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マネーフォワード固定資産の売却・除却|個人事業主向け3ステップ完全ガイド

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個人事業主として活動していると、事業で使っていたパソコンやオフィス家具、その他の備品が古くなったり、不要になったりすることがありますよね。

「この古いパソコン、どうやって処分すればいいんだろう…。」

「売却できたけど、このお金って会計上どう処理するの?」

そんな時、頭を悩ませるのが「仕訳」と「確定申告での処理」です。特に取得価額10万円以上のものは「固定資産」として扱われるため、捨てたり売ったりするだけでなく、帳簿上で除却・売却処理を行う必要があります。

この記事のポイント(30秒でわかる結論)

  • 除却=廃棄して帳簿から消す処理。帳簿価額の全額が「固定資産除却損」になる。
  • 売却=お金を受け取って手放す処理。売却額と帳簿価額の差で「固定資産売却損」または「固定資産売却益」が決まる。
  • マネーフォワード クラウド確定申告では、固定資産台帳の「売却・除却」メニューから日付と金額を入力するだけで、複雑な仕訳が自動生成される。
  • 期中(年度途中)の処分は、当年分の減価償却費を月割りで計上してから損益を計算する。マネーフォワードでは「期中に売却/除却」を選べば自動計算される。
  • 課税事業者が固定資産を売却した場合、売却額は課税売上として消費税の対象になる。免税事業者は処理不要。

2026年5月時点の最新情報に基づき、画面操作のステップから仕訳例、FAQまで網羅して解説します。

除却と売却の違いを30秒で確認【比較表】

Q. 除却と売却の違いは何ですか?
A. 「除却」は廃棄して帳簿から消す処理で、帳簿価額がそのまま損失になります。「売却」はお金を受け取って手放す処理で、売却額と帳簿価額を比較して損益を計算します。消費税の扱いも異なり、課税事業者が売却した場合のみ消費税の課税対象になります。

項目除却売却
定義廃棄して帳簿から消す有償で他者に譲渡する
発生する損益固定資産除却損のみ固定資産売却損または売却益
必要書類廃棄証明書、家電リサイクル券、マニフェスト等売買契約書、領収書、振込明細等
消費税(課税事業者)不課税課税売上(10%)
マネーフォワードの操作メニュー固定資産台帳→「売却・除却」→区分「除却」固定資産台帳→「売却・除却」→区分「売却」

そもそも固定資産とは?減価償却の基本をおさらい

除却や売却の処理を理解する前に、まずは「固定資産」と「減価償却」という2つのキーワードを押さえておきましょう。すでに理解している方は次の章へ進んでいただいて構いません。

固定資産とは

固定資産とは、1年以上事業のために使用する予定で、取得価額が10万円以上の資産のことです。具体的には以下のようなものが該当します。

  • 有形固定資産: パソコン、デスク、椅子、カメラ、自動車、建物など
  • 無形固定資産: ソフトウェア、特許権など

ポイントは「取得価額が10万円以上」という点です。9万円のモニターであれば「消耗品費」として購入時に一括計上できますが、12万円のノートパソコンは「工具器具備品」などで資産計上し、減価償却が必要です。

減価償却とは

減価償却とは、固定資産の取得費用を、その資産が使える期間(法定耐用年数)にわたって分割して経費計上する会計処理のことです。20万円のパソコンを購入年に一括で経費にすると利益が大幅に減ってしまうため、時の経過とともに価値が減ると考え、数年に分けて費用化します。パソコンの法定耐用年数は4年なので、20万円を4年間に分けて経費にしていくイメージです。毎年計上する経費を「減価償却費」と呼びます。

帳簿価額(未償却残高)とは

帳簿価額とは、取得価額からこれまでの減価償却費の合計額を差し引いた、帳簿上の現在価値です。「未償却残高」とも呼び、廃棄・売却時の損益計算の基礎となる重要な金額になります。

【ケース別】パソコン・備品を処分した時の仕訳方法

ここからが本題です。固定資産を処分する際の具体的な仕訳を「廃棄した場合」と「売却した場合」に分けて解説します。例として以下のパソコンを使います。

  • 取得価額: 240,000円
  • 減価償却累計額: 180,000円
  • 帳簿価額(未償却残高): 60,000円(240,000円 − 180,000円)

ケース1:廃棄した場合(固定資産の除却)

パソコンが故障して廃棄処分にするケースです。固定資産の使用を中止して帳簿から消すことを「固定資産の除却」と言います。まだ価値が残っている帳簿価額60,000円分が、処分によって失われたと考え、「固定資産除却損」という勘定科目(費用)で処理します。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
固定資産除却損60,000円工具器具備品240,000円パソコン除却
減価償却累計額180,000円

