲張って、いろいろな案をくっつけた折衷案は平凡な結果になることが非常に多いです。

私も飲食店開業当初の経験で同様のことを感じました。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

フリーランス、自営業はなんでもできますはダメ!コンビニ化しないこと「未経験から飲食店開業して6年経って気づいた大切なことシリーズ:2回目」

 

飲食店で例えると、

・お客様から「イタリアンのメニューもっと増やしてほしい」という要望

・違うお客様から「和食も食べたいな」という要望

・また違うお客様から「フレンチが好きだからフレンチもメニューに」という要望

といった具合に、お客様からたくさんの違う要望があったとして、「じゃあ、お客様みんなの要望に応えて、イタリアンも和食もフレンチも全部メニューで用意しよう!これでお客様みんなお店にきてくれるはず!」という行動は高い確率で失敗します。

 

多くのことを同時に高いクオリティでこなすには相応のパワーが必要です。

この手法が成立するのは、お金、人、物をたくさん持っている大きな会社や組織だけ。

折衷案を選んだ場合、結果として、低いクオリティになり、特徴がなくなり、差別化ができなくなって、失敗します。

つまり、相反する案が複数ある場合は、本当に重要なこと、大切にしたいことを見極め、折衷案は選ばずに集中投資することが鉄則と言えます。

 

変動性があるからこそ、人生を変えることができる

「変動」するところに価値が生まれる。

何かを始めるとき、期待どおりの結果にならない可能性があります。けれど、リスクのない行動の中には価値は生まれません。

リスクがあるからリターンがあります。リスクはリターンの源泉です。

変動のない世界では、リターンはありません。変動のない世界、安定を求める社会とは「金持ちは金持ちのまま、貧乏は貧乏のままの社会」のことです。

変動がなければ格差は固定されます。変動性があるからこそ、チャンスを手にすることも、人生を変えることもできます。

私たちは往々にして、リスクを恐れて怖がりがちです。

しかし、リスクがあるからこそ、変動する可能性があるからこそ、チャンスが生まれ、人生を変えることもできるのです。

たしかに、自分が死ぬまでの人生が全部決まっていたとしたら、かなりつまらなそうですよね。「こういうことチャンレジしてみたいけど、結局5年後はこうなるんだよな。」とか、かなりつまらない。笑

不確実性があるからこそ、もちろん期待よりも下振れするリスクはあるけど、上振れするチャンスもあるから、期待や目標、夢に向かって頑張れるってこと。

日本の格差が固定し始めているのも、リスクを取ることが嫌いだという人が増えているからだと言います。

リスクを恐れず、行動することを忘れないようにしたいですね。

 

ブラック企業にいる人はなぜ転職しようとしないのか?

損切りで最も大切なことは、「簿価(取得価格)を忘れる」ことです。失敗する人の多くは投資した金額や、かけた時間、費やした労力をなかなか捨て去ることができません。

投資の世界では、回収できない費用のことを「サンクコスト」といいます。「一生懸命に頑張ったから何とか取り戻したい、回収したい」という気持ちのことです。

「損切り」は投資において非常に重要な考え方です。

株式投資だけでなく、仕事などにも当てはまります。

 

例えば、「今の会社から転職したいけど、2年いたからもう1年くらい頑張ってみようかな」という考えは、過去の2年間という費やした時間や労力を重要視して「サンクコスト」にとらわれている状態です。

この場合は、過去の2年間は重要ではなく、現時点の会社や転職先、これからの未来を考慮して、「今を評価すること」が重要です。今を評価して、まだ会社にいるべき、と答えが出ればよいですし、今を評価した結果、転職した方が未来の自分には有益だと考えれば転職すべきです。

物事を適切に判断したいなら、「数なる選択肢の中で、どの選択肢がベストなのか?」と問いかけることが大切です。

 

日々の忙しさから抜け出したいなら「刃を研げ」

スティーブン・R・コヴィー博士は、「7つの習慣」の中で、第7の習慣として「刃を研ぐ」ことの必要性を説いています。

「木を倒そうとして、ノコギリを引いている木こりがいた。何時間も作業をしているので、『ノコギリの刃がボロボロですよ。少し休んで刃を研いだほうが、仕事が早く片付くのでは?』と声をかけた。すると木こりは、『刃を研いでいる暇なんてない。切るだけで精一杯だ』と言い返した。」

