米国株投資で、他の投資家より一歩先を行きたいと考えたことはありませんか。
その鍵を握るのが、リアルタイムの「板情報（気配値）」です。
特に、注文の厚みや勢いを詳細に把握できる「LV2データ」は、短期売買を行うトレーダーにとって極めて重要な情報源となります。
しかし、このLV2データは多くの証券会社で有料提供されており、個人投資家には敷居が高いのが現実でした。
ところが、moomoo証券では、このプロ仕様の「Nasdaq TotalView（LV2データ）」がなんと無料で利用できるのです。
これは、米国株取引の世界では革命的とも言えるサービスです。
この記事では、2025年12月時点の情報に基づき、moomoo証券で米国株の板情報（LV2データ）をどのように表示し、そして投資戦略にどう活かすのかを、具体的な手順と独自の視点を交えて徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたもプロのトレーダーと同じ土俵で戦うための強力な武器を手に入れることができるでしょう。
そもそも米国株の板情報（LV2データ）とは？その重要性を徹底解説
「板情報」や「LV2データ」という言葉を聞いたことはあっても、その本当の価値を理解している投資家はまだ少ないかもしれません。このセクションでは、まず基本からおさらいし、なぜLV2データが米国株投資、特に短期トレードにおいて絶大な効果を発揮するのかを解説します。
板情報（気配値）の基本とLV1データ
板情報（気配値）とは、特定の銘柄に対して「いくらで買いたいか（売りたいか）」という投資家の注文状況を一覧にしたものです。英語では「Order Book」と呼ばれます。板を見ることで、現在の株価の上下にどれくらいの買い注文と売り注文が待機しているのかが一目でわかります。
日本の多くのネット証券で標準的に表示されるのは、最も高い買い注文（ベストビッド）と最も安い売り注文（ベストアスク）の気配値を1本ずつ示す「LV1データ」です。これは現在の需給が拮抗している価格を知るには十分ですが、その価格の向こう側にどれだけの注文が控えているのかは全く見えません。
LV2データ（Nasdaq TotalView）の衝撃的な情報量
一方、moomoo証券が無料で提供する「LV2データ（Nasdaq TotalView）」は、全く次元の違う情報量を提供します。LV1が「点」の情報だとすれば、LV2は「面」の情報です。
具体的には、ベストビッドとベストアスクの上下60本ずつ、合計120本の気配値をリアルタイムで表示します。これにより、以下のような詳細な市場心理を読み取ることが可能になります。
- どの価格帯に厚い注文が入っているか：特定の価格に大きな買い注文や売り注文が集中している場合、そこが強力な支持線（サポート）や抵抗線（レジスタンス）になる可能性が高いと判断できます。
- 注文の厚みの変化：大きな買い板が突然キャンセルされたり、逆に厚い売り板が現れたりする動きをリアルタイムで追うことで、市場参加者の心理変化や相場の転換点をいち早く察知できます。
- 板の薄い価格帯の把握：注文が少ない（板が薄い）価格帯は、少しの売買で価格が大きく動きやすいことを意味します。この情報を利用して、ブレイクアウトを狙う戦略も立てやすくなります。
このように、LV2データは単なる株価の先にある「注文の壁」を可視化し、より解像度の高い市場分析を可能にするのです。
なぜLV2データが投資戦略で有利になるのか？
LV2データが特に威力を発揮するのは、デイトレードやスキャルピングといった短期売買です。数分から数時間の短い時間軸で利益を狙うには、ミリ秒単位での正確なエントリーとエグジットが求められます。
例えば、ある銘柄が上昇中に、特定の価格に非常に厚い売り板（大きな売り注文）が現れたとします。LV1データしか見ていなければ、その存在に気づくことはできません。しかし、LV2データを見ていれば、「この価格帯で一度上昇が止まる可能性が高い」と予測し、利益確定の売りに動いたり、新規の買いを見送ったりする判断ができます。逆に、その厚い売り板を突破するほどの強い買いが入ってきた場合は、「さらなる上昇が見込める」と判断し、ブレイクアウトに乗ることも可能です。
これは、 마치敵の陣形図を手に入れて戦うようなものです。どこに伏兵が隠れているか、どこが手薄かを知っているだけで、格段に有利に戦いを進められることは言うまでもありません。moomoo証券は、その陣形図をすべての利用者に無料で提供しているのです。
【画像付き】moomoo証券アプリで板情報（LV2データ）を見るための設定方法
それでは、実際にmoomoo証券のアプリでLV2データを表示する手順を、画像付きでわかりやすく解説します。設定は非常に簡単で、数タップでプロ仕様の情報にアクセスできます。PC版ツールでの活用法もあわせて紹介します。
STEP1: アプリで個別銘柄ページを開く
まずはmoomoo証券のアプリにログインし、画面下部の検索アイコン（虫眼鏡マーク）から、板情報を見たい銘柄を検索します。ティッカーシンボル（例: AAPL、TSLAなど）または企業名で検索しましょう。目的の銘柄をタップして、個別銘柄の詳細ページに移動します。
