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マネーフォワード クラウド開業届|デメリット4選と使い方ガイド

マネーフォワード クラウド開業届は、個人事業主の開業に必要な書類を完全無料・最短5分で作成できるオンラインサービスです。副業やフリーランスとして独立を考えている方に広く利用されていますが、無料サービスゆえのデメリットや注意点も存在します。

この記事では、実際にマネーフォワード クラウド開業届を使って開業した筆者の経験をもとに、サービスの基本情報から使い方、デメリットと対処法、他サービスとの比較まで網羅的に解説します。

この記事のポイント:

  • マネーフォワード クラウド開業届は完全無料で開業届・青色申告承認申請書など最大4種類の書類を作成できる
  • マイナンバーカードがあればe-Taxでの電子申告にも対応している
  • 書類の保存機能やカスタマイズ性など4つのデメリットがあるが、事前に把握すれば対処可能
  • freee開業・税務署窓口との比較で自分に合った方法を選べる
  • 青色申告65万円控除を逃さないためには、開業届と同時の申請書提出が重要

マネーフォワード クラウド開業届とは?無料で最短5分・電子申告対応の開業手続きサービス

マネーフォワード クラウド開業届とは、東証プライム上場企業である株式会社マネーフォワードが提供する、無料の開業届作成・電子申告サービスです。質問に答えるだけで開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)や青色申告承認申請書などを最短5分で作成でき、マイナンバーカードを使ったe-Tax提出にも対応しています。

2026年現在、累計10万人以上の個人事業主に利用されており、特に以下のような方に選ばれています。

  • 副業を事業として届け出たいサラリーマン
  • フリーランスとして独立する方
  • 個人事業主として新たに事業を始める方
  • 開業にかかるコストを最小限に抑えたい方

クレジットカード情報の登録も不要で、会員登録から書類の作成・ダウンロードまですべて無料で利用できます。初期費用を抑えたい方がマネーフォワード クラウド開業届を選ぶメリットについては、別記事で詳しく解説しています。

サービスの主な特徴

  • 完全無料:会員登録・書類作成・PDF出力まで一切費用がかからない
  • 最短5分で作成:質問に答える形式で専門知識がなくても書類が完成する
  • 電子申告対応:マイナンバーカードを使ってe-Taxで提出可能
  • 複数書類を一括作成:開業届と青色申告承認申請書などを同時に作成できる

操作画面の使いやすさについては、マネーフォワード開業届の直感的な画面操作を徹底解説の記事で全ステップを図解しています。

開業届に関する基礎知識:提出期限・青色申告・届出が必要なケース

マネーフォワード クラウド開業届で書類を作成する前に、開業届の基本的な仕組みを理解しておきましょう。正しい知識があれば、入力時に迷うことなくスムーズに手続きを進められます。

開業届の提出期限と提出先

開業届(正式名称:個人事業の開業・廃業等届出書)は、個人で事業を始めたことを税務署に届け出る書類です。所得税法第229条により、事業を開始した日から1ヶ月以内に所轄の税務署へ提出することが定められています。

提出が遅れても罰則はありませんが、以下の理由から速やかな提出をおすすめします。

  • 青色申告承認申請書の提出期限に間に合わなくなる可能性がある
  • 屋号付きの銀行口座やクレジットカードの開設が遅れる
  • 取引先から開業届の控えを求められた際に提示できない

青色申告と白色申告の違い

開業届と同時に提出を検討すべきなのが「青色申告承認申請書」です。青色申告と白色申告(青色申告の届出をしない場合の申告方法)の主な違いは以下のとおりです。

項目青色申告白色申告
特別控除額最大65万円(e-Tax提出の場合)なし
赤字の繰越最大3年間繰越可能繰越不可
帳簿の記帳方法複式簿記(65万円控除の場合)簡易簿記
専従者給与全額経費算入可能一定額まで
事前届出青色申告承認申請書が必要不要

青色申告特別控除65万円を受けることで、所得税と住民税をあわせて年間8万円以上の節税になるケースもあります。開業届と同時に青色申告承認申請書を提出するのが最も確実な方法であり、マネーフォワード クラウド開業届ではこの2つを同時に作成できます。

青色申告65万円控除を確実に受けるための注意点は、青色申告65万円控除を逃さないための開業届入力チェックポイントで詳しく解説しています。

開業届の提出が必要なケース

以下のような場合、開業届の提出を検討すべきです。

  • フリーランスとして独立する場合:事業を開始した時点で提出
  • 副業の収入が継続的に発生している場合:年間所得が20万円を超える見込みがあれば検討
  • クラウドソーシングで定期的に案件を受注している場合:継続性・反復性があれば事業所得として届出が有効

