年末調整の業務、大変ですよね。
毎年、年末になると、年末調整用の用紙を従業員に配って、回収して、間違いがあれば、訂正して・・。その繰り返し。
「システムを導入して、どうにか年末調整の効率化したい。でも、用紙への手書き記入は必須だよね。そしたら、あまり手間が変わらないから、今のままでいいかな・・。」
そう考える方も多いのではないでしょうか?
実は、これらの作業。クラウドソフトを使えば、全て不要になります。
データがあれば、用紙への手書き記入は必須ではありません。これは、国税庁も認可を出しています。
事実、クラウドソフトを使い、年末調整の効率化を実現している企業が増えています。
今回の記事では、
「クラウドソフトを使って、年末調整の業務を効率化したい」
「できれば完全無料で年末調整の作業ができるソフトを探している」
と検討されている方へ向けて、
完全無料で年末調整ができる(ただし条件あり)おすすめのクラウドソフトを厳選してご紹介します。
注意点として、完全無料で年末調整作業ができるソフトには当然ながら「条件」があります。
それは、従業員が少数であること。
具体的には従業員が5名〜30名以下であれば完全無料で年末調整ができます。(無料で使える従業員数の上限は各ソフトによって違います)
従業員が多い企業の場合は、完全無料で年末調整作業を完結させるのは難しいので、有料で使いやすいサービスを検討されるのがよいでしょう。
無料のお試し期間がついていて、無料有料問わずおすすめの年末調整ができる給与計算サービスをまとめた記事もぜひあわせてご覧ください。
年末調整を簡単に!給与計算ソフトおすすめ4選&【無料】年末調整計算Excel(エクセル)まとめ
年末調整はクラウドソフトを使う時代です
株式会社MM総研の調査によれば、給与計算ソフト利用者のうち、2016年時点でのクラウド型の利用は12.5%。
その割合は、年度を増すごとに右肩上がりで伸びており、現在はクラウド型が主流になっています。
さらに、国税庁も、年末調整の電子化(クラウド化)を進める方針を打ち出しています。
現代、そして未来は「クラウド」の時代です。
年末調整にクラウドソフトを使うメリットとは?
ソフトを使って年末調整業務を効率化するには、次の3つの方法があります。
- Excelで運用
- パッケージソフトで運用
- クラウドソフトで運用
ソフト導入の費用対効果を考えたとき、クラウドソフトで運用が、3つの中で最も効果が高くなります。
クラウドソフトと、Excel・パッケージソフトとの違いを見ていきましょう。
「Excel」で年末調整するメリットは?
これはExcelへのデータ打ち込みや、年末調整の用紙への手書き記入が必要になります。そのため、業務効率化の観点で言えば、除外して良いでしょう。
Excelのメリットは、ずばり価格になります。Excelが使用できるパソコンであれば、導入コスト・運用コストがかかりませんので、費用面では3つの中で最も安価に済みます。
Excelでの年末調整作業に興味がある方は、無料で年末調整作業ができるExcelの配布情報をまとめた記事もぜひあわせてご覧ください。
年末調整を簡単に!給与計算ソフトおすすめ4選&【無料】年末調整計算Excel(エクセル)まとめ
「パッケージソフト」で年末調整するメリットは?
パッケージソフトは、ソフトをパソコン一台ずつにインストールします。
「クラウドソフトと何が違うの?」
このような疑問を持つ方もいるでしょう。機能面は、パッケージソフトとクラウドソフトでほぼ変わりません。最大の違いは、初期(導入)コストと運用コストです。パッケージソフトは、クラウドソフトに比べて割高です。
その理由は人件費。パッケージソフトは、ソフトの初期設定をエンジニアが実施することが多く、人件費がかかります。
「クラウドソフト」で年末調整するメリットは?
クラウドソフトは初期設定が要りませんので、初期費用がかからないソフトがほとんどです。
また、クラウドソフトはクラウド上でソフトが動作するため、ユーザーのパソコン環境に依存しません。そのため、パッケージソフトに比べて、OSのバージョンアップの影響を受けにくい特徴があります。メンテナンスのしやすさも、運用コストを下げる要因になっています。
効果面、コスト面を考慮したときに、クラウドソフトは他の解決方法に比べて、メリットが多いのです。
年末調整できるクラウドソフトを選ぶ際のポイントとは?
