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【Google Driveアップデート】機密情報が一目でわかる!データ分類ラベルがドライブ内のどこでも表示されるように

本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の記事を元に、日本のGoogle WorkspaceユーザーおよびGoogle Workspaceに興味がある方々に向けて、2025年11月25日に公開された情報を分かりやすく解説したものです。

企業における情報セキュリティ対策として、データの機密性を分類する「データ分類ラベル」の重要性はますます高まっています。
「社外秘」「極秘」「公開」といったラベルをファイルに付与することで、取り扱いミスによる情報漏洩を防ぐことができます。
しかし、これまでのGoogle Driveでは、せっかくラベルを付与しても、そのファイルを開くか、詳細パネルを確認しないと、どのラベルが付いているのかパッと見てわからないという課題がありました。

「このファイル、社外に共有していいんだっけ?」と迷うたびに確認の手間が発生したり、確認漏れのリスクがあったり…。
そんな現場の悩みを解決する、地味ながらも非常に効果的なアップデートが発表されました。

2025年11月25日より、Google Driveに適用されたデータ分類ラベルが、ウェブ版ドライブのあらゆる場所で一目で確認できるようになります。
「ホーム」、「マイドライブ」、「共有ドライブ」、そして「検索結果」画面に至るまで、ファイル名の横にラベルが常時表示されるようになります。

今回は、このアップデートが私たちの日常業務にどのようなメリットをもたらすのか、そして具体的な表示仕様について詳しく解説していきます。

何が変わるのか?「一目でわかる」安心感

これまでのGoogle Driveでは、ファイルに設定された分類ラベルを確認するには、以下のどちらかの操作が必要でした。

  1. ファイルをダブルクリックして開く

  2. ファイルを選択し、「詳細」サイドパネルを開いて確認する

今回の変更により、これらの手間が一切不要になります。
Google Driveを開いてファイル一覧を眺めるだけで、ファイル名のすぐ横にラベルが表示されるようになるのです。

例えば、「極秘」というラベルが設定されたファイルは、一覧画面上でそのバッジが表示されるため、誤って共有設定を変更しようとしたり、メールに添付しようとしたりする前に、「おっと、これは極秘ファイルだ」と直感的に気づくことができます。
この視覚的なフィードバックは、ヒューマンエラーを防ぐための最も強力な抑止力となります。

具体的な表示ルールと見え方

では、実際にどのように表示されるのでしょうか。いくつかのパターンがありますので、詳しく見ていきましょう。

  1. 最も重要なラベルがバッジで表示される
    ファイルに複数のラベルが付与されている場合、すべてのラベルが横に長く表示されるわけではありません。
    「バッジリスト(色付きの選択肢)」を持つラベルの中で、最もランクの高い(重要度の高い)ラベルの値が、色付きのバッジとして表示されます。
    例えば、「機密区分」というラベルで「極秘(赤色)」が選択されていれば、ファイル名の横に赤い「極秘」バッジが表示されます。

  2. 複数ラベルがある場合の表示
    ファイルに2つ以上のラベルが付いている場合は、メインのバッジの横に「+1」のようなアイコンが表示されます。これは、「他にもラベルが付いていますよ」という合図です。
    このアイコンやバッジにマウスカーソルを合わせる(ホバーする)と、ツールチップが表示され、付与されているすべてのラベルを一覧で確認することができます。

  3. バッジリストを持たないラベルの場合
    色付きの選択肢を持たないシンプルなラベルのみが付与されている場合は、最もランクの高いラベルの「ラベル名」そのものが、色のないバッジとしてファイル名の横に表示されます。

  4. クリックですぐに詳細へ
    表示されているラベルをクリックすると、即座に画面右側の「ファイル詳細」パネルの「ラベル」セクションが開きます。ここでラベルの内容を変更したり、詳細を確認したりすることがスムーズに行えます。

誰でもすぐに始められる?

この機能は、管理者やユーザーが特別な設定をする必要はありません。
Google Workspaceの対象エディションを利用しており、すでに組織でデータ分類ラベルを運用している場合は、自動的に新しい表示形式が適用されます。

  • 管理者の方へ
    管理コンソールでの設定変更は不要です。ただし、この機会にラベルの視認性をさらに高めるために、ラベルマネージャーでラベルの色分け設定(カラースキーム)を見直してみるのも良いでしょう。「極秘」は赤、「社外秘」は黄色など、直感的に危険度が伝わる色を設定しておけば、今回のアップデートの効果を最大化できます。

  • エンドユーザー(利用者)の方へ
    特に操作は必要ありません。いつも通りGoogle Driveを開けば、ファイル一覧に見慣れないバッジが表示されていることに気づくはずです。それが、あなたの組織のセキュリティを守るための大切な目印です。

展開スケジュールと対象エディション

この新機能は、2025年11月25日より、すでに対象ドメインで利用可能(Available now)となっています。
即時リリース、計画的リリースの区別なく展開されていますので、ぜひご自身の環境を確認してみてください。

利用可能なGoogle Workspaceエディション:
データ分類ラベル機能自体が提供されている以下のエディションで利用可能です。

  • Frontline Starter / Standard

  • Business Standard / Plus

  • Enterprise Standard / Plus

  • Education Standard / Plus

  • Nonprofits(非営利団体向け)

  • Essentials / Enterprise Essentials / Enterprise Essentials Plus

※Business Starterなどの一部のエディションでは、データ分類ラベル機能自体が利用できないため、本アップデートの対象外となります。

まとめ

今回のGoogle Driveの表示アップデートは、機能追加というよりは「ユーザーインターフェース(UI)の改善」ですが、そのセキュリティへの貢献度は決して小さくありません。

「見えないものは意識できない」のが人間です。
重要な情報が一目で「見える化」されることで、従業員一人ひとりのセキュリティ意識が自然と高まり、結果として組織全体のリスク低減につながります。

もし、まだ自社でデータ分類ラベルを活用していない管理者の方がいらっしゃれば、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。ファイル一覧が色分けされたバッジで整理され、管理状態が可視化される様子は、管理者としても非常に安心感があるものです。