WISEで海外送金しようとしたら、突然「資金源の確認が必要です」という画面が表示されて戸惑った経験はないでしょうか。
送金手続きを進めていたのに、追加の書類提出を求められると「何か問題があったのか」と不安になりますよね。
実はこれ、WISEに限らず国際送金サービスでは一定額以上の送金に対して法律で義務付けられている手続きです。
筆者自身も初めてこの画面に遭遇したときは、何を提出すればいいのか分からず送金が数日遅れてしまいました。
これから高額送金を予定している方は、事前に準備しておくことで送金の遅延を防げますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
そもそも「資金源の確認」とは何か?なぜ必要なのか
資金源確認の法的背景
資金源の確認とは、英語で「Source of Funds(SOF)」と呼ばれる手続きで、送金に使うお金がどこから来たものなのかを証明するプロセスです。これはWISE独自のルールではなく、各国の「マネーロンダリング防止法(AML:Anti-Money Laundering)」に基づいて、すべての金融機関・送金サービスに義務付けられています。
日本では「犯罪収益移転防止法」、イギリスでは「マネーロンダリング規則2017(Money Laundering Regulations 2017)」がその根拠法となっています。WISEはイギリスに本社を置く企業であるため、イギリスの金融行動監視機構(FCA)の規制にも従っています。
どんなときに資金源確認が求められるのか
WISEで資金源の確認が求められるタイミングは、主に以下のケースです。
- 一度に高額(目安として100万円以上)の送金を行う場合
- 短期間に複数回の送金を行い、累計金額が一定額を超えた場合
- 送金パターンが通常と異なるとシステムが判断した場合
- 新規登録後、初めての送金が比較的高額な場合
具体的な金額の閾値はWISEの公式サイトでは明示されていません。これはセキュリティ上の理由から非公開とされています。ただし、2026年4月時点の利用者の報告をまとめると、日本円で約100万円前後から確認が入るケースが多いようです。一方で、50万円程度でも求められた事例や、200万円でも求められなかった事例もあり、金額だけでなく総合的な判断がなされていると考えられます。
資金源確認を面倒に感じても避けるべきでない理由
「書類を提出するのは面倒だから、金額を小分けにして送ればいい」と考える方がいるかもしれません。しかし、これは「ストラクチャリング」と呼ばれる行為に該当し、意図的に規制を回避する行為とみなされるリスクがあります。最悪の場合、アカウントが凍結される可能性もあるため、求められた場合は素直に対応するのが賢明です。
むしろ、資金源確認は自分のお金が正当なものであることを証明する機会です。一度審査を通過すれば、同じ資金源からの送金は以降スムーズに処理されることが多く、長い目で見ればメリットの方が大きいと言えます。
WISEに提出できる書類の全リスト
資金源の種類別・対応書類一覧
WISEの資金源確認では、お金の出どころに応じて適切な書類を提出する必要があります。以下に、資金源の種類ごとに提出可能な書類をまとめました。
給与・賞与が資金源の場合
- 直近3か月分の給与明細
- 源泉徴収票(最新年度のもの)
- 給与の入金が確認できる銀行口座の取引明細(直近3か月分)
- 雇用契約書(給与額が記載されたもの)
給与所得が資金源の場合は、最も書類の準備がしやすいケースです。給与明細と銀行の取引明細を組み合わせて提出すると、審査がスムーズに進む傾向があります。筆者の経験では、給与明細だけでなく、実際に入金されている銀行口座の明細も一緒に提出した方が承認が早かったです。
事業収入・フリーランス収入が資金源の場合
- 確定申告書の控え(直近1〜2年分)
- 事業用口座の取引明細(直近3〜6か月分)
- 請求書や契約書のコピー
- 税務署の受領印がある申告書、またはe-Taxの受信通知
