WISEの個人口座を開設しようとして、本人確認書類の撮影でつまずいた経験はないでしょうか。
特に運転免許証の「裏面撮影」と「厚み(側面)撮影」は、多くの方が何度もやり直しを強いられるポイントです。
私自身、初めてWISEに登録した際に免許証の厚み撮影で5回以上リトライした経験があります。
画面の指示通りにやっているつもりなのに「もう一度お試しください」と表示されるあの焦りは、かなりのストレスでした。
撮影環境の整え方から角度の微調整、失敗しやすいパターンとその回避方法まで、実体験を交えて網羅的に解説していきます。
なお、WISEの口座開設から海外送金までの全体的な流れについては、WISE個人口座の完全ガイド記事で詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてください。
WISEの本人確認はなぜ厳格なのか
WISEは国際送金サービスを提供しているため、各国の金融規制に準拠した厳格な本人確認(KYC:Know Your Customer)が求められます。日本では資金決済法に基づき、犯罪収益移転防止法の本人確認義務が適用されるため、単に書類の表面を撮影するだけでは不十分です。
書類が本物であることを証明するために、裏面の記載内容の確認に加えて、カードの厚み(物理的な実体があること)の撮影が必要になります。これはデジタルコピーや偽造書類による不正登録を防ぐための重要なセキュリティ対策です。
運転免許証の撮影で求められる3つのステップ
WISEの本人確認では、運転免許証に対して以下の3段階の撮影が求められます。
- 表面撮影:氏名・住所・生年月日・顔写真が鮮明に読み取れること
- 裏面撮影:裏面の記載事項(住所変更の記録など)がはっきり写っていること
- 厚み撮影(側面撮影):免許証を斜めに傾けて、カードに物理的な厚みがあることを証明すること
このうち、表面撮影で失敗する方は比較的少ないのですが、裏面と厚みの撮影で何度もエラーになるケースが非常に多く報告されています。
失敗が多い根本的な原因
撮影がうまくいかない原因は、大きく分けて3つあります。
1つ目は照明環境の問題です。免許証の表面はホログラム加工がされているため、光の反射が起きやすく、カメラのAI認識を妨げます。裏面は白地にシンプルな印字のため反射は少ないものの、逆に照明が暗すぎると文字が読み取れないと判定されます。
2つ目はカメラとの距離・角度の問題です。特に厚み撮影では、免許証を約45度に傾ける必要がありますが、この角度が浅すぎても深すぎてもAIが認識できません。
3つ目はスマートフォンのカメラ性能です。古い機種や画面が汚れている場合、オートフォーカスがうまく動作せず、ピントが合わないまま撮影されてしまうことがあります。
撮影を一発で成功させるための準備
最適な撮影環境を整える
撮影の成功率を大きく左右するのが、事前の環境準備です。以下のポイントを押さえてから撮影に臨んでください。
まず照明について。自然光が入る窓際で、曇りの日のような柔らかい光が理想的です。直射日光はホログラムの反射を引き起こすため避けてください。夜間に撮影する場合は、部屋の天井照明だけでなく、デスクライトを免許証の斜め上方(約45度の角度)から当てると影が出にくくなります。ただし、LEDライトを正面から直接当てると白飛びするため注意が必要です。
次に背景について。免許証を置く場所は、無地で濃い色の平面が適しています。黒やネイビーのデスクマット、あるいはA4サイズの色画用紙を敷くと、免許証の輪郭がはっきりとカメラに認識されます。木目のテーブルや柄のある布の上では、背景と免許証の境界をAIが正しく検出できないことがあります。
スマートフォンのレンズも忘れずに確認しましょう。指紋や皮脂がレンズに付着しているだけで、撮影画像が全体的にぼやけてしまいます。メガネ拭きなどの柔らかい布でレンズを拭いてから撮影を開始してください。
裏面撮影を成功させるコツ
裏面撮影のポイントは「文字の鮮明さ」と「四隅がフレーム内に収まっていること」の2点です。
免許証の裏面には、住所変更や条件変更の記録が記載されている場合があります。何も記載がない場合でも、裏面全体がはっきり写っている必要があります。
具体的な手順としては、まず免許証を濃い色の平面に置きます。スマートフォンを免許証の真上(約20cmの高さ)に構え、画面のガイド枠に四隅をぴったり合わせてください。このとき、スマートフォンを両手で持ち、脇を締めて体に引き寄せると手ブレを防げます。
よくある失敗パターンとして、免許証が斜めに写ってしまうケースがあります。スマートフォンの画面と免許証が平行になるように意識してください。また、自分の影が免許証にかかっていないかも確認しましょう。光源を背にして撮影すると、自分の影が免許証の上に落ちてしまいます。光源に対して横向きに立つのがコツです。
厚み撮影(側面撮影)を成功させるコツ
多くの方が最も苦戦するのが、この厚み撮影です。私自身の経験と、複数の成功事例から導き出した具体的な方法を紹介します。
厚み撮影では、免許証を手に持って約45度に傾け、カードの断面(厚み部分)が見える状態で撮影します。このとき重要なのは以下の3点です。
第一に、免許証の持ち方です。利き手と反対の手で免許証の下端を親指と人差し指で軽くつまみ、上端が手前に倒れるように傾けます。免許証の表面が見え、なおかつ上辺の厚みが確認できる角度が目安です。指で免許証の記載内容を隠さないよう注意してください。特に、顔写真や氏名の部分に指がかかるとエラーになる場合があります。