クラウドソーシングで収入を得ている方の最適な提出タイミングについては、クラウドソーシングワーカーが開業届を出す最適なタイミングとツールの選び方をご覧ください。

マネーフォワード クラウド開業届で作成できる書類一覧

マネーフォワード クラウド開業届では、開業時に必要となる以下の4種類の書類を作成できます。自分の状況に応じて必要な書類を選択し、まとめて作成・提出できるのが大きなメリットです。

書類名用途提出先提出期限
個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)個人で事業を開始したことを届け出る所轄の税務署開業日から1ヶ月以内
所得税の青色申告承認申請書青色申告(最大65万円控除)を行うための承認を申請する所轄の税務署開業日から2ヶ月以内(※1月1日〜1月15日開業の場合は3月15日まで)
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書従業員の源泉所得税を年2回にまとめて納付するための申請所轄の税務署随時(特例適用は届出の翌月から)
青色事業専従者給与に関する届出書家族を従業員として雇い、給与を経費に算入するための届出所轄の税務署開業日から2ヶ月以内

多くの方に必要なのは上の2つ(開業届と青色申告承認申請書)です。従業員を雇う予定がない場合、下の2つは不要です。マネーフォワード クラウド開業届の質問に答えていくと、自分に必要な書類が自動的に判定されるため、どれを作成すべきか迷う心配はありません。

電子申告(e-Tax)でマネーフォワード クラウド開業届を提出する方法

マネーフォワード クラウド開業届は、作成した書類をe-Tax(国税電子申告・納税システム)でオンライン提出することに対応しています。税務署に出向く必要がなく、自宅から24時間いつでも提出できるのが大きなメリットです。

事前準備に必要なもの

  • マイナンバーカード:電子証明書が搭載された有効なもの
  • カードリーダーまたはNFC対応スマートフォン:マイナンバーカードの読み取りに使用
  • マイナポータルアプリ:スマートフォンで読み取る場合に必要
  • 対応ブラウザ:Chrome、Edge、Safariなど(2026年4月時点)

提出までのステップ

  1. マネーフォワード クラウド開業届にログインし、質問に答えて書類を作成する
  2. 作成した書類の内容を確認し、記載事項に誤りがないかチェックする
  3. 「e-Taxで提出する」を選択し、画面の案内に従って電子申告の手続きに進む
  4. マイナンバーカードを読み取り、電子署名を行う
  5. 送信ボタンを押して提出し、送信完了画面を確認する
  6. 送信結果を保存する(受付番号・送信日時が表示される)

e-Taxでの提出が完了すると、「受信通知」が届きます。この受信通知は開業届の控えの代わりとなるため、PDF保存やスクリーンショットで必ず記録しておきましょう。

トラブルシューティング

  • マイナンバーカードが読み取れない場合:カードリーダーのドライバを最新版に更新する。スマートフォンの場合はNFC機能がオンになっているか確認する
  • 送信エラーが発生した場合:ブラウザのキャッシュをクリアし、再度ログインして送信を試みる。e-Taxのメンテナンス時間帯(毎週月曜0:00〜8:30頃)を避ける
  • 暗証番号を忘れた場合:市区町村の窓口でマイナンバーカードの暗証番号を再設定する必要がある

なお、マイナンバーカードを持っていない場合は、作成した書類をPDFでダウンロードし、印刷して税務署に郵送または持参して提出することも可能です。

スムーズに手続きを進めるために事前に準備すべきアイテムについては、マネーフォワード開業届の会員登録前に手元に用意しておくべき3つのアイテムを参考にしてください。

マネーフォワード クラウド開業届の4つのデメリットと対処法

マネーフォワード クラウド開業届は便利なサービスですが、無料ゆえの制約やシステムの仕様による不便さも存在します。ここでは、実際に利用して感じた4つのデメリットと、それぞれの具体的な対処法を解説します。

デメリット1:作成書類の保存・管理機能が限定的

マネーフォワード クラウド開業届で作成した書類は、PDFとしてダウンロードすることは可能ですが、クラウド上にデータが保存されません。

具体的な問題点:

  • ブラウザを閉じると作成途中のデータが消える可能性がある
  • 後日、提出した内容を確認したくても入力履歴が残らない
  • 修正が必要になった場合、最初から入力し直す必要がある

対処法:

書類作成が完了したら、必ずPDFファイルをダウンロードし、複数の場所に保存しましょう。私の場合は、Googleドライブとローカルフォルダの両方に「開業関連書類」というフォルダを作成し、日付入りのファイル名(例:20260401_開業届.pdf)で保管しています。

また、入力した内容(屋号、事業内容、開業日など)をスクリーンショットで撮影したり、別途メモに残しておくことも重要です。これらの情報は、確定申告や銀行口座開設などの手続きで必要になることがあります。