年末調整できるクラウドソフトを選ぶポイントは、次の2点です。
- 無料トライアルの有無
- 運用コスト
順番に見ていきましょう
【無料トライアルの有無】クラウドソフトを選ぶ際のポイント
ソフトは一度導入すると、解約することは出来ますが、他ソフトへの切り替えが非常に困難になります。データの移し替えに費用がかさむためです。
そのため、長く使っていけるソフトを選ぶことが大切です。
「どんなソフトが長く使っていけるか?」は、使うユーザーによって異なります。操作性やデザインかも知れませんし、マニュアルの読みやすさやサポート体制かも知れません。
これらを判断する為にも、無料トライアルがあるソフトを選んで、まずは無料で始めることが賢明。なお、無料版から有料版へは、データを保持したまま切り替えることができます。
【運用コスト】クラウドソフトを選ぶ際のポイント
完全無料版の場合、運用コストはかかりません。ですが、それ以外の料金プランでは、月々の使用料がかかります。
多くのソフトは、1ユーザーごとの追加料金を設定しています。目安は1ユーザーにつき、数百円程度です。中には、定額制のソフトもあります。
そのため、将来の従業員数も考慮する必要があります。この点を考慮しないと、従業員が増えた際に、運用コストが高くつく可能性がありますので、しっかりと確認しましょう。
例えば、1ユーザー400円のAソフト、1ユーザー800円のBソフトがあった場合、従業員が50人になると、月額20,000円のコスト差(※)が出ることになります。
※Aソフト・・400円×50人=20,000円、Bソフト・・800円×50人=40,000円
【完全無料で年末調整できる】おすすめクラウドソフト3選を比較
前章で紹介した4社のクラウドソフトについて、「どこまで無料で使えるのか?」一覧で確認していきましょう。
【比較一覧表】完全無料で年末調整できるおすすめクラウドソフト3選
製品名 | 完全無料版 | 製品トライアル | 料金(※2) | |
条件 | 無料 | 期間 | ||
SmartHR | 従業員30名まで | 有 | 15日 | 公式サイト |
フリーウェイ給与計算 | 従業員5名まで | (※1) | – | 公式サイト |
ジョブカン給与計算 | 従業員5名まで | 有 | 30日 | 公式サイト |
※1:フリーウェイ給与計算の有料版は、製品トライアルがありません。ですが、無料版から有料版へのアップグレードをする際は、データをそのまま引き継げます。
※2:導入コスト、運用コストを紹介している、公式サイトへのリンクになります。製品全体の料金が気になる方は、リンクをクリックしてください。
【詳しく紹介】完全無料で年末調整ができるおすすめクラウドソフト3選
ここでは、完全無料版や無料トライアルがあるクラウドソフトをご紹介します。
クラウドソフトである以上、データは自社ではなく、クラウド上に保管することになります。万が一、データが破損した場合、ビジネスに影響します。なので、ソフトのセキュリティはかなり大事です。
そのため、価格は勿論のこと、導入実績やセキュリティを考慮し、厳選しました。
①【SmartHR】従業員30名まで完全無料で年末調整作業ができる
【概要】「SmartHR」
- 従業員30名まで、完全無料!
- 従業員数に応じた3つのプランがある
- 全てのプランで、15日間の無料トライアル可能
【特徴】「SmartHR」
2019年10月1日から 、30名まではトライアル期間終了後も無料で使えるようになりました。個人情報を含む機密性の高い情報は、暗号化して保管。第三者から見れない仕組みになっていますので、セキュリティも問題ありません。紙、ハンコ、データ入力の手間を省いた「年末調整の時短レシピ動画」が、公式サイトに公開されています。導入実績は圧巻。無料体験を含めると毎月1,000社以上が導入しています。
「SmartHR」公式サイトはこちら
②【フリーウェイ給与計算】従業員5名まで完全無料で年末調整作業ができる
【概要】「フリーウェイ給与計算」
- 従業員5名までなら永久無料!