フリーランスや個人事業主の場合は、収入の安定性を示すために複数の書類を組み合わせて提出するのがおすすめです。確定申告書は収入の全体像を示す書類として信頼性が高いため、必ず含めましょう。
不動産売却が資金源の場合
- 不動産売買契約書のコピー
- 売却代金の入金が確認できる銀行口座の取引明細
- 登記簿謄本(売却完了が確認できるもの)
投資・株式売却が資金源の場合
- 証券会社の取引報告書
- 株式売却益の入金が確認できる口座明細
- 特定口座年間取引報告書
退職金が資金源の場合
- 退職金の支払通知書
- 退職金の入金が確認できる銀行口座の取引明細
- 退職証明書
相続・贈与が資金源の場合
- 遺産分割協議書のコピー
- 贈与契約書のコピー
- 相続税・贈与税の申告書の控え
- 入金が確認できる銀行口座の取引明細
貯蓄が資金源の場合
- 銀行口座の取引明細(残高の推移が分かる6か月分以上)
- 定期預金の証書や満期通知書
貯蓄が資金源の場合は注意が必要です。単に「残高がある」というだけでは不十分で、その残高がどのように積み上がったのかを示す必要があります。長期にわたる取引明細を提出し、給与などからコツコツ貯めたことが分かるようにするのがポイントです。
書類提出時の注意点
書類を提出する際は、以下の点に注意してください。
- 書類はPDFまたはJPEG形式で、ファイルサイズは1ファイルあたり10MB以下にする
- 書類に記載されている氏名が、WISEに登録した氏名と一致していること
- 書類は原則として日本語または英語で記載されたものを提出する(その他の言語は翻訳が必要な場合がある)
- 加工や編集の痕跡がある書類は受理されない可能性がある
- スクリーンショットではなく、公式に発行された書類を使用する(ネットバンキングからダウンロードしたPDFは可)
審査期間と送金スケジュールの立て方
審査にかかる標準的な期間
WISEの資金源確認の審査期間は、2026年4月時点では通常2〜4営業日です。ただし、以下の要因によって変動します。
- 提出書類の明確さ:書類が鮮明で情報が読み取りやすいほど早い
- 資金源の種類:給与所得などシンプルな資金源は早く、相続など複雑な資金源は時間がかかりやすい
- 追加質問の有無:WISEから追加の書類や説明を求められると、その分遅れる
- 繁忙期かどうか:年末年始や大型連休前後は混雑しやすい
筆者の経験では、給与明細と銀行取引明細を組み合わせて提出した際は、提出から約48時間で承認されました。一方、知人のケースでは貯蓄を資金源として申告した際に追加書類を求められ、最終的に承認まで8営業日かかった事例もあります。
審査期間中の送金はどうなるのか
資金源確認の審査中は、該当する送金は一時的に保留状態となります。審査が完了し承認されると、送金処理が自動的に再開されます。審査中に送金をキャンセルすることも可能ですが、再度送金する際にまた資金源確認を求められる可能性があるため、急ぎでなければそのまま待つ方が効率的です。
送金スケジュールの立て方
高額送金を予定している場合は、以下のスケジュール感で準備することをおすすめします。
- 送金希望日の2週間前:必要書類の収集を開始する
- 送金希望日の10日前:WISEで送金手続きを開始し、資金源確認の書類を提出する
- 送金希望日の3〜5日前:審査完了・送金処理が開始される想定
- 送金希望日:着金を確認する
特に不動産購入の頭金や留学費用の支払いなど、期日が決まっている送金の場合は、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。万が一、追加書類を求められた場合にも対応できるよう、少なくとも2週間前から準備を始めましょう。
一発で審査を通過するための5つのコツ
筆者自身の経験と、WISEのサポート担当者から得た情報をもとに、審査をスムーズに通過するためのコツをお伝えします。
1つ目は、書類は複数種類を組み合わせて提出することです。例えば給与所得が資金源であれば、給与明細だけでなく銀行口座の取引明細も一緒に提出しましょう。複数の書類で裏付けが取れると、審査担当者の確認作業が効率化されます。
