グローバルにビジネスを展開する上で、海外の顧客や提携企業、あるいは海外のマーケットプレイスからスムーズかつ低コストで支払いを受け取ることは、キャッシュフローを安定させ、事業を成長させるために非常に重要です。
しかし、従来の方法では高額な銀行手数料や不利な為替レート、煩雑な手続きに悩まされることも少なくありませんでした。
「海外クライアントからの売上、もっと有利に受け取れないかな？」
「複数の通貨での入金を一元管理したいけど、どうすれば…」
そんな課題を抱える法人経営者や個人事業主の方に、ぜひ活用していただきたいのがWISE Businessの「複数通貨口座（マルチカレンシー口座）」機能です。
この記事では、WISE Businessを使って海外から様々な通貨で入金を受け取る具体的な方法、その大きなメリット、そして知っておくべき注意点まで、私の実体験も交えながら網羅的に解説します。
WISE Businessの口座開設や海外送金機能など、基本的な情報については、まず当サイトの「WISE Business完全ガイド」をご一読いただくことをお勧めします。この記事を読めば、あなたも海外からの売上回収を劇的に効率化し、手取り額を最大化する道筋が見えるはずです。
なぜWISE Businessで海外からの入金を受け取るべきか？5つの大きなメリット
WISE Businessが海外からの資金受け取りに最適な理由、それは主に以下の5つのメリットに集約されます。
- 現地口座情報で直接受け取れる： 米ドル（USD）、ユーロ（EUR）、英ポンド（GBP）、豪ドル（AUD）など、主要10通貨以上で、あたかもその国に自社の銀行口座を持っているかのような「現地口座情報」を取得できます。これにより、海外の取引先は国内送金と同じように、より簡単かつ低コストであなたに支払うことが可能になります。
- 受け取り手数料が無料または非常に低い： 多くの主要通貨で、WISE Businessの現地口座情報を使って支払いを受け取る際の手数料は無料です。（※USDの電信送金（Wire）受け取りなど、一部例外的に少額の手数料がかかる場合がありますが、それでも従来の銀行経由より格段に安いです。）
- 有利な為替レートで両替可能： 受け取った外貨は、WISE Businessアカウント内でいつでもミッドマーケットレート（市場の実際のレート）で、透明性の高い低い手数料で日本円や他の必要通貨に両替できます。銀行のように不利な「顧客向けレート」で目減りする心配がありません。
- 複数通貨の資金管理が一元化できる： 50以上の通貨を一つのアカウントで保有・管理できるため、通貨ごとに複数の銀行口座を持つ必要がなくなり、資金管理が大幅に簡素化されます。
- 取引先への信頼性向上とスムーズな取引： 海外の取引先に対して、彼らにとって馴染みのある現地通貨での請求と、現地の銀行口座情報での支払いオプションを提供できることは、プロフェッショナルな印象を与え、取引をより円滑に進める助けとなります。
以前は海外クライアントからの送金で、中継銀行手数料が引かれて手取り額が減ったり、着金までに1週間以上かかったりすることが当たり前でした。WISE Businessを使い始めてからは、そういったストレスがほぼなくなり、ビジネスそのものに集中できる時間が増えました。これは単なるコスト削減以上の価値があると、私は実感しています。
WISE Businessで海外からの入金を受け取るための準備
海外からの入金をスムーズに受け取るためには、事前に以下の準備をしておきましょう。
- WISE Businessアカウントの有効化： まだの方は、WISE Business公式サイトからアカウントを開設し、必要な本人確認・事業確認を完了させておきましょう。
- 受け取りたい通貨の「口座情報（Account details）」を有効化（アクティベート）： WISE Businessアカウント内で、支払いを受け取りたい通貨の現地口座情報を有効化する必要があります。例えば、アメリカの顧客から米ドルで支払いを受けたい場合は、米ドルの口座情報を有効化します。
- 初回アクティベート時の手続き： 初めて特定の通貨の口座情報を有効化する際には、少額のデポジット（後で利用可能）や、追加の本人確認ステップが必要になる場合があります。画面の指示に従って手続きを進めてください。
主要通貨別：WISE Businessでの海外からの入金受け取り手順
準備が整ったら、実際に海外の取引先に伝えるための口座情報を取得しましょう。基本的な流れはどの通貨でも同様です。
- WISE Businessにログインし、「残高」または「口座情報」へアクセス：