デメリット2:税務判断に関する専門サポートは受けられない

マネーフォワード クラウド開業届では、操作に関するメール・チャットサポートは提供されています。ツールの使い方がわからない場合や、技術的な問題が発生した場合は公式サポートに問い合わせることが可能です。

ただし、「自分の場合は青色申告と白色申告のどちらを選ぶべきか」「副業の場合の開業日はいつにすべきか」といった税務判断に関する個別相談には対応していません。これはマネーフォワードに限らず、書類作成ツール全般に共通する制約です。

よくある相談内容:

  • 複数の事業を行う場合の記載方法
  • 副業の場合の開業日の設定
  • 屋号の変更可否
  • 青色申告と白色申告の選択基準

対処法:

国税庁のウェブサイトには各種届出書の記載要領が公開されています。また、全国の税務署では無料の税務相談を実施しています。私の経験では、税務署の職員の方は想像以上に親切で、初歩的な質問にも丁寧に答えてくださいました。必要に応じて、初回相談無料の税理士事務所を活用するのも一つの方法です。

デメリット3:特殊な事業形態へのカスタマイズ性が限定的

マネーフォワード クラウド開業届は、一般的な個人事業のケースを想定した質問形式で書類を作成するため、特殊な状況には対応しきれない場合があります。

対応が難しいケース:

  • 法人から個人事業主への切り替え
  • 海外在住者の日本での開業
  • 特殊な許認可が必要な事業
  • 共同事業者がいる場合

対処法:

基本的な書類はマネーフォワード クラウド開業届で作成し、特殊な状況については税務署で直接相談するという使い分けが効果的です。標準的な個人事業(フリーランス、ネットショップ運営、クラウドソーシングなど)であれば、マネーフォワード クラウド開業届で問題なく対応できます。

デメリット4:マネーフォワード クラウド確定申告との自動連携がない

マネーフォワード クラウド開業届で入力した情報は、同社が提供する会計ソフト「マネーフォワード クラウド確定申告」に自動で引き継がれません。開業届作成時に入力した屋号や事業内容などの情報を、確定申告ソフトの初期設定時に再度入力する必要があります。

実務上の不便さ:

  • 開業時の情報を確定申告ソフトに再入力する必要がある
  • 事業用口座の開設情報などが引き継がれない
  • 青色申告の承認状況を別途管理する必要がある

対処法:

開業時に入力した情報は、ExcelやGoogleスプレッドシートにまとめて管理しておくことをおすすめします。特に以下の情報は、確定申告時や各種手続きで繰り返し必要になります。

  • 開業日・届出日
  • 屋号・事業内容
  • 税務署への提出日・受付番号
  • 青色申告承認申請の有無と提出日

他の開業届作成サービスとの比較

マネーフォワード クラウド開業届以外にも、開業届を作成する方法はいくつかあります。主要な3つの方法を比較し、自分に合った選択肢を見つけましょう。

比較項目マネーフォワード クラウド開業届freee開業税務署窓口
料金完全無料基本無料無料
作成できる書類数最大4種類最大5種類必要な書類すべて
電子申告(e-Tax)対応対応対応窓口で直接提出
所要時間の目安約5分約5分30分〜1時間(待ち時間含む)
操作ステップ数質問に回答するだけ質問に回答するだけ手書きまたは印刷して記入
確定申告ソフトとの連携自動連携なしfreee会計と連携ありなし
サポート操作に関するメール・チャット操作に関するメール・チャット職員に直接相談可能
利用可能時間24時間24時間平日8:30〜17:00

freee開業との比較

freee開業は、freee株式会社が提供する開業届作成サービスです。基本機能は無料で利用でき、質問に答えるだけで書類が作成できる点はマネーフォワード クラウド開業届と同様です。

freee開業が優れている点:

  • freee会計との連携がスムーズで、開業時の情報が自動的に引き継がれる
  • 開業後に必要な手続きのガイドが充実している

マネーフォワード クラウド開業届が優れている点:

  • 質問文がシンプルで初心者にもわかりやすいと評価されることが多い
  • マネーフォワード クラウド確定申告を使う予定の方は、同じアカウントで管理できる

どちらを選ぶかは、開業後に使用する確定申告ソフトとの相性で判断するのが合理的です。マネーフォワード クラウド確定申告を使う予定ならマネーフォワード クラウド開業届、freee会計を使う予定ならfreee開業を選ぶとよいでしょう。

税務署での直接作成との比較

税務署で作成するメリット:

  • 職員に直接相談しながら記入できるため、判断に迷う項目をその場で解決できる
  • 提出と受理確認が同時にでき、控えにその場で収受印をもらえる
  • 追加書類が必要な場合もその場で案内してもらえる

