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モバイルハウスとは?種類・価格・メリット・デメリットのまとめ

「自分の家が動く?」

「日本全国を家ごと移動しながら生活ができる?」

 

同じ住所、固定された家に住むのが当たり前の私たちにとっては、一見理解しがたい内容です。

しかし、世の中には、自分の家を移動させる人、日本全国を家ごと移動しながら生活をしている人がいるのです。

 

「モバイルハウス」

 

今回紹介する移動ができる家「モバイルハウス」という概念を知ったらあなたの人生は大きく変わってしまうかもしれません。

今回は、モバイルハウスとは?という基本的な内容について紹介したいと思います。

モバイルハウスとは?

「モバイルハウス」とは、その名のとおり、「動く家」、「移動できる家」のことです。

「家」という言葉も人によって解釈や捉え方は様々ですが、人が居住できるスペースを指します。雨風がしのげて、寝泊りができるスペースであれば「家」と言ってもいいかもしれません。

一般的な一軒家をはじめ、キャンプ用のテントも人によっては立派な家ですし(実際に年中キャンプ生活をしている人も世の中にはたくさんいます)、これから紹介するキャンピングカーも車の中で寝泊りができるので家と捉えることができます。

「モバイルハウス」は「移動ができる」「家」であるので、移動ができなければ(動かすことができなければ)モバイルハウスとは呼べません。

現実的には車で運べる程度の大きさの小さな家のことを「モバイルハウス」と呼ばれています。

移動ができる小さな家が「モバイルハウス」というわけです。

モバイルハウスとタイニーハウスの違いは?

小さな家を意味する「タイニーハウス」。

「モバイルハウス」も「タイニーハウス」の一部に含まれます。

タイニーハウスは小さな家の総称であるので、移動できない固定された小さな家も含まれます。

たくさんあるタイニーハウスの種類の中で、移動ができるタイニーハウスがモバイルハウスに区分けされます。

なぜモバイルハウスが注目されるのか?

近年、新築住宅のマイホームを多額の住宅ローンを借り入れて建てる新築神話に疑問を持つ人が多くなってきています。

「もし、一生に一度の大きな買い物として数千万円のマイホームを買わなかったら?」

「もし、数百万円のお金でマイホームが買えたとしたら?」

「もし、家が移動できて同じ場所に住み続ける必要がなかったとしたら?」

 

これらの夢物語のようなことを実現するのが「モバイルハウス」なのです。

 

モバイルハウスであれば、小さな家であるのでその分建築費が安く抑えられ、数百万円あればモバイルハウスを手に入れることができます。

モバイルハウスであれば、家ごと移動ができるので、土地や住所に縛られることなく、自由を手に入れることができます。

これらのモバイルハウスの魅力が、一部の人を魅了し、注目を集めるようになっています。

モバイルハウスの種類

ここではモバイルハウスの種類について紹介します。

モバイルハウスの形や大きさ、機能などはたくさんの種類があって多様ではありますが、今回は代表的な種類を紹介します。

 

現代のモバイルハウスは「車」と切っても切れない関係にあります。(今後、車以外のモバイルハウスが出てくる可能性はありますが)

種類を大きく分けると、「自走タイプ(キャンピングカータイプ)」「牽引タイプ(トレーラーハウスタイプ)」に分かれます。

 

・自走タイプ(キャンピングカータイプ)
「キャンピングカー」など、寝泊りできる設備を備えた車のことで、車の一部(多くは荷台部分)を寝泊りできるように改造して家とするタイプです。

元々が車であるので、まさしく走る家。

キャンピングカーのイメージが強いハイエースなどのバンタイプを改造したものから、軽自動車を改造した「軽自動車キャンピングカー」、軽トラックを改造した「軽トラハウス」、マイクロマスを改造したものまで、たくさんの種類があります。

 

・牽引タイプ(トレーラーハウスタイプ)
もう1つが、「トレーラーハウス(キャンピングトレーラー)」と呼ばれる、小さな家を車で引っ張る(牽引する)形の自走装置を持たない他の自走車両に牽引されるタイプです。

家部分が地面に接地されて固定されていると、モバイルハウスではなく、普通の不動産である住宅になってしまうので、家部分はすぐに移動ができるように(車で牽引ができるように)家部分の下に車輪がついているのが特徴です。

自走タイプ(キャンピングカータイプ)と牽引タイプ(トレーラーハウスタイプ)の違いは?