WISE Businessアカウントにログイン後、ダッシュボード（ホーム画面）の左側メニューなどから「残高」や「管理」といった項目を選び、支払いを受け取りたい通貨（例：USD、EUR、GBPなど）を選択します。 - 対象通貨の「口座情報を取得する」または「有効化する」：
まだその通貨の口座情報を有効化していない場合は、「口座情報を取得する」「有効化する」といったボタンが表示されますのでクリックします。既に有効化済みの場合は、口座情報が直接表示されます。 - 表示された固有の口座情報を取引先に正確に共有：
有効化すると、その通貨と国に対応したWISEの固有の銀行口座情報が表示されます。これには通常、以下のような情報が含まれます。- 口座名義人名（あなたの法人名または事業主名義）
- 銀行名（WISEの提携銀行名）
- 口座番号
- SWIFT/BICコード（国際送金用）
- IBAN（主にヨーロッパ圏）
- ルーティングナンバー（ACHまたはWire、主にアメリカ国内用）
- 現地の銀行コード（例：イギリスのSort Code、オーストラリアのBSB Codeなど）
- 銀行の住所
どの情報を取引先に伝えればよいかは、送金元の国や送金方法によって異なります。 例えば、アメリカ国内のクライアントから米ドルでACH送金（通常手数料が安い）をしてもらう場合はACHルーティングナンバーと口座番号を、ヨーロッパのクライアントからユーロで送金してもらう場合はIBANとSWIFT/BICコードを伝えます。WISEは、各通貨の口座情報ページで「国内送金用」「国際送金用」といった形で、どの情報をどのような場合に使うべきか分かりやすくガイドしてくれますので、それに従ってください。この情報をコピーし、請求書に明記したり、メールなどで取引先に正確に伝えたりします。
- 取引先からの送金を待つ：
取引先が、あなたが共有した口座情報宛に送金手続きを行います。 - WISE Businessアカウントへの着金確認：
あなたのWISE Businessアカウントに入金があると、通常WISEからメールで通知が届きます。アカウントにログインすれば、該当通貨の残高が増えていることを確認できます。着金までの時間は、送金元の国、銀行、送金方法（国内振込か国際電信送金かなど）によって異なりますが、WISEの現地口座情報を使った場合は比較的迅速な場合が多いです。
通貨別の特記事項（例）：
- 米ドル（USD）受け取り： WISEは米国内からのACHネットワーク経由での受け取り用口座情報（通常手数料無料）と、米国内外からの電信送金（Wire Transfer）経由での受け取り用口座情報（少額の手数料がかかる場合あり）の2種類を提供しています。取引先の状況に合わせて使い分けましょう。
- ユーロ（EUR）受け取り： SEPA（単一ユーロ決済圏）内の国々からのユーロ建て送金は、IBANとSWIFT/BICコードを使ってスムーズかつ低コストで受け取れます。
受け取った外貨の賢い管理と活用方法
WISE Businessアカウントに入金された外貨は、様々な方法で有効活用できます。
- そのまま保有： 将来的にその通貨で支払いをする予定がある場合や、為替レートがより有利になるタイミングを待って両替したい場合に便利です。
- 他の通貨へ有利に両替： 必要な時に、ミッドマーケットレートと低い手数料で日本円や他のビジネスに必要な通貨へ両替できます。私は、月末の支払いサイクルに合わせて、為替レートをチェックし、プールしておいた外貨をまとめて円転することが多いです。WISEのレートアラート機能を活用するのも良いでしょう。
- 海外への支払いに直接利用： 保有している外貨を、そのまま海外のサプライヤーへの支払いや経費支払いに充当できます。これにより、一度日本円などに両替してから再度外貨に両替するといった二重の為替手数料を完全に回避できます。
- WISEデビットカードで利用： WISE Businessデビットカードを使えば、保有している外貨で直接オンラインサービスの支払いをしたり、海外出張時に現地でキャッシングしたり、店舗で決済したりできます。これも有利なレートが適用されます。
海外からの入金受け取り時の注意点とよくある質問
- 口座情報の正確な伝達が最優先： 口座番号や銀行コードなどの情報に1文字でも誤りがあると、入金が大幅に遅れたり、最悪の場合、資金が返送されたりする可能性があります。取引先に情報を伝える際は、コピー＆ペーストを推奨し、手打ちの場合は必ず複数回確認しましょう。
- 送金側の手数料負担： あなたのWISE Businessアカウントでの受け取り手数料は無料または低額でも、送金を行う取引先側の銀行では別途送金手数料が発生する場合があります。これは取引先側の負担となります。