廃棄費用が発生した場合の仕訳

産業廃棄物処理業者に廃棄を依頼し、5,000円の処分費用を支払った場合は、上記仕訳に加えて以下の処理が必要です。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
固定資産除却損(または雑費)5,000円現金預金5,000円パソコン廃棄処分費

廃棄費用は「固定資産除却損」に含めて処理することも、「雑費」「支払手数料」などで分けて処理することも認められています。

期中(年度途中)に廃棄した場合の月割り計算

例えば取得3年目の7月に廃棄した場合、当年1〜7月の7か月分の減価償却費を先に計上してから除却します。年間減価償却費が60,000円の資産であれば、60,000円 × 7/12 = 35,000円を当期の減価償却費として計上したうえで、残った帳簿価額を除却損として処理します。

家事按分していた資産を廃棄する場合

事業使用割合70%・私用30%で按分していた資産を廃棄する場合、除却損として計上できるのは事業割合分のみです。帳簿価額60,000円であれば、42,000円(60,000円×70%)が固定資産除却損、残り18,000円は「事業主貸」として処理します。

ケース2:売却した場合(固定資産の売却)

同じパソコン(帳簿価額60,000円)を中古業者に買い取ってもらったケースです。売却額と帳簿価額を比較して損益を計算します。

売却して損失が出た場合

40,000円で売れた場合、帳簿価額60,000円との差額20,000円が損失です。「固定資産売却損」(または個人事業主の場合「事業主損失」)として処理します。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
現金預金40,000円工具器具備品240,000円パソコン売却
減価償却累計額180,000円
固定資産売却損20,000円

売却して利益が出た場合

80,000円で売れた場合、帳簿価額より20,000円高く売れたので、「固定資産売却益」を計上します。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額摘要
現金預金80,000円工具器具備品240,000円パソコン売却
減価償却累計額180,000円固定資産売却益20,000円

「固定資産売却損」と「事業主損失」の使い分け

個人事業主の場合、事業用資産の売却損益は原則「事業所得」として処理します。仕訳で使う勘定科目は会計ソフトの慣例に従い、マネーフォワード クラウド確定申告では「固定資産売却損」「固定資産売却益」を使うのが一般的です。法人や複式簿記の白色申告者では「事業主損失」を使うケースもありますが、青色申告ソフトに自動連携させるなら「固定資産売却損益」勘定で統一しておくと、申告書への転記がスムーズです。

無償譲渡・売却価格が不明な場合

知人に無償で譲渡した場合は、売却額0円として処理し、帳簿価額の全額が「固定資産売却損」または「事業主貸」になります。下取りに出した場合は、下取り価額を売却額として扱い、新しい資産の取得仕訳と同時に売却仕訳を立てます。

個人事業主が知っておくべき消費税の処理

固定資産の売却には消費税が関わるため、自分が課税事業者か免税事業者かを確認しておきましょう。

課税事業者と免税事業者の判定

前々年(基準期間)の課税売上高が1,000万円超の個人事業主は課税事業者になります。また、インボイス制度(適格請求書発行事業者)に登録している場合は、売上規模にかかわらず課税事業者です。

課税事業者が固定資産を売却した場合

固定資産の売却額は課税売上として消費税の対象になります。例えば税込88,000円で売却した場合、8,000円が仮受消費税です。マネーフォワード クラウド確定申告で仕訳を入力する際、税区分は「課税売上 10%」を選択します。固定資産台帳から「売却・除却」を実行する場合は、自動で課税売上として処理されるので、税区分の確認だけしておけば問題ありません。

免税事業者の場合

免税事業者は消費税の納税義務がないため、売却額に消費税を意識する必要はありません。仕訳上も「対象外」または「不課税」として処理します。ただし将来課税事業者になる予定がある場合は、税抜経理に慣れておくと移行時の負担が軽くなります。

青色申告・白色申告での取り扱いの違い

申告区分によって使える特例が異なります。固定資産の処分と関連が深いポイントを整理します。

項目青色申告白色申告
10万円未満消耗品費で一括計上消耗品費で一括計上
10〜20万円未満一括償却資産(3年均等償却)も選択可一括償却資産(3年均等償却)も選択可
10〜30万円未満少額減価償却資産の特例で一括経費化(年300万円まで)適用不可(通常の減価償却が必要)
青色申告特別控除最大65万円なし
マネーフォワード対応

青色申告者は「少額減価償却資産の特例」を活用することで、30万円未満の資産であれば購入年に全額経費化でき、将来の除却・売却処理そのものを発生させずに済みます。マネーフォワード クラウド確定申告では、固定資産台帳の登録画面で償却方法に「即時償却(少額減価償却資産の特例)」を選ぶだけで適用できます。