「自走タイプ(キャンピングカータイプ)」は、基本は車であるので、車検を取得して、移動しながら車の中で寝泊りができるタイプになります。

「牽引タイプ(トレーラーハウスタイプ)」は、一定の土地に一時的に設置した建物を指します。一時的に設置という点がポイントで、「随時移動できる状態」でなければなりません。

例えば、トレーラーハウスの周囲に固定されたウッドデッキを設置したり、土地側の給排水や電気ガスなどインフラと固定的に接続してしまうと(工事なしで土地側のインフラと簡単に接続できる仕組みになっていれば問題ない)、モバイルハウスではなく、一軒家と同じ不動産とみなされてしまいます。

つまり、キャンピングカーであっても、土地側のインフラと固定的に接続してしまうと、不動産になってしまうということ。このあたりはモバイルハウスの作りや、土地での設置状況、法令や自治体によって解釈が変わってくる内容のため、注意が必要です。

 

文章だけだとなかなかイメージがつきにくいと思いますので、次に写真で代表的な種類を見ていきましょう。

自走タイプのモバイルハウスの写真例

キャンピングカーをはじめとした、自走するタイプのモバイルハウス。

下の写真は、「軽自動車キャンピングカー」は、サイズもコンパクト、その分価格も安め。


http://www.az-max.co.jp/lakunn/lakunn10.html


http://daihatsu-craft.jp/dc/rakutabi/

下の写真は、軽自動車より、さらに安価に作れて最近注目度の高い軽トラックを改造した「軽トラハウス」。


j-cabin_mini


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牽引タイプのモバイルハウスの写真例

自走車両に引っ張ってもらう牽引タイプのモバイルハウス。

自動車の普通運転免許でも、総重量が750kg以下であれば牽引が可能です。751kg以上の場合は、牽引免許が必要になります。

下の写真は、販売されている代表的なトレーラーハウス(キャンピングトレーラー)で、普通免許で牽引できるタイプ。


carado


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下の写真は、キャンプ場で宿泊できるトレーラーハウス。

キャンピカ明野ふれあいの里
キャンピカ明野ふれあいの里

下の写真は、モバイルハウスとして、アウトドアブランドのスノーピークから販売されている「住箱」も車輪がついた牽引できるタイプのモバイルハウスです。

「住箱」を牽引するには牽引免許が必要です。(スノーピーク住箱よくある質問「誰でも牽引はできますか?」


住箱

次は「コンテナハウス」。海上輸送コンテナも運搬しやすい点でモバイルハウスに使われることがあります。コンテナを寝泊りできるように改造して、車輪をつければモバイルハウスとなります。

下の写真は、宿泊できる牽引タイプのコンテナハウスです。


tinys-hostel

下の写真も車輪がついたれっきとしたモバイルハウス。このサイズ感なら人力で平地なら動かせそう。


snowpeak-apparel.com

モバイルハウスの価格目安

これまで紹介してきたモバイルハウスについて、それぞれいくらくらいの金額で手に入るのか紹介していきます。

金額は、どの種類でも、デザイン、機能や大きさなどによって大きく変動します。こだわればこだわるほどお金はかかりますし、こだわらなくて最低限のデザインや機能であれば100万円以内で手に入るモバイルハウスもあります。

掲載している金額は筆者のこれまでの調査やインタビューなどを踏まえた感覚値ですのであくまで目安として。DIYでもっと安く作ってしまう人もいると思いますし、こだわりすぎて普通の家と変わらない1000万円以上のお金をかける人もいるでしょう。

バンタイプのキャンピングカー

目安は、300万円〜1000万円。
キャンピングカーは寝泊りできるように改造した車であるので、追加機能がついた車。つまり、車より高めです。
さらに、ハイエース、キャラバンなどのバンタイプは元々の車としての価格も300万円以上と高め(中古車でもあまり価格が下がりにくい車種)なので、当然キャンピングカーとなると、高めの価格になってきます。
車両費が400万円+改造費100万円=500万円みたいなイメージです。

軽自動車キャンピングカー

目安は、200万円〜500万円。
軽自動車のため、バンタイプよりは価格安くなりますが、その分スペースはコンパクトに。
車両費が200万円+改造費50万円=250万円みたいなイメージです。

軽トラハウス(軽トラックキャンピングカー)

目安は、50万円〜200万円。
バンタイプ、軽自動車タイプは、見た目は車だけど中身は寝泊りできる、みたいなイメージですが、軽トラックは荷台部分に木造の小さな家を作るタイプなので、自由度が高い点も非常に魅力的です。
また、車両費も軽トラックのため、安価に手に入るので、総額で安価に収まり、かつ、見た目も家っぽく作れるので、近年注目されている種類です。
軽トラハウスは、木材加工が主になるのでDIYで作る人も多いです。
DIYなら、車両費が30万円+改造費50万円=80万円みたいなイメージで、
工事を依頼しても、車両費が30万円+改造費100万円=130万円みたいなイメージです。

トレーラーハウス(キャンピングトレーラー)

目安は、50万円〜1000万円。牽引する自走車両や運搬代金は別途。
既製品のトレーラーハウスだと、コンパクトタイプで200万円程度から、広々したタイプだと1000万円寄りに。
見た目が家っぽいスノーピークのモバイルハウス「住箱」は350万円程度から。
DIYなら100万円以内で小屋を作り車輪をつけてトレーラーハウスができるでしょう。