税務署で作成するデメリット:

  • 平日の開庁時間(8:30〜17:00)に訪問する必要がある
  • 確定申告時期(2月〜3月)は特に混雑し、待ち時間が長くなる
  • 事前に必要な情報を調べておかないと記入に時間がかかる

どんな人にマネーフォワード クラウド開業届がおすすめか

デメリットを踏まえた上で、以下のような方にはマネーフォワード クラウド開業届が適しています。

  • 初めて開業する方:質問に答えるだけで必要書類が揃う手軽さは大きなメリット
  • 平日に税務署に行けない方:24時間いつでもオンラインで書類作成・提出が可能
  • 標準的な個人事業を始める方:フリーランス、ネットショップ、クラウドソーシングなど一般的なケースなら十分対応
  • コストを抑えたい方:完全無料で利用できる

一方で、複雑な事業形態の方や、手厚い対面サポートを求める方は、税務署窓口や税理士への相談を検討する価値があります。

よくある質問(FAQ)

Q1. マイナンバーカードがない場合でも使えますか?

はい、マイナンバーカードがなくてもマネーフォワード クラウド開業届で書類を作成できます。ただし、e-Taxでの電子提出にはマイナンバーカードが必要です。カードがない場合は、作成した書類をPDFでダウンロードし、印刷して税務署に郵送または持参して提出してください。なお、書類への記入にはマイナンバー(12桁の個人番号)が必要なため、通知カードまたはマイナンバー記載の住民票を手元に用意しておきましょう。

Q2. 提出後に内容を修正したい場合はどうすればいいですか?

開業届には「修正届」という制度はありません。内容を変更したい場合は、正しい内容で新たに開業届を作成し、再提出する形になります。税務署に事情を説明すれば対応してもらえるケースがほとんどですので、まずは所轄の税務署に電話で相談してみてください。

Q3. 複数の事業を同時に記載できますか?

はい、開業届の「事業の概要」欄に複数の事業内容を記載できます。たとえば「Webデザイン業、ライティング業、コンサルティング業」のように併記することが可能です。マネーフォワード クラウド開業届でも、質問に回答する際に複数の事業内容を入力できます。

Q4. 提出完了を確認する方法は?

e-Taxで提出した場合は、送信完了画面に受付番号と送信日時が表示されます。また、e-Taxのメッセージボックスに「受信通知」が届きますので、これを保存しておきましょう。税務署窓口で提出した場合は、控えに収受印を押してもらうことで提出の証明になります。郵送の場合は、返信用封筒(切手貼付済み)を同封すると、控えに収受印を押して返送してもらえます。

Q5. マネーフォワード クラウド確定申告と連携するメリットは?

マネーフォワード クラウド開業届と確定申告ソフトの間に自動データ連携はありませんが、同じマネーフォワードアカウントで両サービスを利用できます。開業後にマネーフォワード クラウド確定申告を導入すれば、銀行口座やクレジットカードとの自動連携による仕訳入力の効率化、青色申告に必要な帳簿の自動作成などのメリットが得られます。

Q6. スマートフォンだけで手続きを完結できますか?

マネーフォワード クラウド開業届はスマートフォンのブラウザからも利用可能です。書類の作成からe-Taxでの提出まで、スマートフォンだけで完結できます。マイナンバーカードの読み取りにはNFC対応のスマートフォンとマイナポータルアプリが必要です。

まとめ:デメリットを理解した上で賢く活用しよう

マネーフォワード クラウド開業届は、無料で手軽に開業届を作成・提出できる便利なサービスです。今回ご紹介した4つのデメリット(保存機能の制限、税務判断サポートの不在、カスタマイズ性の制限、確定申告ソフトとの自動連携なし)は、事前に把握し適切に対処すれば大きな問題にはなりません。

マネーフォワード クラウド開業届が向いている人:

  • 初めての開業で、手軽に書類を作成したい方
  • 標準的な個人事業(フリーランス、副業、ネットショップ等)を始める方
  • コストを抑えつつ、自宅からオンラインで手続きを完了させたい方

別のサービスを検討すべき人:

  • freee会計を使う予定の方 → freee開業がおすすめ
  • 特殊な事業形態で専門家に相談しながら進めたい方 → 税務署窓口や税理士
  • 対面で直接サポートを受けたい方 → 税務署窓口

これから開業を予定されている方は、まずマネーフォワード クラウド開業届の公式サイトで実際の画面や機能を確認してみてください。無料で利用できるサービスですので、まずは試してみて、自分に合うかどうかを判断するのが良いでしょう。

開業準備全般について詳しく知りたい方は、個人事業主になるための完全ガイドも併せてご覧ください。開業前の準備から開業後の運営まで、幅広い情報を網羅しています。