（ここに個別銘柄ページのスクリーンショット画像を挿入）
STEP2: 「チャート」から「気配値」タブに切り替える
個別銘柄ページを開くと、デフォルトではチャートが表示されています。チャートの下あたりに「チャート」「気配値」「オプション」といったタブが並んでいるので、ここから「気配値」をタップしてください。
（ここに「気配値」タブをタップする部分をハイライトしたスクリーンショット画像を挿入）
STEP3: LV2データ（Nasdaq TotalView）を確認する
「気配値」タブをタップすると、すぐにLV2データが表示されます。初期設定では上下数本が表示されていますが、画面をスクロールすることで、より多くの価格帯の注文状況を確認できます。さらに、画面右側の「詳細」をタップすると、Nasdaq TotalViewが提供する60本の全板情報を一覧で確認することができ、より詳細な分析が可能です。
たったこれだけです。特別な申し込みや追加料金は一切不要で、口座を持っている人なら誰でもこの強力な機能を利用できます。
（ここにLV2データが表示されている「気配値」画面のスクリーンショット画像を挿入）
【独自の視点】本格的なトレードにはPC版ツールの活用が必須
スマートフォンアプリの手軽さは魅力ですが、デイトレードのような一瞬の判断が求められる取引を行うなら、PC版のトレーディングツールを強く推奨します。その理由は、情報量の多さと操作性の高さにあります。
PC版ツールでは、大画面のモニターに「チャート」「LV2板情報」「歩み値（タイム＆セールス）」「ニュース」などを同時に、かつ自由にレイアウトして表示できます。これにより、複数の情報を関連付けながら、相場の全体像を瞬時に把握することが可能になります。
例えば、左画面に5分足チャート、右画面にLV2板情報と歩み値を表示させれば、「チャートの節目となる価格帯に厚い板が出現した」「その板が約定によって崩されていく様子」などをリアルタイムで視覚的に捉えられます。この「ながら見」こそが、短期トレードの精度を飛躍的に向上させるのです。
アプリは外出先での状況確認や急な取引に、自宅ではPCツールで腰を据えて分析・取引するといった使い分けが、moomoo証券を最大限に活用するコツと言えるでしょう。
moomoo証券の板情報（LV2データ）を最大限に活用する3つの投資戦略
LV2データという強力な武器を手に入れたら、次はいかにしてそれを実戦で使いこなすかです。ここでは、具体的な3つの投資戦略を紹介します。これらの戦略を理解し、実践することで、あなたのトレードはより洗練されたものになるはずです。
戦略1: 「厚い板」を抵抗線・支持線として利用する
最も基本的かつ強力な活用法が、注文が集中している「厚い板」を意識したトレードです。特定の価格帯に他の価格帯の数倍から数十倍の注文（買いまたは売り）がある場合、その価格は多くの市場参加者が意識する心理的な節目となります。
- 厚い売り板：強力な抵抗線（レジスタンス）として機能します。株価がその価格に近づくと、大量の売り圧力によって上昇が阻まれ、反落しやすくなります。この性質を利用して、短期的な利益確定の目安にしたり、逆張りの売りエントリーを検討したりできます。
- 厚い買い板：強力な支持線（サポート）として機能します。株価が下落しても、その価格帯で大量の買い注文が待ち構えているため、下落が止まり、反発しやすくなります。押し目買いのエントリーポイントを探る上で非常に有効な手がかりとなります。
重要なのは、その厚い板が「本物」か「見せ板」かを見極めることです。株価が近づいても約定せずにキャンセルされるような板は、他の投資家を惑わすための「見せ板」の可能性があります。実際にその価格帯で売買が成立しているかどうかを「歩み値」と合わせて確認することが重要です。
戦略2: 「板の薄さ」を利用したブレイクアウト狙い
厚い板とは逆に、注文がほとんどない「薄い板」の価格帯もまた、戦略的に利用できます。板が薄いということは、その価格帯には売買したい投資家が少ないことを意味し、少量の注文でも価格が大きく動きやすい（ボラティリティが高い）状態です。
この性質は、ブレイクアウト戦略と相性が抜群です。例えば、厚い抵抗線の上にある価格帯の板が非常に薄い場合、一度その抵抗線を突破すると、次の抵抗線まで一気に価格が上昇（ブレイクアウト）する可能性があります。LV2データで抵抗線の先に「真空地帯」が広がっていることを確認できれば、より確信を持ってブレイクアウト狙いの買いエントリーを仕掛けることができます。
戦略3: 歩み値と組み合わせて機関投資家の動きを読む
LV2データは単体で使うよりも、実際に約定した取引履歴である「歩み値（タイム＆セールス）」と組み合わせることで、その真価を最大限に発揮します。
例えば、以下のような状況を考えてみましょう。
状況：$100の価格に10万株の厚い売り板が存在する。