コンテナハウス

目安は、200万円〜1000万円。牽引する自走車両や運搬代金は別途。
コンテナ本体自体は大きさによりますが、中古であれば30万円前後で買えます。
コンテナは金属製のため、改造費が高めになるのと、運搬も大掛かりになりがちなので高めになります。
コンテナ本体費が30万円+改造費200万円+運搬費50万円=280万円みたいなイメージです。

モバイルハウスの主なメリット、デメリット

モバイルハウスのメリットとデメリットを整理しておきましょう。

モバイルハウスのメリット

①移動ができる

モバイルハウスの最大のメリットです。

気に入った場所へ、どこにだって家ごと移動が可能です。

その日の気分次第で、季節に合わせて、時代に合わせて。

土地や住宅ローンに縛られることのない自由を手に入れることができます。

②普通の家に比べて圧倒的に安い

これまで紹介してきたように、モバイルハウスは車を使って移動ができるようなスタイルのため、必然的に寝泊りする部分はコンパクトで小さい家になります。

そのため、車を改造して寝泊りできるようにしたり、牽引するタイプでも最低限の広さの小さい家にすることで少ない材料で作ることができ、建築費を安く抑えることが可能です。

一般的な住宅が2000万円、3000万円、それ以上の金額があたりまえということに比べると、1000万円以下、安ければ100万円、200万円といった金額で家が手に入るモバイルハウスは魅力的です。

③固定資産税がかからない

一般住宅など土地に固定された不動産には、固定資産税がかかります。

今回紹介してきたモバイルハウスは、車を改造した自走タイプか、車で牽引できるように車輪がついた牽引タイプです。

これらは、不動産ではなく、車両扱いになるため、固定資産税の対象から外れます。逆に車検や自動車税などは対象になってきてしまいますが。

また、前述しましたが、モバイルハウスを随時移動できる状態ではない土地に固定された状態(土地側のインフラと固定的に接続したり)にしてしまうと、不動産と判断されて固定資産税がかかる対象となるケースもありますので、注意が必要です。

また、税制は今後改正されたり、新しい税制の対象になったりと変動する可能性もある点もあわせて認識しておきましょう。

モバイルハウスのデメリット

①移動が大変

デメリットは基本メリットの裏返しになりますが、小さい家といっても人力では到底動かせない重さのため、移動が大変になります。

自走タイプのキャンピングカーであれば、この移動部分の大変さは解消されますが、牽引タイプのモバイルハウスは、毎日のように移動するのは個人的にはかなり億劫な気がします。

建物が大きくなると牽引免許が必要になったり、コンテナハウスになると、相応のトラックで運搬が必要になるなど移動に手間とお金が必要になってきます。

②自走部分の維持、メンテナンスが必要

車検や移動のガソリン代が必要になります。

ランニングコストは、不動産も固定資産税や光熱費、修繕費などかかるのでたいしたデメリットでもない気はしますが(むしろ、不動産よりもランニングコストは安めなことが多い)、不動産の家の建物自体の寿命と比べると、自走部分の車の寿命はかなり早い気がします。

不動産の家であれば、木造でもRCでも築30年は問題なく維持できますが、車で30年はかなり不安ですよね。部品の交換でメンテナンスしていくとしてもけっこうコストがかさむ気がします。

その点で考えると、牽引タイプであれば、牽引車両を買い換えることでこの問題を回避することはできますし、軽トラハウスのように、車両部分と住居部分が別の作りになっていれば、新しい軽トラックに付け替えることで回避も可能なように思えます。

車自体を改造するキャンピングカータイプがこの問題に直面しそうです。

③置いておく場所が必要

駐車場や空き地など、モバイルハウスを停めておく場所が必要になります。

公道の道路上に置いておくことはできないので、駐車場を借りたり、土地を借りたり、購入するなどして置いておく場所を確保しなければなりません。

土地が安価でたくさん空いている地方であればさほど大変ではないかもしれませんが、都心部で探すとなると簡単ではないでしょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

今回紹介したのは、モバイルハウスの世界のほんの一部です。

今回の記事がモバイルハウスに興味を持つきっかけになれば幸いです。

モバイルハウス関連のおすすめ書籍

最後に、モバイルハウスに特化した書籍自体が非常に少ない現状ではありますが、モバイルハウスに興味を持った方向けにおすすめの書籍を紹介します。

 

1冊目は、坂口恭平さんの本。具体的なモバイルハウスの作り方というよりは、モバイルハウスを手に入れることで、土地や常識に縛られない自由を手に入れるといった考えや思想など、モバイルハウスの魅力を知れる内容です。

 

2冊目は、noteの電子書籍のみの発行になりますが、軽トラハウスの作り方を具体的に知りたい人にはドンピシャの内容です。

『モバイルハウスのつくり方』
https://note.mu/live_different/m/m789f90294d02

 

3冊目は、楽天koboの電子書籍のみの発行になりますが、車輪のついた家「トレーラーハウス」についての内容です。

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以上、「モバイルハウスとは?種類、価格目安、メリット、デメリットについてのまとめ。」でした。

それではまた。