2つ目は、書類に記載された金額と送金額の整合性を確認することです。年収300万円の給与明細を提出して500万円の送金をしようとすると、追加の説明を求められる可能性が高くなります。送金額に見合った資金源を証明できる書類を選びましょう。
3つ目は、書類のスキャン品質を高くすることです。文字がぼやけていたり、一部が切れていたりすると再提出を求められます。スマートフォンで撮影する場合は、明るい場所で書類全体がフレームに収まるように撮影してください。
4つ目は、氏名や住所の表記を統一することです。WISEに登録した情報と書類上の情報が一致していることが重要です。旧姓や引っ越し前の住所が記載された古い書類は避け、最新の情報が反映された書類を提出しましょう。
5つ目は、備考欄やメッセージ機能を活用することです。資金源に複雑な背景がある場合(例えば複数の収入源を合算している場合など)は、簡潔な説明文を添えると審査担当者の理解が進み、追加質問を減らせる可能性があります。
WISE以外の選択肢との比較
銀行の海外送金との違い
三菱UFJ銀行やみずほ銀行といった従来の銀行でも海外送金は可能ですが、資金源確認の手続きは窓口対応が中心となり、書類を物理的に持参する必要があるケースが多いです。審査期間もWISEより長くなる傾向があり、送金完了まで1〜2週間かかることも珍しくありません。
一方で、銀行には担当者と直接対話しながら手続きを進められるという安心感があります。オンラインでの書類提出に不安がある方は、銀行窓口を選択肢に入れてもよいでしょう。
他の海外送金サービスとの比較
PayPalやRevolutなどの他のオンライン送金サービスでも、高額送金時には同様の資金源確認が求められます。これは各サービス独自の判断ではなく、法的義務に基づくものであるため、どのサービスを使っても避けることはできません。
その中でWISEが優れているのは、資金源確認のプロセスがオンラインで完結し、提出可能な書類の種類が幅広い点です。また、審査中も送金の進捗状況をアプリ上でリアルタイムに確認できるため、「今どうなっているのか分からない」という不安が少ないのも大きなメリットです。
どんな人にWISEがおすすめか
以下に該当する方には、WISEでの高額送金を特におすすめします。
- 手数料を抑えて高額送金をしたい方(WISEの手数料は銀行と比較して大幅に安い場合が多い)
- オンラインで手続きを完結させたい方
- 海外在住で日本の銀行窓口に行けない方
- 定期的に海外送金を行う予定がある方(一度審査を通過すれば以降がスムーズ)
まだWISEのアカウントをお持ちでない方は、こちらからWISEの無料アカウントを開設できます。登録方法や初めての送金手順については、WISEの個人口座登録から初めての海外送金までを解説した完全ガイドで詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
まとめ:高額送金の資金源確認は事前準備がすべて
WISEでの高額送金時に求められる資金源の確認は、マネーロンダリング防止のために法律で定められた正当な手続きです。突然求められると焦りますが、正しい書類を準備しておけば恐れる必要はありません。
この記事のポイントを整理すると、以下の通りです。
- 資金源確認は法的義務であり、WISEだけでなくすべての送金サービスで求められる可能性がある
- 給与明細、確定申告書、銀行取引明細など、資金源の種類に応じた適切な書類を提出する
- 審査期間は通常2〜4営業日だが、余裕を持って2週間前から準備を始める
- 複数の書類を組み合わせ、金額の整合性を確認して提出すると一発で通りやすい
高額送金を予定している方は、まず送金に使う資金の出どころを確認し、対応する書類を今のうちから手元に揃えておきましょう。事前準備をしっかり行えば、WISEの資金源確認は決して難しいものではありません。
WISEのアカウント開設がまだの方は、WISEの公式サイトから無料で登録できます。アカウント作成から送金までの流れを知りたい方は、WISE個人口座の登録から海外送金までの完全ガイドもぜひ参考にしてください。