第二に、傾ける角度です。画面の指示では「傾けてください」としか表示されないことが多いですが、経験上、40度から50度の範囲がもっとも認識されやすい角度です。テーブルの上に免許証の下端を置き、上端を指で支えて傾けるやり方も有効です。この方法なら角度が安定しやすく、手ブレも軽減できます。
第三に、撮影時のカメラ位置です。スマートフォンは免許証の正面やや上方に構え、免許証の表面と厚みの両方がフレーム内に収まるようにします。カメラと免許証の距離は15cmから20cm程度が適切です。近すぎるとピントが合わず、遠すぎると厚みの部分が小さくなりすぎて認識されません。
それでも失敗する場合の対処法
上記のコツを試しても撮影が通らない場合は、以下の方法を試してみてください。
- アプリを一度完全に終了し、再起動してから再度試す(カメラのキャッシュがリセットされることがあります)
- スマートフォンのOSとWISEアプリを最新版にアップデートする
- 別のスマートフォンで試す(カメラ性能の差が影響している可能性があります)
- ブラウザ版ではなくアプリ版を使用する(アプリ版の方がカメラ制御が最適化されています)
- WISEのサポートに問い合わせて、手動での書類アップロードが可能か確認する
私の場合、最終的にはデスクライトの位置を調整し、免許証をテーブルに立てかける形で撮影したところ、一発で認識されました。照明の角度をほんの少し変えるだけで結果が大きく変わることもあるので、粘り強く環境を微調整してみてください。
運転免許証以外の本人確認書類との比較
WISEの本人確認では、運転免許証以外にもマイナンバーカードやパスポートが使用できます。それぞれの特徴を比較してみましょう。
マイナンバーカードの場合
マイナンバーカードはICチップを内蔵しているため、NFC(近距離無線通信)対応のスマートフォンであれば、チップ読み取りによる本人確認が可能な場合があります。撮影工程が簡略化されることがあり、厚み撮影が不要になるケースもあります。ただし、通知カード(紙製のもの)は本人確認書類として使用できません。
パスポートの場合
パスポートは顔写真ページの撮影が中心となります。冊子型のためカードの厚み撮影は不要ですが、ページを開いた状態で平らに保つ必要があり、ページが閉じようとする力に抵抗しながらの撮影になります。2020年2月以降に発行された新型パスポートは住所記載欄が廃止されているため、補助書類が追加で必要になる場合がある点には注意してください。
どの書類を選ぶべきか
結論としては、NFC対応のスマートフォンをお持ちの方はマイナンバーカードが最もスムーズです。NFC非対応の場合は、撮影の難易度と成功率を考慮すると運転免許証が無難な選択肢といえます。パスポートは住所確認の追加手順が発生する可能性があるため、他の書類がない場合の選択肢と考えてよいでしょう。
いずれの書類を使う場合でも、撮影環境の準備(照明・背景・レンズの清掃)は共通して重要です。
本人確認完了後にやっておくべきこと
本人確認の撮影をクリアしたら、審査結果を待つ間にやっておくと良いことがあります。
WISEの本人確認審査は通常1〜3営業日で完了しますが、混雑時はそれ以上かかることもあります。審査完了の通知はメールとアプリのプッシュ通知で届くため、メールの迷惑フォルダも確認しておきましょう。
審査待ちの間に、送金先の銀行口座情報(SWIFT/BICコード、IBANなど)を準備しておくと、本人確認完了後すぐに送金手続きに移れます。初めてWISEを利用する方は、WISE個人口座の完全ガイド記事で送金の全体的な流れや手数料を抑えるコツを確認しておくことをおすすめします。
また、WISEでは本人確認完了後に追加の住所確認が求められることがあります。この場合、公共料金の明細書や銀行の取引明細書(発行から3ヶ月以内)が必要になるため、手元に用意しておくとスムーズです。
WISEの口座をまだお持ちでない方は、WISEの公式サイトから無料で口座開設が可能です。海外送金の手数料を従来の銀行と比較して大幅に抑えられるため、海外取引がある個人事業主やフリーランスの方には特に向いています。
なお、海外取引に伴う確定申告や為替差損益の処理に不安がある方は、国際税務に詳しい税理士に相談するのも一つの手です。税理士ドットコムでは、海外取引の税務処理に精通した税理士を無料で紹介してもらえます。WISEを活用した海外送金と合わせて、税務面の体制も整えておくと安心です。税理士の選び方や費用相場について詳しく知りたい方は、税理士ドットコム完全ガイド記事も参考にしてください。
まとめ:撮影成功のためのチェックリスト
最後に、WISEの本人確認で運転免許証の撮影を成功させるためのポイントを整理します。
- 撮影前にスマートフォンのレンズを拭き、アプリを最新版にアップデートする
- 柔らかい自然光または斜め上方からのデスクライトを使い、直射日光や正面からの光は避ける
- 背景は無地で濃い色の平面を使用する
- 裏面撮影は真上から、四隅がフレーム内に収まるように撮影する
- 厚み撮影は40〜50度の角度で傾け、表面と側面の両方がフレームに入るようにする
- 指で記載内容や顔写真を隠さないように注意する
- 何度失敗してもアプリの再起動や照明の微調整で解決できることが多い
本人確認は口座開設の最初の関門ですが、環境を正しく整えれば決して難しい作業ではありません。この記事のコツを参考に、スムーズにWISEの登録を完了させてください。WISEの口座開設から送金までの全手順は、WISE個人口座の完全ガイド記事で詳しく解説しています。