実践!マネーフォワード クラウド確定申告での操作手順

ここからは実際のUI操作を解説します。仕訳の知識に自信がなくても、画面の指示に従って入力するだけで正確な処理が完了します。

ステップ1:固定資産台帳を開く

左側のメニューから「決算・申告」→「固定資産台帳」をクリックします。登録済みの固定資産の一覧が表示され、減価償却の計算も自動で行われています。

ステップ2:まだ固定資産が登録されていない場合は新規登録

売却・除却したい資産がまだ台帳になければ、画面右上の「+新規登録」ボタンから登録します。入力する主な項目は以下のとおりです。

  • 勘定科目: 工具器具備品、車両運搬具など
  • 資産の名称: 「事務所用ノートPC」など識別しやすい名前
  • 取得日: 実際に購入した日付
  • 取得価額: 税込・税抜は会計帳簿の経理方式に合わせる
  • 耐用年数: 国税庁の耐用年数表に従って入力
  • 償却方法: 個人事業主は原則「定額法」(任意で「定率法」「即時償却」も選択可)
  • 業務使用割合: 家事按分する場合は事業使用割合(例:70%)を入力

ステップ3:対象資産の「売却・除却」メニューを開く

固定資産台帳で対象の資産行を見つけ、行の右端にある「︙」(縦三点リーダー)から「売却・除却」をクリックします。「固定資産の売却・除却」画面が表示されます。

ステップ4:除却の場合の入力

  • 区分: プルダウンから「除却」を選択
  • 仕訳の出力: 「出力する」にチェック
  • 売却・除却日: 実際に廃棄した日付
  • 除却時の仕訳: 期中なら「期中に除却」、期末なら「期末に除却」

「登録」ボタンを押すと、月割り減価償却と除却損の仕訳が自動生成されます。仕訳帳で確認すると、減価償却費・減価償却累計額・工具器具備品・固定資産除却損の4行が正しく入力されているはずです。

ステップ5:売却の場合の入力

  • 区分: 「売却」を選択
  • 仕訳の出力: 「出力する」にチェック
  • 売却・除却日: 売却日
  • 売却価額: 売却して得られた金額(税込)
  • 売却時の仕訳: 期中なら「期中に売却」を選択

売却価額を入力すれば、マネーフォワードが自動で帳簿価額と比較し、「固定資産売却損」または「固定資産売却益」を算出します。課税事業者の場合は税区分「課税売上 10%」も自動設定されます。

ステップ6:登録後の確認

登録後、固定資産台帳の対象資産にはステータス「除却済」または「売却済」が表示され、当期以降の減価償却計算からは自動的に除外されます。仕訳帳で内容を確認し、必要があれば摘要欄に補足情報(廃棄業者名、買取業者名など)を追記しておくと、後から見返しやすくなります。なお、青色申告決算書の「減価償却の計算」欄にも自動転記され、固定資産売却益は損益計算書の「雑収入」または事業所得の収入金額として反映されます。

固定資産の廃棄・売却で押さえておきたいポイント

1. 廃棄の証明書類は必ず7年間保管する

税務調査で「実態のない資産を除却して不正に損失を計上したのではないか」と疑われないよう、廃棄の客観的証拠を残します。具体的には以下の書類を保管しておきましょう。

  • 家電リサイクル券の控え(家電リサイクル法対象品)
  • 産業廃棄物管理票(マニフェスト)(産廃業者に依頼した場合)
  • 処分業者の領収書・廃棄証明書
  • 下取り証明書(買い替え時に下取りに出した場合)

すぐ実践できるアクション:

  • 廃棄前後の資産写真を撮影してクラウドに保存
  • 廃棄日・廃棄方法・処分業者名をマネーフォワードの摘要欄に記載
  • 証明書類は確定申告書類と同じフォルダで7年間保管

2. 少額減価償却資産の特例で除却処理そのものを回避する

そもそも固定資産として計上しなければ、面倒な除却・売却処理は発生しません。以下の特例を活用しましょう。

  • 10万円未満: 「消耗品費」として一括経費計上
  • 10万円以上20万円未満: 「一括償却資産」として3年均等償却
  • 10万円以上30万円未満(青色申告者限定): 「少額減価償却資産の特例」で全額一括経費化(年300万円上限、事業供用年度に計上)

例えば28万円のノートPCを買った青色申告者なら、28万円をその年の経費にできます。マネーフォワードの固定資産登録画面で「少額減価償却資産の特例」を選ぶだけで適用可能です。

3. 売却タイミングを戦略的に考える

「今年は利益が出すぎた」という年に含み損のある古い機材を売却すれば、「固定資産売却損」で利益を圧縮できます。逆に赤字の年に含み益のある資産を売却すれば、赤字幅を減らすことも可能です。事業上の必要性が最優先ですが、入れ替え計画には税務的な視点も持っておくと賢い経営判断ができます。

よくある疑問Q&A

Q1. 固定資産台帳から削除しないとどうなりますか?