- 着金までの所要時間： 送金元の国や銀行、送金方法（例：現地の国内送金か、国際的なSWIFT送金か）によって大きく異なります。WISEは迅速な処理を目指していますが、相手側の要因も影響することを理解しておきましょう。
- 受け取り限度額： アカウントの認証状況や、通貨によっては1回あたりや1日あたりの受け取り上限額が設定されている場合があります。高額な入金が予想される場合は、事前に確認しておくと安心です。
- 特定のECプラットフォームからの受け取り： Amazon、Stripe、Shopifyなどの主要なEコマースプラットフォームや決済ゲートウェイからの売上金は、WISE Businessの現地口座情報を設定することで受け取れる場合がほとんどです。各プラットフォームの支払い設定画面で、WISEが提供する口座情報を登録しましょう。
- 入金が確認できない場合の対処法： まず、取引先に送金手続きが完了しているか、送金日、送金額、送金先の口座情報に誤りがなかったかを確認してもらいましょう。可能であれば送金証明（控え）を入手します。その上で、WISEのカスタマーサポートに問い合わせ、状況を説明し調査を依頼してください。
特にフリーランスや小規模事業者にとって、海外の大手企業と対等に取引するためには、プロフェッショナルな支払い受け取り体制が重要です。WISE Businessの現地口座情報は、そうした「信頼感」の構築にも一役買っていると私は感じています。
WISE Businessでの海外資金受け取りを最大限に活用するヒント
海外からの入金受け取りをさらにスムーズかつ有利にするために、私が実践しているヒントをいくつかご紹介します。
- 請求書にはWISEの現地口座情報を推奨として明記： 海外のクライアントに請求書を発行する際、支払いオプションとしてWISE Businessの現地口座情報を目立つように記載し、「こちらへのご送金が、貴社にとっても手数料が抑えられ、迅速に着金確認できます」といった一言を添えるようにしています。これを実践してから、クライアントからの入金が格段に早くなり、支払いに関する問い合わせも減りました。
- 主要取引通貨の口座情報は早めに有効化： いつどの通貨でのビジネスチャンスが舞い込んでくるか分かりません。米ドル、ユーロ、英ポンドといった主要通貨はもちろん、取引の可能性がある国の通貨の口座情報は、事前に有効化しておくと、いざという時に迅速に対応できます。私は、新しい国との取引が始まりそうな段階で、まずその通貨の口座情報をWISEでチェックするようにしています。
- 受け取り専用口座であることの理解を促す（必要な場合）： WISE Businessで取得する現地口座情報は、主にその国からの支払いを「受け取る」ためのものです。その口座から自動引き落としを設定したり、能動的に支払いをしたりする機能は限定的です（WISEアカウント残高からの送金やデビットカード利用は別です）。この点を取引先に誤解されないよう、必要に応じて補足説明すると良いでしょう。
- 会計ソフトとの連携で入金管理を自動化： WISE Businessは、freeeやXeroなど多くの会計ソフトとの連携が可能です。海外からの入金記録が自動で会計ソフトに取り込まれるように設定すれば、手入力の手間が省け、経理業務の大幅な効率化に繋がります。私の会社でもこの連携機能をフル活用しており、月末の経理作業が非常に楽になりました。
まとめ：WISE Businessで、海外からの入金をスマートに、確実に、そして有利に受け取ろう！
WISE Businessの複数通貨口座（現地口座情報）機能を活用すれば、海外からの支払い受け取りにおける多くの課題を解決し、ビジネスのキャッシュフローを大きく改善できます。手数料の削減、迅速な着金確認、有利な為替レートでの両替、そして複数通貨の一元管理といったメリットは、グローバルにビジネスを展開するすべての法人・個人事業主にとって、もはや必須のツールと言えるでしょう。
まだWISE Businessのこの便利な機能を体験していない方は、ぜひこの機会に、その力を実感してみてください。海外の取引先との関係もよりスムーズになり、あなたのビジネスは新たなステージへと進むはずです。
WISE Businessアカウントの開設や、その他の機能についてさらに詳しく知りたい方は、私たちの「WISE Business完全ガイド：海外送金手数料を劇的に削減！登録から送金完了までの全手順」をぜひご参照ください。そして、準備ができたらWISE Business公式サイトから、グローバルな資金受け取りの新しいスタンダードを体験してみましょう！