決算申告の時期が近づくと、憂鬱な気分になりませんか。
「日々の記帳は自分でやっているけれど、最後の申告書作成だけはプロに任せたい」そう考える個人事業主や法人経営者は非常に多いです。
顧問契約を結ばずに、決算だけを依頼する「スポット契約(年一契約)」は、固定費を抑えられる魅力的な選択肢です。
しかし、相場を知らずに依頼して思わぬ出費になったり、そもそも受けてくれる税理士が見つからなかったりするケースも少なくありません。
特に2026年3月現在は、インボイス制度や電子帳簿保存法の定着により、経理処理の複雑さが増しています。
この記事では、決算申告のみを税理士に依頼する場合の適正な費用相場と、メリット・デメリットを詳しく解説します。
コストを抑えつつ、税務リスクを回避するための賢い依頼方法を見つけましょう。
決算申告のみ(スポット契約)の費用相場【2026年3月最新】
税理士に「決算申告のみ」を依頼する場合、これを業界用語で「年一(ねんいち)契約」や「スポット契約」と呼びます。顧問契約を結ばず、年に1回だけ関係を持つスタイルです。
費用は「売上規模」「消費税申告の有無」「記帳の完了状況」によって大きく変動します。ここでは、2026年3月時点での一般的な相場観を見ていきましょう。
個人事業主(確定申告のみ)の相場
個人事業主の場合、売上高によって基本料金が変わります。また、青色申告か白色申告かによっても差が出ますが、節税効果の高い青色申告を前提とした相場は以下の通りです。
- 売上500万円未満:5万円〜10万円
- 売上1,000万円未満:8万円〜15万円
- 売上1,000万円以上:10万円〜20万円
これに加え、消費税の申告が必要な場合(インボイス登録事業者など)は、別途3万円〜5万円程度が加算されるのが一般的です。
法人の決算申告の相場
法人の場合、個人の確定申告よりも作成すべき書類が多く、税務リスクも高まるため、費用は高めに設定されています。
- 売上1,000万円未満:15万円〜20万円
- 売上3,000万円未満:20万円〜30万円
- 売上5,000万円未満:25万円〜40万円
法人の場合も同様に、消費税申告料として5万円前後が加算されます。
【重要】記帳代行を含めるかどうかで費用は倍増する
上記の相場は、あくまで「会計ソフトへの入力(記帳)がすべて終わっており、残高が合っている状態」での価格です。
もし、「領収書の丸投げ」から依頼したい場合は、別途「記帳代行料」が発生します。記帳代行料の相場は、仕訳数にもよりますが、月額に換算して1万円〜3万円程度が上乗せされる計算になるため、決算時にまとめて依頼すると追加で10万円〜30万円かかることも珍しくありません。
コストを抑えるためには、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトを活用し、ご自身で日々の入力を済ませておくことが絶対条件と言えます。
決算申告のみを依頼する3つのメリット
毎月の顧問料(月額3万円〜5万円程度)を支払わずに、決算時のみ依頼することには明確なメリットがあります。
1. 年間の税理士費用を大幅に節約できる
最大のメリットはコスト削減です。
一般的な顧問契約の場合、月額顧問料(例:3万円×12ヶ月)+決算料(例:15万円)で、年間50万円以上のコストがかかります。
一方、決算申告のみのスポット契約であれば、15万円〜25万円程度で済みます。年間で20万円〜30万円以上の固定費削減に繋がるため、創業期や資金繰りを重視したい時期には非常に大きな効果があります。
2. プロの品質で税務調査のリスクを減らせる
「自分でも申告はできる」と思っている方でも、税法の頻繁な改正(インボイス制度や定額減税など)をすべて把握するのは困難です。
税理士に依頼し、申告書に税理士の署名が入ることで、税務署からの信頼度は高まります。明らかなミスや経費の計上漏れを防ぐことができるため、将来的な税務調査のリスクを軽減できるのは大きな安心材料です。
3. 税理士との人間関係に縛られない
顧問契約を結ぶと、相性が合わない税理士であってもすぐに解約しづらいという心理的なハードルがあります。
スポット契約であれば、その場限りの関係であるため、相性が悪ければ翌年は別の税理士に依頼することができます。「まずは一度試してみたい」という方にとっても、ハードルの低い依頼方法と言えるでしょう。
決算申告のみを依頼するデメリットとリスク
一方で、安易にスポット契約を選ぶことにはリスクも伴います。2026年の現在、特に注意すべき点を私の独自の視点で解説します。