忙しさの原因は、時間がないからではなくて、「ボロボロの刃で仕事しているから」かもしれません。切れ味の良いノコギリを使えば作業がはかどるのに、刃を研ぐ時間を「惜しい」と思ってしまうのです。

私たちは、時間が大切であると頭ではわかっていても、目の前の忙しさに追われ、時間の大切さを見失いがちです。

仕事の効率を上げたいのであれば、仕事のやりかたから変える必要があります。

これからの未来を変えたいのであれば、今までのやりかたを変える必要があります。

 

以前、「うまくいかない状況を変えたければ、今までのやり方を変えなければいけない」といった内容で関連内容の記事を書いたのでぜひあわせてご覧ください。

思ったようにうまくいかない状況を変えたければ、今までのやり方を変えなければいけない

 

初心者の投資で大切な5つのポイント

①すぐにはじめる
習うより慣れろ。理論武装してからはじめるより、とにかく、すぐに始めた方が理解できる。

②手に汗をかかない額を投資する(小さく)
1000万円を投資してもドキドキしない人もいますし、10万円を投資しただけでドキドキする人がいます。個人の保有金額や金銭感覚によって投資額を決める。

③情報をしっかり集める
会社のwebサイトの以下ポイントをチェックする。
・会社の理念に共感できるか
・売上、営業利益、当期純利益、などの数字が伸びているか
・webサイトに、社長や役員の顔写真があるか

④一気に投じない(ゆっくり)
一気にまとめて買うのではなく、3ヶ月に分けて買うなどして、時間分散をする。相場の変動をある程度抑えていくことができる。

⑤最低3年間は実践する(長く)
投資は短期的よりも長期的に考えること。

 

人生は思う通りにしかならない

日本電産の創業者、永守重信さんは、かつて、「人生は、思う通りにしかならない」とおっしゃっていました。

イメージできないことは、マネージできません。つまり、人間は想定外の行動をすることはできないのです。

ということは、イメージの幅が広がれば、行動の幅も、人生の幅も広がると考えることができます。イメージできることが少ないと、狭い範囲の中に留まってしまいます。人生の可能性を広げるには、イメージできることを増やす必要があるのです。

「思考は現実化する」と同じ内容ではありますが、

「イメージできないことは、マネージできません。つまり、人間は想定外の行動をすることはできないのです。」

というのは重要な思考法です。

 

選択肢やイメージできることが少ないと、その範囲内だけに人生が留まってしまいます。

人生の可能性を広げるために、選択肢を増やすこと、イメージできることを増やすことが必要になってきます。

 

選択肢、イメージできることを増やすには?

イメージできることを増やすには、あらゆることにチャレンジして、知識と経験の量を増やすしかありません。経験値が上がれば上がるほどイメージの範囲が広がり、範囲が広がれば広がるほど、自分の潜在的な価値が上がっていくでしょう。

怖いから動かない。動かないから視野が広がらない。視野が広がらないからチャンスに気がつかない。現状の不満を払拭できないとしたら、「世の中のせい」ではなくて、全て動かなかった自分の責任です。

裏を返せば、何も新しい行動をせず、何年も同じ生活、仕事、行動をしていたら、人生は何も変わっていかない。むしろ、世の中の変化に対応できずに悪化する可能性が高い。

行動しないことがリスクとも言えます。

 

<好循環>
あらゆることにチャレンジする

知識と経験の量が増える

イメージや視野が広がり、チャンスをつかむ可能性が高まる

 

<悪循環>
怖いから動かない

動かないから知識や経験も増えない

イメージや視野が狭いから、チャンスに気づかない

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

以前のこちらの記事「教養の必要性を学べるブックガイド『リーダーの教養書(NewsPicksBook)』紹介されている選書の一覧まとめも」にも書きましたが、

教養を学ぶことも人生の選択肢を広げることにつながります。

人生の選択肢が増えれば増えるほど、自分に合った選択肢が見つかりやすくなります。

つまり、人生の選択肢を増やすことが自分の人生の成功、自由につながる。

人生の選択肢を増やすためには、行動することや、学ぶことが不可欠。

 

本書の投資哲学は、人生哲学にも通じる内容です。

 

今回ご紹介した本、とてもおすすめなのでぜひ一読ください。

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以上、「投資から人生において大切なことを学ぶ『投資バカの思考法』藤野 英人」でした!

それではまた!

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