この時、歩み値を見ると、$100で500株、1000株、2000株といった売買が断続的に成立しているとします。これは、厚い売り板に対して、個人投資家が少しずつ買っている状況かもしれません。しかし、もし歩み値に$100で1万株、2万株といった大きな買い注文が何度も表示され、厚い売り板がみるみる減っていくようならどうでしょうか。これは、機関投資家などの大口が、売り注文をものともせず積極的に買っている強いシグナルと解釈できます。この「売りを吸収する動き」を確認できれば、その後の株価上昇への期待は大きく高まります。
このように、板情報（これから行われる注文）と歩み値（実際に行われた取引）を組み合わせることで、市場の裏側で起きている力比べを読み解き、より精度の高い意思決定を下すことが可能になるのです。
moomoo証券がLV2データを無料で提供できる理由と他社比較
「これほど強力なツールがなぜ無料なのか？」と疑問に思う方も多いでしょう。その背景には、moomoo証券の企業戦略と、他の国内ネット証券とは一線を画すビジネスモデルがあります。ここでは、その理由を掘り下げつつ、他の主要証券会社とのサービスを比較します。
なぜmoomoo証券はLV2データを無料で提供できるのか？
moomoo証券がNasdaq TotalViewという高価な情報を無料で提供できる背景には、主に2つの理由が考えられます。
- グローバルな事業基盤とスケールメリット：moomoo証券の親会社であるFutu Holdings Limitedは、ナスダックに上場しており、世界で2,000万人以上のユーザーを抱えるグローバルな金融テクノロジー企業です。世界中のユーザーにサービスを提供しているため、ナスダックなどの取引所から大量にデータを購入しており、そのスケールメリットによって個人投資家にも安価（今回は無料）で提供できる体制が整っています。
- 新規顧客獲得のための戦略的サービス：日本の株式市場に本格参入してまだ日が浅いmoomoo証券にとって、魅力的なサービスで顧客を獲得することは最優先事項です。「他社では有料のプロ向け情報が無料で使える」という強力なフックは、特にアクティブなトレーダーにとって非常に魅力的であり、口座開設を促す強力なインセンティブとなります。
つまり、短期的な収益よりも、まずは市場でのシェアを拡大し、多くのユーザーにmoomoo証券のプラットフォームの価値を体験してもらうことを重視しているのです。
他の主要ネット証券との比較
日本の主要なネット証券における米国株の板情報提供状況と比較すると、moomoo証券の優位性は一目瞭然です。
- moomoo証券：LV2データ（Nasdaq TotalView / 60本）が無料
- SBI証券：リアルタイムの板情報自体が有料オプション（月額3,300円など）の場合があり、LV2は限定的
- 楽天証券：最良気配（LV1）のみ提供。LV2データは提供なし
- マネックス証券：最良気配（LV1）のみ提供。LV2データは提供なし
（※2025年12月時点の情報。各社のサービスは変更される可能性があります。）
このように、他社が提供していない、あるいは高額な有料サービスとして提供しているLV2データを標準で、かつ無料で提供している点は、moomoo証券が持つ最大の強みの一つと言えます。
もちろん、証券会社を選ぶ際には、手数料の安さや取扱商品の多さ、サポート体制など、総合的な判断が必要です。moomoo証券のサービス全体の評判や、他のメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事で徹底解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
» 【2025年最新】moomoo証券の評判・口コミを徹底解説！口座開設前に知るべきメリット・デメリットを完全網羅
まとめ：moomoo証券のLV2データで米国株投資を次のステージへ
本記事では、moomoo証券で米国株のLV2板情報（Nasdaq TotalView）を無料で見る方法と、それを活用した具体的な投資戦略について詳しく解説しました。
要点をまとめると以下の通りです。
- moomoo証券では、通常は有料であるプロ仕様のLV2データ（60本の気配値）が完全無料で利用可能。
- アプリの「気配値」タブから数タップで簡単に表示でき、PCツールを使えばより高度な分析ができる。
- 「厚い板」を支持線・抵抗線として利用したり、「歩み値」と組み合わせて大口投資家の動きを読んだりすることで、トレードの精度を飛躍的に高められる。
これまで機関投資家や一部のプロトレーダーしかアクセスできなかった詳細な市場情報を、個人投資家が誰でも無料で使えるようになったことは、まさに革命です。この情報格差を埋めることは、あなたの米国株投資における大きなアドバンテージとなるでしょう。
特に、デイトレードやスキャルピングで収益を上げたいと考えている方にとって、moomoo証券のLV2データは必須のツールと言っても過言ではありません。
この強力な武器をまだ手にしていないのであれば、それは非常にもったいないことです。まずは無料で口座を開設し、プロが見ている世界をあなた自身の目で確かめてみてください。その情報量の多さと、そこから得られる洞察の深さに、きっと衝撃を受けるはずです。