- 6名以上なら何人でも定額。月額1,980円
- プランは「無料版」と「有料版」の2種類のみ
【特徴】「フリーウェイ給与計算」
フリーウェイの最大の特徴は、定額制。クラウドソフトのみならず、パッケージソフトと比較しても、定額制を採用しているソフトはほとんどありません。プランも「無料版」と「有料版」の2種類のみ。シンプルなプラン体系だからこそ、迷わないのも良いところ。ソフトのバージョンアップ料は無料。2019年9月時点で、ユーザー数は54,300!
「フリーウェイ給与計算」公式サイトはこちら
③【ジョブカン給与計算】従業員5名まで完全無料で年末調整作業ができる
出展:ジョブカン 公式サイト
【概要】「ジョブカン給与計算」
- 従業員5名までなら永久無料!
- 従業員50名以上なら、お得になるプランが用意されている
- 導入実績は、60,000社を突破!
【特徴】「ジョブカン給与計算」
従業員数が50名を超えているなら、費用面で安価になるのがこのソフト。価格面で、他社と差別化を図っています。もちろん、導入実績や安全面は大丈夫。導入件数は、60,000社を突破。オンラインでソフトのデモをうけることができます。デモは完全予約制で、公式サイトから簡単に予約を取れます。
「ジョブカン給与計算」公式サイトはこちら
まずは、無料版や製品トライアルを有効活用しよう。
今回ご紹介した3つのソフトは、どれも充分な実績があり、導入した企業からは高い評価を得ている製品ばかりです。
ただ、良いソフトが並んでいると、どれを選んでいいか迷ってしまいますよね・・。
そんな時は、複数のソフトを完全無料で使ってみることをおすすめします。
クラウドソフトの利点は、ソフトをパソコンにインストールしないこと。パソコンが一台あれば複数のソフトを同時に使うことができます。
実際、会社内で「年末調整ソフト検証用のパソコン」を一台用意し、そこに複数の無料ソフトを使えるように設定。一定期間、担当者が操作してみて、使うソフトを決めた企業もあります。
ソフトは、実際に操作してみないと感じ取れないことが多々あります。クラウドソフトの導入に踏み切る前に、ぜひ、無料版や製品トライアルを有効活用しましょう。
そうすることで、「実際に導入してから、辞めておけば良かった・・」と後悔するリスクを減らせます。
おわりに
今回の記事では、「年末調整を効率化する」ことに焦点を当て、この課題を解決できるであろうクラウドソフトをご紹介しました。
ご紹介した製品は、どれも安心できる実績や安全性を兼ね備えています。クラウドソフトの導入を検討している場合、どれも検討対象としたいソフトです。
ですが、焦りは禁物です。
まずは無料トライアル版などを使い、操作性などをじっくり比較した上で、自社に合ったソフトを選んでくださいね。
従業員数が多い場合など、無料問わず有料ソフト含めて、年末調整ができるおすすめクラウドソフトを探している人はこちらの記事を。
年末調整を簡単に!給与計算ソフトおすすめ4選&【無料】年末調整計算Excel(エクセル)まとめ
年末調整だけでなく、完全無料で給与計算できるクラウドソフトも紹介しています。ただし、10人以下、5人以下の条件つきです。
【完全無料で給与計算できる】おすすめ給与計算クラウドソフト比較3選
無料問わず、給与計算クラウドソフトを選ぶのに困っている方はこちらの記事も。
【コスパ重視・厳選比較】おすすめ給与計算クラウドソフト5選【給与計算ソフトの選び方解説つき】
Excelなどで計算した給与データを基に給与明細だけ無料で発行したい場合は、こちらの記事がおすすめです。
【完全無料で給与明細を作成できる】おすすめクラウドソフト5選を比較紹介します
以上、「【完全無料で年末調整できる】おすすめクラウドソフト3選を比較して紹介します」でした。それではまた。