除却・売却処理をせずに放置すると、使っていない資産に対しても減価償却費が計上され続け、帳簿が実態と乖離します。また税務調査で「実在しない資産」として指摘される可能性もあるため、処分したらすぐ「売却・除却」メニューで処理しましょう。

Q2. 売却価格が不明・無償譲渡の場合はどう処理しますか?

無償譲渡の場合は売却額0円として処理し、帳簿価額の全額が「固定資産売却損」または「事業主貸」になります。価格不明の場合は受領した現金や下取り額を売却額として扱います。マネーフォワードでは売却価額に「0円」を入力すれば自動的に全額損失として処理されます。

Q3. 廃棄業者に費用を払った場合の仕訳は?

廃棄処分費は「固定資産除却損」または「雑費」「支払手数料」として経費計上できます。除却の仕訳と分けて入力するか、除却損に含めて摘要欄に内訳を記載しておきましょう。

Q4. 家事按分していた資産(事業50%・私用50%)を廃棄した場合は?

除却損として計上できるのは事業使用割合に対応する部分のみです。帳簿価額60,000円・事業割合50%なら、30,000円が「固定資産除却損」、残り30,000円は「事業主貸」になります。マネーフォワードの固定資産台帳に業務使用割合を正しく登録しておけば、按分計算も自動で行われます。

Q5. 期中(年度途中)に売却・除却した場合の減価償却はどうなりますか?

処分日までの月数分を月割りで減価償却します。例えば取得から3年目の7月に売却した場合、年間減価償却費の7/12を当期の減価償却費として計上してから、帳簿価額と売却額の差で損益を算出します。マネーフォワードで「期中に売却」を選べば自動計算されます。

Q6. マネーフォワード クラウド会計(法人版)と確定申告版で操作方法は違いますか?

基本的なフローは同じですが、法人版は「事業主貸/借」勘定がなく、「役員貸付金」「未収入金」などを使う点が異なります。個人事業主向けの確定申告版を使っている限り、本記事の手順がそのまま当てはまります。

Q7. 売却益・売却損は確定申告書のどこに記載されますか?

マネーフォワードで仕訳が完成していれば、青色申告決算書の「減価償却の計算」欄に処分情報が自動転記され、損益計算書の収入・経費に反映されます。固定資産売却益は事業所得として第一表の収入金額に含まれる形で申告されます。

まとめ:判断チェックリストと次のアクション

パソコンや備品などの固定資産を廃棄・売却した際の仕訳と、マネーフォワード クラウド確定申告での処理方法を解説しました。最後にチェックリストで自分のケースを確認しましょう。

除却か売却かの判断チェックリスト

  • □ 廃棄して何も受け取らない → 除却
  • □ 売って現金や入金を受けた → 売却
  • □ 知人に無償で譲った → 売却(売却額0円)
  • □ 買い替えで下取りに出した → 売却(下取り額が売却額)
  • □ 課税事業者で売却した → 消費税「課税売上10%」を選択

マネーフォワードでの3ステップ操作

  1. 「決算・申告」→「固定資産台帳」を開く
  2. 対象資産の「︙」→「売却・除却」をクリック
  3. 区分・日付・売却額を入力して「登録」

固定資産の処分は、一度手順を理解すれば決して難しいものではありません。マネーフォワード クラウド確定申告を使えば、複雑な仕訳も画面の指示に従って入力するだけで完了します。確定申告全体の流れや料金、評判をまとめて知りたい方は、マネーフォワード クラウド確定申告の使い方を個人事業主向けにまとめた完全ガイドもあわせて参考にしてください。

また、税理士に仕訳データを共有する機会がある方は、仕訳帳をCSV/PDFで出力して税理士に共有する手順もチェックしておくと安心です。プロジェクト別に固定資産を管理したい方は、タグ機能と部門機能を使い分けてプロジェクト別損益を可視化する方法が役立ちます。

これからマネーフォワード クラウド確定申告を始めてみたい方は、以下のリンクから登録できます。

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※本記事は2026年5月時点の情報に基づいています。税制や会計ソフトの仕様は変更される場合があるため、最新情報は国税庁および公式ヘルプでご確認ください。記事は税制改正や仕様変更に合わせて定期的に更新しています。