1. 節税対策の提案が受けられない
これが最大のデメリットです。決算が終わった後に「実はもっと利益が出ていたので、節税したかった」と相談しても、時すでに遅しです。
節税対策の多くは、期中に行う必要があります(例:倒産防止共済への加入、備品の購入、役員報酬の変更など)。決算数値が固まった後に税理士ができることは、適正な申告書を作ることだけであり、納税額を減らす魔法を使うことではありません。
2. 繁忙期(2月〜3月)は断られる可能性が高い
ここが非常に重要なポイントです。税理士業界は12月から翌年3月までが超繁忙期です。
多くの税理士事務所は既存の顧問先への対応で手一杯であり、「一見さん」のスポット依頼は断られる傾向にあります。特に、申告期限ギリギリ(3月に入ってからなど)に「丸投げ」で依頼しようとしても、受けてくれる税理士を見つけるのは至難の業です。
もし受けてもらえたとしても、「特急料金」として通常相場の1.5倍〜2倍の費用を請求される可能性があります。
3. 自社の経営状況に対する深いアドバイスがない
スポット契約では、税理士はあくまで「数字の整合性」を確認し、申告書を作る作業に徹します。
「今の利益率だと資金繰りが危ないですよ」「来期はこうした方が良いですよ」といった、経営改善に直結するアドバイスは期待できません。経営のパートナーとしての機能を求めるのであれば、スポット契約は不向きです。
「決算のみ」でも受けてくれる良い税理士を探す方法
前述の通り、繁忙期に「決算のみ」の依頼を受けてくれる良心的な税理士を自力で探すのは骨が折れます。特に、ホームページを持っていない個人の会計事務所などは、電話で一軒ずつ確認する必要があり、非常に非効率です。
そこで活用したいのが、税理士紹介サービスです。
税理士ドットコムを活用するメリット
業界最大手のマッチングサービスである税理士ドットコムは、2026年3月時点で全国7,309名以上の税理士が登録しており、累計紹介実績は43万件を超えています。
このサービスの最大の強みは、「決算のみ」や「確定申告のみ」といったスポット依頼に積極的な税理士を絞り込んで紹介してくれる点です。
- 完全無料:紹介料は一切かかりません。何度紹介を受けても無料です。
- スピード対応:急ぎの案件でも、最短当日中に候補を紹介してくれます。
- 交渉代行:費用の交渉や、面談後の断りの連絡もコーディネーターが代行してくれます。
特に「予算〇〇万円以内でやってくれる人を探している」といった具体的な要望を伝えられるため、相場から大きく外れた高い見積もりを出される心配もありません。
依頼する前の準備が費用を抑えるカギ
税理士紹介サービスを利用する際も、少しでも費用を安く、良い条件で引き受けてもらうためには、以下の準備をしておくとスムーズです。
- 会計ソフトへの入力を完了させておく:「あとはチェックするだけ」の状態が最も安くなります。
- 必要書類を整理しておく:領収書、請求書、通帳のコピー、前年の申告書などをすぐに提示できるようにしましょう。
- 期限に余裕を持つ:申告期限の1ヶ月前(2月中旬まで)には問い合わせを完了させましょう。
自力で探して何件も断られるよりも、データベースからマッチングしてもらう方が圧倒的に効率的です。申告期限が迫っている場合は、なおさらスピードが命となります。
具体的な探し方や、コーディネーターへの伝え方のコツについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
まとめ:決算のみ依頼はコストとリスクのバランスを見極めて
決算申告のみを税理士に依頼することは、コスト削減という大きなメリットがある一方で、節税機会の損失や、依頼先が見つかりにくいというリスクもあります。
しかし、ご自身のビジネス規模がまだ小さく、日々の記帳が可能であるならば、スポット契約は非常に合理的な選択です。
重要なのは、「安くても、しっかり対応してくれる税理士」に出会えるかどうかです。知り合いの紹介がない場合、自分でインターネット検索をして探すのは限界があります。
もし、現在の税理士費用が高いと感じていたり、初めての決算で誰に頼めばいいか分からなかったりする場合は、一度税理士ドットコムの無料相談を利用してみてください。
2026年現在、上場企業が運営する信頼性と、圧倒的な登録税理士数を誇るこのサービスなら、あなたの予算や条件に合う「決算のみ」対応の税理士がきっと見つかります。
申告期限直前になって慌てないよう、早めの行動をおすすめします。まずは無料の問い合わせで、あなたの地域の相場を確認することから始めてみましょう。